- 『Ray Of Hope』
- 8月10日(水)発売
- 初回限定盤:3500円
WPCL-10964/5
(ボーナスディスク「Joy1.5」付き) - 通常盤:3150円
WPCL-10966 - ワーナーミュージック・ジャパン
TOP > 100Q インタビュー > 山下達郎
Q76 東京の好きなところは?
「好きなところ、あるのかな…。生まれたところだから、しょうがないですよ」
Q77 東京の嫌いなところは?
「アジアの都市の特徴ですが、スクラップ・アンド・ビルドが激しすぎる。しょうがないんですけどね、紙と木の文化だから。それにしても無計画ですよね。だから、『俺の空』(『Ray Of Hope』収録。無計画な都市政策への批判を込めた歌詞のファンク・チューン)という曲が出来た」
Q78 好きなテレビ番組は?
「日本の話芸」
Q79 朝起きたらまず何をしますか?
「トイレに行きます」
Q80 初めて買ったレコードは?
「ベンチャーズの“クルーエル・シー”。EPのコンパクト盤。中学1年でした」
Q81 初めて行ったライブは?
「ベンチャーズ。中学1年でした」
Q82 最近買ったCDは?
「メアリー・メアリー(“サムシング・ビッグ”)かな。ゴスペルの姉妹デュオなんですけど、すごく良くて。あとはキャンディ・ステイトンのフェイム・レコーディングのコンプリートと古今亭円菊師匠のボックス」
Q83 クリスマス・イブは毎年どんなふうに過ごしてますか?
「自宅で家族といっしょに。仕事は入れないようにして」
Q84 現在、レコードは何枚くらい持ってますか?
「CD、LP、シングル合わせて6万枚くらい」
Q85 これだけは欠かさないという毎日の習慣は?
「さっき言った“パワーブリーズ”、鼻うがい、下半身浴、あとはサプリメントかな。乳酸菌とか」
Q86 インドア派? アウトドア派?
「完全なインドアです」
Q87 いままで行った国で、どこがいちばん好きですか?
「国というより都市なんですが、やっぱりパリかな。“これが都市なんだな”という印象がすごくあったので。ニューヨークもそうですけど、50年経っても変わらないっていうのは魅力ですよね」
Q88 曲はどんなときに生まれやすい?
「作ろうと思って作る人なので、ピアノの前に座って作ります。風呂場で思いついたとか、そういうのは一切ない」
Q89 3・11の震災当日、何をされてましたか?
「スタジオでレコーディングしてましたね。『NEVER GROW OLD』のドラムのダビングをしてました」
Q90 好きな“なぞかけ”はありますか?
「なぞかけって、“何とかとかけて”っていうやつ? うーん、小噺だったらあるんだけどね、好きなのが。“あなた、この扇風機、首が回らないわよ”“当たり前じゃないか、借金で買ったんだから”とか。春風亭柳昇師匠の枕なんですけど」
Q91 父親としての山下達郎は、どんな人物ですか?
「ウチの娘が中学のとき、学校で“両親について、ひとこと書く”っていうのがあって。そのとき娘が書いたのが“ウザイけど、ときどき使える”っていう(笑)。これ、なかなか名言だと思いますよ」
Q92 全国ツアー中に食べたおいしいもの、思い出に残ってる郷土料理は?
「僕のライブは終演時間が遅いから、そんなに食うものがなかったんですよね。郷土料理じゃないけど、博多のとんこつラーメンのホントに美味しい店に行ったことがあって、そのときは“世の中にこんなに美味いラーメンがあるのか!”と思いましたね。あまりの美味さに2杯食べてしまったのは、そのときだけ。今もあるのかなあ、あの店」
Q93 達郎さんにとって、粋とは?
「難しいなあ…。粋とは、我慢でしょ。見栄と我慢」
Q94 達郎さんと同世代の人に向けてメッセージをお願いします。
「ベタですけど、“大変な時代になりましたが、お互いがんばりましょう”ということですね」
Q95 では、下の世代の人に向けてひとこと。
「ジジイの御託には耳を貸すな」
Q96 好きな女性のタイプは?
「髪が長くて、細身の人」
Q97 気の合う男性のタイプは?
「謙虚な教養人、かな」
Q98 ぴあの表紙になったときの感想は?
「やめてほしかった」
Q99 ぴあ休刊にひとことお願いします。
「お世話になりました。30年、定期購読してたんですよ。無声映画鑑賞会の情報なんて、ぴあじゃないとわからなかったし。役割は大きいと思いますよ。ただ、“ぴあテン”“もあテン”には残念ながら、1回も入ることがなかったですね。ニーズが違うんでしょうね、きっと。これ、書いておいてくださいよ」
Q100 最近、いちばん笑ったことは?
「春風亭柳昇師匠のCD4枚組『にっかん飛切落語会 特撰 春風亭柳昇』」
驚くべき博識ぶりとキッパリとした価値観に貫かれた回答に圧倒されまくり。気に入らないこと、間違っていると思うことに対しては断固たるNOを突きつけ、愛するもの、認めるものに関しては尽きることのない愛情を注ぐ――「100Q」から感じられる熱量の高さは、山下達郎という人間、そして、彼が作る音楽にダイレクトに繋がっている、と思う。それにしても、何と奥深い人物だろう。このなかに登場する作品をチェックするだけで、軽く1年くらいはたっぷり楽しめそうだ。
