12 ARTISTS in THE GIFT OF HOPE

「事件」から14年、「科学の子」がチェルノブイリで見たもの。

ヤノベケンジ



YANOBE Kenji

1965年 大阪府生まれ
ヤノベケンジ 《アトム・カー》 1998 ヤノベケンジ
《アトム・カー》
1998

テレビアニメやマンガのキャラクター、ゲームセンター、遊園地…。ヤノベの作品は、幼い頃から現在まで私たちを虜にするイメージにあふれています。けれどもそれらは、未来への冗談めかしたサヴァイヴァルを暗示する不穏さも持ち合わせているようです。今回の出品作は、《アトムスーツ・プロジェクト―アンテナ―インスタレーション》。自然放射線(宇宙線)を受けるとかすかな電子音を発する「ガイガーカウンター」のアンテナを付けた小型の「アトムスーツ」が会場に並び、チェルノブイリの写真を取り囲みます。ヤノベは、『鉄腕アトム』に深くインスピレーションを受けて「アトムスーツ」と名付け た放射能防護服に身を包み、1986年の大事故により地球規模の放射能汚染をもたらした旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所を訪ねました(1997年)。事故を起こした原子炉を閉じこめた「石棺」。その“環境”で見たものを、ヤノべは作品というメッセージの形で私たちに届けるのです

1965

大阪府生まれ

1989 京都市立芸術大学卒業
1991 京都市立芸術大学大学院修士課程修了

京都府在住

1992 「妄想砦のヤノベケンジ」(個展)、水戸芸術館
1995-1997 「今日の日本」(グループ展)、ルイジアナ美術館他巡回
1996 「ラディエーション・スーツ・アトム」(個展)、ギャルリー・エマニュエル・ペロタン(パリ)
1997

個展、センター・フォージ・アーツ・イエルバ・ブエナ・ガーデンズ(サンフランシスコ)
個展、ユニヴァーシティ・アート・ミュージアム(サンタバーバラ)

1998 個展、センター・オン・コンテンポラリー・アート・イン・シアトル
「史上最後の遊園地」(個展)、キリンアートスペース原宿、キリンプラザ大阪、三菱地所アルティアム(福岡)
《どないやねん 現代日本の創造力》(グループ展)、パリ国立高等美術学校

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