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夏特集2008
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夏フェス特集

 いよいよ全貌が明らかになりつつある夏フェス戦線。ヒダカ教授、今年のメンツ、まずどう見ます!?
「ピストルズ、マイブラ(*1)、ディーボ、プライマル・スクリーム…、昔の大御所の流れが最近のフェスにはありますよね。若手のヘッドラインと大御所のヘッドラインが並列で並ぶみたいな。特にサマソニはそこの振りきりが気持ちいいですよね。若手のフレッシュさとベテランのバラエティ豊富さが楽しめる。ポール・ウェラーとジザメリ(*2)を比べても、やってることは全然違いますから。20代のバンド、30代のバンド、40代のバンドって名前だけ並べていくと、やっぱ40代のバンドが圧倒的にバラエティに富んでるんですよね。20代のバンドの方が、やってることがおんなじに見えたりする。サブウェイズとクークスの何が違うのって言われると、なかなか説明が難しかったりするじゃないですか(*3)。でも40代、50代のバンドを並べると全然違うでしょ。ピストルズとクラッシュ(*4)を並べても違う。年期とかキャリアってやっぱり大きいですよね」
  ベテランと新人がバランス良く見られるのは、いまや日本のフェスの一大特徴。そうした中でフジロックは今年、より音楽ファンのツボを付く巧みなセレクトになった印象がある。
「確かに今年のフジはキッズには食いつきにくいかもしれないけど、見ると楽しいのは間違いないんですよ。そんなキッズのために、ウチがいるみたいな感じですかね(笑)」
 そしてフジロックの最大の武器は、ある意味ロケーションとも言える。ですよね!? ヒダカ教授!
「今年のフジのテーマは野外レイヴですね。ダンスアクトがいるって意味ではなくて、野外の中での開放感を楽しもうと。しかも安直にロックで踊らせないメンツなんですよね」
  なるほど。では最後に今年の夏フェスの心得をお願いします!
「今年はこれから音楽を聴く人と、今までずーっと聴いてきた人のひとつの答えが出る気がします。これで面白がれる人がリスナーとしても成長できるかなと。生ける伝説を今のキッズがどう観るのかも見たいし、逆に耳ざとい音楽マニアたちが若手をどう見るのかも興味がありますよね」

*1●マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン
*2●ジーザス&メリーチェイン。80年代にエレキギターによるフィードバック・ノイズで一世を風靡した
*3●UKロック界の新鋭。ともにイギリス伝統のストレートなギター・ロックを鳴らす
*4●初期パンクシーンを築き上げた2バンド。センセーショナルな活動スタイルで話題をさらったセックス・ピストルズ、硬派な楽曲と活動方針を持つザ・クラッシュと、そのキャラクターは真逆

  SUMMER SONIC 08/ FUJI ROCK FESTIVAL '08/  

 RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 IN EZO/   MONSTER baSH 2008

ロンドンパンクのオリジネーターがサマソニに登場。「ピストルズの再結成なんて観たくないんだけと、逆にそこを笑い飛ばせるのがピストルズの強み。再結成の記者会見でも『金のためだアホ』ってちゃんと言ってたし(笑)。そこまで貫けるのは凄いなと。無様なのが逆におもしろい。これはピストルズだけですね。クラッシュだったらできない」
 
「アルバムも常ににいいし、ライブが意外といいんですよ。あと昔、サマソニでレディオヘッドとブラーのダブルヘッドライナーの時に、当然フェスではブラーのほうが良いかと思ったら、レディオヘッドのほうが楽しくて。フェスの開放感とマッチしていたんですよね。コールドプレイもそういうフェスならではの効果が絶対あるはずでドS!」
 
今年、喉頭癌から見事復活した清志郎。続けてこの夏は全国各地のフェス戦線にも復帰を遂げる。「闘病前より声出てるらしいですね。CHABOさんも一緒にやるので、当然RC的なものを期待したいし、往年のヒット曲から新曲まで万遍なくやってくれるのでは。チャリンコで来てくれるかもだし、そういうサプライズにも期待したいですね」
テクノポップ、ニューウェーヴの元祖的存在として知られるUSバンド。POLYSICSのおそろいのつなぎのルーツは彼ら。シンセサイザーを使ったシュールなサウンドは、今聴いても前衛的な輝きを放っている! 「オールドスクーラーとしては外せないところですね。POLYSICSハヤシくんも同じタイミングでサマソニに出れるって燃えてマシータ」
 
