profile: みうらじゅん
‘58年2月1日生まれ、京都府出身。武蔵野美術大学在学中の‘80年「ガロ」に漫画家としてデビューし、‘82年には「ちばてつや賞」を受賞。以降はイラストレーター、タレント、エッセイストとさまざまな分野で活躍。今やすっかり定着した「マイブーム」「ゆるキャラ」の生みの親としても知られる。現在、多くの雑誌で連載するかたわら「みうらじゅんのマイブームクッキング」(食と旅のフーディーズTV)、「みうらじゅん&安斎肇の勝手に観光協会」(EXエンタテイメント、BS12 TwellV)などに出演中。みうらじゅんオフィシャルウェブサイトはこちら
- 今回はみうらさんにホストを務めていただき、声優、アニメ監督、アイドルといった方々を招いて対談していただいたわけですが、いかがでしたか?
- いやぁ、面白かったですね。でも最初はどうなるのかすごく不安だったんですよ。このMV100を肴にして対談するって聞いたときは、勝手に相手を山田五郎さんあたりかなと思ってしまってたんで(笑)。
- 安斎肇さんとか、伊集院光さんとかだろうと(笑)。
- そうそう、『タモリ倶楽部』みたいなね(笑)。そしたら相手は声優さんにアニメ監督に、アイドルさんだと…僕ね、前に海外のメディアから「秋葉原について教えてくれ」みたいなことを訊かれて、すごいおかしなことになったことがあるんですよ。なんか“サブカルくくり”で僕のところに来たみたいなんだけど、誤解にもほどがあるっていう(笑)。でも今回はそういうことではないわけだし、異分野の人たちといろいろ話せたというのは純粋に楽しかったです。
- まずは豊崎愛生さんですが、やはり声優さんなだけあって12時間連続で再生して見るなら「1クール分のアニメ」とおっしゃってたのが印象的でしたね。
- やっぱ声優さんって、アニメが好きで好きでなるものだから。でも、いま深夜とかでいっぱいやってるけど、時間帯がカブったりしてるときもあるし、チェックするのは大変だよね。忙しいと録画したままになっちゃうこともあるだろうしさ。だから寝てる間に転送して、さらに持ち出せるっていうのは、豊崎さんみたいな人にはピッタリですよ。僕、対談の最後で「パッケージに彼女を使ってあげてください」なんて言ったけど、なんなら今回のホスト役も豊崎さんでよかったぐらいなんじゃないかって(笑)。
- いやいや(笑)。みうらさんっていろいろな人にお会いしてると思うんですけど、声優さんというのは?
- 初めてですねえ。それに、京田監督との対談でも話したけど、僕ほとんどアニメって見ないからさ。一番最近の声優さんで、僕が名前を知ってるっていうのは…椎名へきるさんまでですかね。大人気でしょ、椎名へきるさん。いわば僕は“へきる止まり”ですよ。
- なんかそれって…みうらさんが「へきる」って言いたいだけになってきてませんか?(笑)
- うん、ちょっと言ってみたら面白くなっちゃった(笑)。ま、それはともかく、さすが声優さんってだけあって、豊崎さんは声がすばらしくカワイイんで驚きましたね。そうそう、あと驚き繋がりでいえば、深海魚「デメニギス」。あの場で、MV100でYouTubeで検索して見せてくれたんだけど…あのヘンさというか、気持ちわるさはたまらないよね。
- いい面構えでした。
- あれのTシャツとか、グッズがあったらほしいでしょ。っていうか僕がほしい(笑)。でもよくよく考えるとさ、あの場ですぐ動画を検索して見れたのってすごいことだよね。それこそインターネットもできるMV100があったから検索して動画を見られたわけで、あれがない状況でただ「頭が透けてるんです」とか言われても「はあ」としか答えようがないからさ(笑)。僕も、YouTubeで「オレTube」と称して、みんなに僕の動画をアップしてもらったことあるんだけど、あんな深海魚の映像があるなんてねえ。本当、なんでもあるんだなあ。
- 豊崎さんは実際ラジオもやられてるというのもあって、radiko.jpやPodcast、FMラジオが聴けるMV100を操ってる姿がさまになってましたしね。
- そうそう。いろんな意味で打ってつけだった。ホストとはいえ、僕がスタジオに出向いてるからさ。もう感覚としては完全にゲストでしたよ(笑)。

