女性の養生法として中国で言われている代表的なものが4つあります。
大事なことに水を作るっていうのがあるんですけど、血液の中にも水はありますよね。「養血」って言って血を養うことが女性には大切なの。血を養うことをしたら、手と足の冷たいのがなくなる。さっき冷えの三段階で血の流れ、水の流れ、気の流れの順番になっていくって言ったでしょ。だから最初の血の流れっていうのがちゃんとしていったら、水の流れも、気の流れもいいんです。
まずやらなアカンのは「神養」。神を養うっていうのは精神を養うっていう意味なんですね。それは怒りすぎない、悲しみすぎない、とにかくしすぎないこと。「過ぎたるは及ばざるがごとし」っていうのを守っていただく。脊髄とか背骨がちゃんとしてたらね、造血機能がちゃんと養われてお肌のつやで出るんです。だから怒りすぎない、笑いすぎない、悲しみすぎないっていうのを心がけてほしい。
次に睡眠を養う。6時間以下の人は、仕事の都合とかあるとは思いますが、週末とか週一でいいのでちゃんと寝れるようにして下さい。本当の理想はですね、香港マダムとかそうなんですけど、1日8時間寝ること。22時に寝て、6時とか7時に起きる生活をしてはる。でね、22時〜2時っていうのが、肌を作る一番大事な時間なんです。だから、キレイになりたいけど、寝る時間がないって人は22時に寝て2時に起きればいいと思います(笑)。寝るっていうのはすごく大事で、若さを保とうと思ったらきちんと寝なければダメなんです。
気を養うことができたら、体力がつきます。で、血を作るようになるんですね。
その次が食べるを養う。「食養」っていうんですけど、レバーとか魚とか卵とか、キクラゲ、納豆、ゴマとかそういうのを食べると、血を養っていくことができます。
私が今日1番言いたかったのは「女性は花」ということです。不老長寿を目指すんやったら、花と同じように水をやって、養分をやる。
お化粧のノリを良くしようと思ったら、肌の状態が良くないと化粧のノリも良くないですよね? 化粧するっていうのは、隠すためじゃなくて、もっとキレイにするためにするもの。隠すことを、なるべく無くすために水を与えて、養分を与えてください。
私がいつも言っているのは、「キレイになるのって、わりと簡単」。なんか塗ったりしたら、あっという間に変わるから。けど、すぐ効くもんってのはすぐ無くなる。だからね、“キレイになる”より“キレイを保つ”ほうが難しい。ある程度の歳になったら、毎日の生活が落ちていくばっかり。その落ちていくばっかりの生活を保つように努力していたら、1年経ったらどうなる?同窓会に行って「あ〜老けたね〜」って言われるのと「全然変わらないね」って言われるのどっちがいい?変わらないほうがいいですよね。保つっていうのは、簡単そうに聞こえるけど、難しい。でも出来ることなんです。諦めたら、落ちていくだけです。
すぐ効くもんはすぐ無くなる、毎日続けることが大切。中医学って難しいって思うかもしれないですけど、毎日「気持いい」ってことを見つけるだけなんですよ。気持のいいことをするのが良い、それから「したらアカン、したらアカン、したらアカン」になったらイライラする。それも違うと思う。冷たいもの飲んだらアカンけど、ビール飲むのだけは許したげるとかね。そういうのはした方がいいと思います。
鏡を見て、正面から見たら今の顔、上から見たら5年後の顔、下から見たら5年後の顔になるんですよ。だから第一目標は5年後に今の顔。それをしっかり保っていけたら、5年後に上向いた顔になれたら10年若返るねんで。
今若返ろう思って、色んなところに注射したらすぐ若返りますよ。でも、全部若返りたいって思ったらちょっと時間かけよう。5年して、同級生より5年若返ったらむちゃむちゃ若返ったことになる、そういう考え方。出来もしないことをしようとするのは違うと思う。「漢方100日」と言って100日ぐらい時間かけよう。でね、肌の生まれ変わりってね28日かかるんです、肌が普通に働いている人で。年取ったら30日にも40日にもなるんです。だから肌のターンオーバーが28日かかるのに、今日塗って、明日肌が白くなるなんてありえないでしょ。だから今のターンオーバーの周期が35日だとして、100日がんばって34.5日になったとしたらそれも若返りじゃないですか?ほんまに出来ること、すぐ出来てすぐ効くやつはしんどい。でも、ちょっとずつやっていって、習慣になったらしんどくないんですよ。無理やったらしんどくて「もう、やめちゃえー!」ってなるでしょ。高い化粧品買って、塗ったくってもなんか効かへんっていうのはアンタが悪い。体の中がちゃんと流れていればどんな化粧品使っても効くはずなんです。ピアノの教室と一緒で、教室に行ったからって、家で練習せな意味ないでしょ。化粧品も塗ったからってそれだけじゃダメなの、努力しなきゃ。
私関西出身なんで、何分かに1回は笑いたい。笑うっていうのはリラックスするんですね。それはとっても大事だと思ってます。若返りっていうのは大阪で言ったらどんだけ人を笑わせるかってことかもしれません。とにかく「楽しい、嬉しい」って思うこと。マッサージとかも楽しいってやるのと「あーうっとおしい」って思ってやるのとでは、違うじゃないですか。
若返る前にまず保つからいこうよっていう、今日やって明日若返ったら近所に怪しまれるじゃないですか、何やったかバレバレみたいな。「なーんかあの人変わらないわよね」っていうのが本当の若返りやと思うんです。
私が中医美容学を学んでいこうと思ったのは、美容学っていうのは、絶対自分の役にたっていくと思ったから。自分をモルモットしながら、自分も周りの人たちもキレイになれるから。だから良かったら皆さんも、これからも私と一緒に若さを保つ努力をして、皆でキレイになっていきましょうね! |