現代のローリング・ストーンズへの道を突き進む大御所バンド。鉄壁の編成でのステージングを見せるライブは必見。「最近はキャリアを総括するようなライブをしているんで、楽しくないはずが無い! 初期のいなたいギターポップから、最近のダンスロックまでたぶん全部やると思うので。もうボビーの歌が下手なんて誰も言いませんから(笑)
 
2度の解散を経て昨年、再結成を果たした。意外や今回が初の来日公演となる。ロックアンセム「ビター・スウィート・シンフォニー」が生で聴ける日ももうすぐ!「もう大御所扱いしていいでしょう。コールドプレイと一緒で、やってる音楽は暗いんだけど意外やフェスの開放感とマッチしそうな気がするバンドドS!」
 
「やっぱマイブラですよ! 確か去年のフジロックのキュアーが、のっぺりと2時間くらいやったと思うんですけど、彼らはそれをさらに超えることになるでしょう。ライブ踊るというよりはノイズのシャワーを浴びに行く。キュアーはまだ踊れるほう(笑)。さらにインナートリップな人が多くなりそうですね。マイブラは野外だろうが屋内だろうが関係ないし」
 
日本に一大デジロックブームを巻き起こした存在。現在はクラブ系サウンドも取り入れており、新たなリスナーを獲得している。「去年はアメリカンだったんですけど、今年はヘッドライナーがことごとくイギリスっぽいんですよ。プロディジーは演奏どうこうじゃなくて、動きとショーマンシップ的なところにもこだわっているんで、ライブが楽しいですよ!」
 
「完全にベテランの域ですよね」と語るスピリチュアライズドは、1989年結成の大ベテランバンド。サイケデリックなギターサウンドとノイズ、トリップ感満載のメロディラインで、オーディエンスをドラッギーな世界に巻き込んでいく。日本でもUKロックファンを中心に多くのファンを獲得。特に90年代を代表する名盤『宇宙遊泳』の披露にも期待したい。
ビートルズ的メロディを鳴らす、アメリカ・ネバダ州出身の4人組バンド。最新アルバムはビルボードのデイリーチャートで初登場1位を記録した注目株。「アメリカのバンドなのにスモールフェイセズっぽい、マージービートみたいな音を鳴らすんですよ。今年はイギリス色の強いサマソニですけど、USバンドでもやっぱブリティッ臭ですよね(笑)」
 
サマソニおなじみのパンク勢が今年もラインナップ。「イギリス勢が充実と言いつつ、アメリカバンドも要所を押さえているところがいいですよね。ゼブラヘッドやパンク勢のベテラン代表、311とか今年は踊りたい人向け。ニューファウンドとかデス・キャブ・フォー・キューティーとか、ちょっとエモよりなバンドたちはウチのファンの方も楽しめます」
 
叙情派UKバンドは、昨年に続いてのフェス参戦が決定。「まったりするのかと思ったらステージを所狭しと動き回るし、かっちり演奏するのかと思ったら途中でギター放り出してハンドマイクで歌ったりもする…海外のプロはこれで演奏が成立するのがすごい! 音が一個抜けたところで根底のリズムは崩れない。日本のバンドも参考にすべきですね」
リヴァプール出身のトリオバンド、ウォンバッツ。UKらしい純ギターポップサウンドで本国を席巻中だ。「ウォンバッツは写真がもてなそうでいいですよね。音楽を取っちゃうとほんとにさえない奴ら(笑)。ひたすら部屋に閉じこもってしまうような。ただインドアロックのヤツが本気になると怖いので、サンボマスター的な弾けぶりに期待したいドS!」
 
デビューアルバムが本国イギリスでチャートNo.1を記録するなど、次代のUKロックシーンを担う存在として期待が集まる彼ら。日本、そして全米デビューも遂げた今年、いよいよ夏フェス戦線にも参戦することに。「俺好みなバンドですよね。フラテリスとかもそうですけど、普通なようで、ちょっとひねくれたセンスのポップセンスを聴かせるバンド」
 
アメリカ出身のフォーク・パンク・バンド。全米でのヒットの実績を引っ提げて、日本でも今年、アルバム『ニュー・ウェイヴ』でデビューを飾った4人組。今年のサマソニが初の来日公演となる。「アゲインスト・ミー!もフージアーズと一緒で、ちょっとひねくれたポップバンドですよね。がーッて歪んでないんだけど、ちょっとストレンジな感じ」

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