- そして次の対談相手が、アニメ監督の京田知己さんになるわけですが。
- 京田さんは、なんだか話しててすごいラクな方でしたね。もちろん、ほかの人がつらかったということでは全然ないんですけど、京田さんは同じ大学だったせいもあるのか、同じ匂いがしたというか。
- 12時間連続で見るものとして、みうらさんが挙げた『ウルトラQ』にも反応してくれましたし。
- いや、だってアニメを見ない僕にしたら、12時間でいっぺんに見られるものって、どう考えても『ウルトラQ』なわけですよ。さすがに豊崎さんに話したらキョトンとしてたけど(笑)、そこはさすが京田さんだよね。『ウルトラセブン』とか『帰ってきたウルトラマン』まで話に出してくれて、うれしくなっちゃいましたよ。僕、特撮は大好きで、よく録画した怪獣映画のバカなシーンを編集して1本のビデオにする、なんてこともやってたからさ。そんなのもあってあやうく、成田亨の名前とか出しそうになったよね。
- その話で時間が終わっちゃいますよ(笑)。それにその後、京田さんが監督した『交響詩篇エウレカセブン』の話では“仏教”のことで盛り上がりましたし。
- 『エウレカ』のテーマとして“仏教とコンピューター”があったってところね。あそこも面白かったなあ。京田さんって、若いころは禅とかに興味を持って、本を読んだりしてたんだってね。やっぱ通るんですよ、そこは。機会があれば今度じっくり、特撮と仏教について語り合いたいですよ。方法が違うだけで、同じ方向を見ているような感覚もしましたからね。
- 「MV100みたいに動画を持ち出すことが当たり前になると、映像の作り方も変わってくる」とおっしゃってたのも興味深かったです。
- あれなんかはもう、まさに作る人ならではの話で刺激的でしたよね。今をただ追っていちゃダメで、さらに先のことを見ているんだっていう。でも、カメラワークやカット割りやそういうところまで変わるかもというのは「そうなのか」って感じだったね。
- みうらさん自身も、作り手としては今の先を見てるという感覚ですか?
- というか「みんなが見てないところを探す」って感じ(笑)。誰も手をつけてないようなところを探すのが楽しいし、誰もやってなかったようなことをやるのがなによりも面白いんだよね。
- そういえば京田さんとは、ワンセグで見るものだけが違っていましたけれども。
- サッカーね(笑)。だってそもそも、ワンセグを見る場所が違ったでしょ。京田さんは電車の中だし、僕は地方のコインランドリーだから。それに僕、日韓で共催したワールドカップのときに、喧騒がちょっとヤだなと思って、結局は出羽三山まで即身仏を見にいったくらいなんですよ(笑)。目論見通りというか、それ以上に静かで驚いたんだけどね。だから本当サッカーについてはわからなくて、話には乗れないんですよね。なのでまあ、ワンセグを見ることは共通していたとしても、見るものは人それぞれなんだってことですよ。京都の東本願寺に行くと書いてありますけど「バラバラでいっしょ」。要はそういうことですよね。

- そして最後の対談のお相手となったのが、アイドリング!!!のリーダーである遠藤舞さんでした。
- バカリズムは知ってましたけど、アイドリング!!!については知らなかったですねえ。というか、バカリズムを司会に持ってきた人もエライねぇ(笑)。それって遠藤さんとかアイドリング!!!のコたちがエライのか、それともバカリズムを褒めるべきなのか…考えるとわかんなくなるけどさ(笑)。
- でも長いとはいえ、4年間分の放送が丸々MV100ひとつに入ってしまうと聞いたときは、驚きながらもさすがにちょっとだけさみしそうでもありました。
- 「この中に私の4年間のすべてが!?」っていうね(笑)。だって16GBの内蔵メモリに加え、大容量のSDカードに対応しているから、最大約360時間も動画が入っちゃうんだからねえ。「もうこれ一個でいいじゃん」ってことがどれだけすごいのかってことですよ。ナビゲートしてて、僕自身も大容量と言いつつ、360時間というのがどれだけのものかよく把握できてませんでしたからね。なんかもう、入りすぎだということはわかる(笑)。
- ただ、別の部屋で録画したものを、自分の部屋で呼び出せるという機能は、本当にうれしそうでした。
- 親の部屋にだけ録画する機械があるってパターンね。そういう人にとっては、助かりますよね。僕も、昔の『11PM』とか見るのを苦労したことを思うと、MV100があればなあと思いますよ。こっそり録画しといて、MV100で呼び出して自分の部屋で、遠藤さんの言うように布団かぶって見られるわけですからね。というよりイヤホンをつければ、布団をかぶって音漏れを気にする必要もないんだから。
- そもそも、遠藤さんが見るのは『ドラゴンボール』や『ワンピース』ですけれども(笑)。
- その番組を見たいという心根は、僕も遠藤さんも一緒ですよ(笑)。それに最近のマイブームとして、料理というのも僕と一緒でしょう。遠藤さんは圧力鍋を買って角煮を作る。僕は「みうらじゅんのマイブームクッキング」という番組まで始めましたけど、料理番組にあるまじきある意味スプラッターな映像を世の中に流しているという(笑)。

- ちなみに「年間50回くらい“マイブームは?”って聞かれる」っておっしゃってましたね(笑)。
- それについては本当、申し訳ないなと思ってるんですよ。かつては「趣味は?」という言い方で質問されたから、それこそ音楽鑑賞とか言えば事足りたわけですけど、今は訊く人のセンスに引っかかるような、面白いことを言わなきゃならないですから。僕も流行語大賞をもらった’97年ごろは、毎週のように訊かれてました。とはいえ毎週変わるわけがないから、その場で思いつきで「天狗」とか「ゴムヘビ」とか答えたりしてね(笑)。その後で、無理やり好きになるなんてことをしてましたよ。だからもう、遠藤さんみたいな方は、フルに入ったMV100を渡しちゃえばいんだよね。「この中からよさそうなのを選んでください」って、丸投げしちゃうってのはどうですかね?
- MV100を使った“質問のかわし方”を披露したところで(笑)。では最後に、あらためてみうらさんが思うMV100の魅力について語っていただけますか。
- まずはやっぱり「長い」「速い」「大きい」ですよね。こんな小さいのに、長く見れるし、速く転送できるし、しかも大容量。それは本当、実際に使ってみて、そしてみなさんと対談してみてつくづくすごいなと思いました。それと僕が個人的に思ったのは「使いやすい」ってこと。たびたび対談でも言ってましたけど、僕なんて最新の機械のことなんてまったくわからないんですよ。にもかかわらず、MV100はこんな僕にでも操作ができる。タッチパネルで簡単だし、反応だって早い。いろいろな使い方もできるしで、とにかく動画が好きなすべての人にとって必携だと思いますよ。