KIRIN LAGER CLUB Presents
@ぴあ
いつもいい音楽と、うまいビールが待っている。
Vol. 1
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マリアンヌ・フェイスフル、ビヨーク、シェリル・クロウ…。キリンラガークラブでは、これまで数多くの女性シンガーのライブを展開してきた。さまざまな個性をもつ彼女たちに共通するのは、しなやかな表現力と、チャーミングな笑顔。今回登場したエディ・リーダーもそんな魅力あふれるアーティストの一人として、キリンラガークラブの歴史の一頁に刻まれることになるだろう。
大阪、名古屋、東京と、連日大盛況のうちに迎えた最終日。超満員の渋谷クラブクアトロは、一曲目の「WOLVS」から暖かな空気に包まれ、完全に一体となっていた。おりしも当日はホワイトデー。オオカミのせつない遠吠えの声に、手をつなぎ微笑み合って聴き入るカップルの姿が印象的だ。エディもそんな恋人たちに「ハッピー・ホワイトデー!」とスウィートなメッセージをプレゼント。アコーディオン、パーカッション、そして観客たちの手拍子…。
放浪娘をモチーフにした「PRODIGAL DAUGHTER」では「私はいつもはロンドンに住んでいるし、今回はオーサカ、ナゴヤ、トーキョーも旅したけど、この曲を歌うとスコットランドに帰りたくなるの」と、本音をちらり。ファンの熱気と盛り上がりに、終始ご機嫌の彼女。メンバ−紹介では「私はヨーコ・オノ、こちらはジョン・レノンです。」とジョークを飛ばし、気分のおもむくままにアカペラで「ラ・ヴィ・アン・ローズ」などのスタンダードナンバーも披露。ホームパーティではしゃぐ少女のように無邪気なエディ・リーダーに魅了されつつも、その歌声の見事さには、あらためて感嘆せざるを得ない。
アンコールは何と2回合わせて10曲以上。シングルカットもされた「月に恋して」では、日本語の歌詞も一部披露。「FOOTSTEPS」「FOLLOW MYTEARS」などを自由に、のびのびと、会場の誰よりも楽しそうに歌いつづける。ラストはおなじみの「PERFECT」。キリンラガービールを片手に歌い踊る観客たちに「一緒に歌ってくれてアリガト」というメッセージを残して、彼女はステージを後にした。余韻をかみしめながら会場を出れば、あたたかな風に乗って、どこからか甘い花の香りが流れてくる。そう、エディ・リーダーは街々に新しい季節を連れてくる春の天使だったのかもしれない。

オープニング・アクトを務めたGREAT3のライブが終わると、汗が滲むほどの熱気に包まれていた。午後8時3分、インストゥルメンタルな「THE KISS」でスタートしたザ・シー・アンド・ケイクのライブは3曲目の「ALL THE PHOTO」が終了して初めて拍手が沸き起こるほど、彼らの奏でる音に魅入られていた。その後も満員に膨れ上がった人の波をすり抜けるポップ・サウンドが喉を潤すビールのように心地よく響き渡った夜であった。