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Interview

週刊 トップリーグ男前列伝 菅藤心(サントリーサンゴリアス) 「20年間、負けたくない一心でやっています」

菅藤心(サントリーサンゴリアス)

 

Text●村上晃一 Photo●田中秀宏

野球にサッカー、格闘技などスポーツジャンルは数あれど、トップリーグの会場に集う女性の美人度の高さは群を抜いている(ぴあ編集部経験調べ)。それはなぜか? ド迫力のタックルに醍醐味と言えるトライ、そしてノーサイドの精神……。理由はいくつもあるが、トップリーガーにハートを兼ね備えたイケメンが多いこともトップリーグの会場に美人が集まる要因のひとつだろう。
そこで、トップリーグ全14チームから毎週ひとりずつイケメン戦士をピックアップし、彼らの男前な素顔を探っていく。

のんびりした性格と裏腹な激しいタックル

菅藤心(サントリーサンゴリアス)

元赤坂のオフィスの会議室。スーツに身を包んで現れた菅藤心(しん)は、ビジネスマンらしく名刺交換を済ませると、ハキハキと質問に答え始めた。人気アイドルのような顔立ちだが、すでに一児の父である。10月で5歳になる娘には、「のどか」と名付けた。

「妻が、『のんちゃんと呼びたい』と言うので、その響きで考えました。僕がのんびりしているので、娘にものどかに育ってもらいたいと思って」


長崎県出身の菅藤。運送業を営む両親の下、4人兄弟の末っ子として育った。おっとりした母親の影響もあって、のんびりとした性格に。長男・元(げん)はラグビーをしていないが、次男・圭(けい)はコカ・コーラウエストレッドスパークス、三男・友(ゆう)は福岡サニックスブルースと、3人がトップリーグで活躍するラグビー界の有名兄弟である。母は、息子同士が対戦する試合では、一方のチームに片寄らないように「真ん中の席を用意して」と懇願するのだと言う。

「次男と三男が年子で、ふたりは小学校1、2年生でラグビースクールに入った。僕は2歳離れていますが、痛そうだし、週1回の練習でしばられるのが嫌でスクールに入るのは拒みました。4年ほど粘ったのですが、小学4年生のときに親に勝手に入れられた。ところが、始めたらラグビーの虜になっちゃったんです」

多くのラガーマンと同じく、初トライが人生を変えた。スクールに入って初めての試合は、福岡遠征で実現した。

「福岡に行くバスの中で、コーチから『今日はボール持ったらまっすぐ走れ』と言われたんです。試合が始まったら僕にボールが飛んできた。それを捕ってまっすぐ走ったらトライになった。震えるほどうれしくて、うれしすぎて泣きそうになった。ラグビーから離れられなくなりました」

ラグビーはゴールに自らボールを持って飛び込む。その快感は何ものにも代え難い。ふたりの兄と同じく長崎南山高校に通い、次男とは名門・明治大学でも一緒にプレーした。心は1年生から公式戦に出場する。のんびりした性格とは裏腹な激しいタックルは、どのチームでもチームメイトの信頼を勝ち取ってきた。

「不器用なんです。20年くらいラグビーやっていますけど、タックル以外は誉められたことがない。負けたくない一心でやっています」

日課は「朝のストレッチ」、早朝に起床し、30分。腰痛解消が始めたキッカケだが、やると決めたらトコトンやる性分だ。

「途中で折れるのは好きじゃない。その代わり、意味がないと感じたらすぐ止めます。僕はゆるい感じに見られますが、崩れそうになったとき、しっかり自分を持ってやることを心がけていますね。29歳になって、崩れそうになるときがわかるようにもなってきました」

菅藤心(サントリーサンゴリアス)

休日は、家族で公園や動物園に行く子煩悩だが、ラグビー普及のため、縁のある高校、大学に指導に出向くこともある。

「最近、『俺からラグビーを取ったら何が残るんだろう』と考えるようになりました。自分はラグビーに育てられたし、こんなに面白いスポーツはないと思っているので、それを伝えたい。ラグビーって単純に燃えるんです。普段、生活しているだけでは出てこない感情。それを経験するのは悪くないと思いますね」

仲間が増えたのもラグビーのおかげ。福岡遠征などのホームステイで学校外の友達もでき、その存在が人生を豊かにしてくれている。現在は、サントリービア&スピリッツ株式会社首都圏支社広域営業部に勤務。選手生活を終えても会社の仕事はしっかりと続けるつもりだ。ただし、「ラグビーは捨てられない」と、キッパリ言い切った。どんな形であれ、ラグビーとともに生きていく。それが心の結論なのだ。

男前が10の質問に答える

好きな食べ物:グラタン
趣味:買い物
長所:根気強い
短所:しつこい
好きな動物:犬

理想の女性像:腹を割って話せる女性
尊敬する人:両親
ラグビーとは:生きがい
座右の銘:やるときはやる
今後の目標:一日一日を大事に生きる

特集「大解剖!ジャパンラグビートップリーグ2009-2010」へ

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PROFILE

かんとう・しん
1981年1月18日、長崎県生まれ。175cm、78kg。ポジションSO。小学4年の時、ふたりの兄・圭と友が通うラグビースクールに入る。岩屋中学でポジションをSOに移し、長崎南山高で主将、明治大で副将を務め、’03年サントリーに入社。甘いマスクからは想像できないほどの激しいタックルで体を張ることが持ち味である。
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