本展で紹介されるのは、伝統的な芸術のあり方や古典的な美の基準とは対照的な視点や発想で作品に取り組んできた6名の女性アーティスト。
さまざまなスタイルの表現を試みたオノ・ヨーコ、強迫観念を作品に投影した草間彌生、ヴィデオアートの第一人者である久保田成子、前衛美術集団「フルクサス」に参加した斉藤陽子や音楽家の塩見允枝子、型破りな美術作品を生んだ「具体」の初期メンバー田中敦子…と、それぞれ全く違った個性を持つ、強烈な顔ぶれだ。
そんな、戦後日本を代表するアーティストである彼女たちに共通する制作態度は、同時代のアートシーンを刺激し、日本の現代美術を国際的にも最も高いレベルのものとして投射することに寄与した。
今なお輝きを放つ、彼女たちの作品計50点をまとめて鑑賞できる、見応えたっぷりの展覧会だ。