今日は「香港的美肌生活」がテーマです。香港的にキレイになるとはどういうことか。食べ物の食べ方とか、身体の中からどうやってキレイになるかといったお話をしたいと思います。
私は香港に住んで20年以上になるんですけど、初めて香港に行ったのが20歳の頃。その時代、香港の女性は洋服を着ている人はまだ少なくて、チャイナ服の人が多かったんです。普通のイメージではチャイナ服って体にピッタリっていうイメージあるでしょ? ピッタリのものがいいと思うでしょ? 実は違うんです。昔はね、チャイナ服でも出来合いのものがとても少なかった。当時は、上海人のテイラーが作る服が一番良いと言われていて、チャイナ服も上海人に作ってもらうことが多かったんです。でもチャイナ服はそれを作る前に、チャイナ服の下に着る下着を作らなあかんのですよ。でね、そのチャイナ服の下着を作るときに必要なものがメジャー。体のサイズを、脇の下からヒップまで上から下に1cmおきに測るんです。その測り方っていうのが「ハイ!息止めて!」って言われてお腹を引っぱって自分の一番細い状態で測るんですね。だから着るときもひとりでは着れない状態。スカーレット・オハラみたいにギューッと締め付けてね。次に、その上のチャイナ服。これはゆるゆるに作るんです。下着はピチッと着て、上はゆるゆるにするの。これが一番、所作がキレイに見えるんやって。
チャイナ服って、みなさんご存知だと思いますが足のところが開いてますよね。なんでここから開いてるか知ってます? 体が思いきり動かせないから、足だけですべてのことをやらないといけないんですよ。だから、お金持ちのおうちは電気のスイッチも壁の下にある。足でつけたり消したりをするんです。そんな状態だから昔の香港女性は、服のサイズがXSやったんです。XSが普通。その後ミニスカートが流行ったりして、チャイナ服を着ることが少なくなり、やっとMサイズになってきたという感じなんです。とにかく、その昔ながらのチャイナ服を着なくなったら、
正しい姿勢でキチンとした人が少なくなってしまったんです。でも着なくなったとしても座り方だけでもちゃんと整えて座ってたら大丈夫。だから私がここでいつもお話している座り方は、覚えて帰ったらお得ですよ。
私が初めて香港に行った時代より少し前は、赤ちゃんが生まれて足が歪みそうやったら、歪まないように、足を包帯で巻いてたんです。寝るときだけね。もっと昔に纏足(てんそく)っていうのがあったじゃないですか、あそこまではいかへんけど、キチンと見た目の体を整えるためにそういうことをしていたそうです。今の香港のおばあちゃまたち、そのまたおばあちゃまたちの時代とかね。私は20数年前から今の時代の香港を見てきて、いろいろなことを感じたから勉強しようと思ったんです。そこで学んだことについて、今日はお話したいと思います。
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