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Interview

坂本慎太郎 100Q
100問突撃!インタビュー

Q51〜Q75

Q51 アルバム収録曲の『ずぼんとぼう』のイメージを教えてください。

「えっと、わりと昔からやってる性のメタファー的なのが進化しすぎちゃって、わけわかんなくなったっていう(笑)。ゆらゆら帝国時代の『お前の田んぼが好き』っていうのも、田んぼを性のメタファーとしていけるかなと思って、やって、失敗しかかってるんですけど(笑)。『ずぼんとぼう』はすでにもうそれが何だかよくわかんなくなってるってやつです。一応イメージはあるんですけど、土手とずぼんとぼうの物語みたいのがあったんですけど」

Q52 視力はいいのですか?

「よくないですね。眼鏡をかけなくてもなんとかっていうくらいで、高速(道路)はヤバイですね。分岐点のギリギリになるまで行き先が見えない」

Q53 和食、洋食、中華、好きなのは?

「なんでも好きだけど、まあ中華」

Q54 幽霊は怖いですか?

「そうでもないですね。ヤクザのほうが怖いです」

Q55 世の中とのギャップを一番感じるのは、どんな瞬間?

「最近ちょっと真面目に考えるのが、表面的にそのまま受け取っちゃう人がいるんだなってことですね。たとえばニュースの見出しだけを取って、そうなんだって思っちゃう人がすごい多いんだなっていうのを実感してて。もしかしたら嘘かもしれないとか、逆の意味で言ってるのかもしれないとか、もしくは単なる宣伝じゃないかとか、そういうふうに考える人って少ないのかな?と。だから発言が難しいですね。とくにネットなんかで一言だけ切り取られて、いろいろ回されて、みたいな。そういうの怖いなと思いますね」

Q56 音楽を取り巻く環境について、どのようにお考えでしょうか?

「配信とかはこうなっちゃうともうしょうがないですよね。そこに抵抗して、とかやってみても。自分に関して言うと、やっぱレコードが好きなんですよ。そういう人って少数でもやっぱりいて、レコードを買うんですよね、聴ければいいっていう価値観とは違うところで。だから自分でもどうしてもそっちの考えになっちゃうというか。曲作ったら、レコードとして売りたいなってなっちゃうし。そういう人たちというか、層というかは、消えないと思うんですよね」

Q57 韓流について、どう思いますか?

「全然興味ないんですけど、大久保とかぶらぶらするとすごいなと思いますね。ちょっと前と比べても街の活気とか違いますよね。まあ、興味はないんですけど」

Q58 ツイッターやフェイスブックはされていますか?

「レーベルのやつで。個人的にはやってないです」

Q59 自身のレーベル名「zelone records」読み方と意味は?

「『ゼローン』です。意味は、zeroとaloneをくっつけて『zelone』です」

Q60 ポップスを定義するとしたら?

「みんなで共有するものっていうようなイメージがあるかもしれないですね。作ってる人とか歌ってる人がいて、それを聴いてる人がいて、その中間に位置してるような感じ。僕が好きなのもそういう感じのものだったりしますね。曲だけがあって、それをいろんな人が自分の解釈で共有できて、作ってる人の情念みたいなものももちろん入ってるんですけど、ちょっと距離があるというか」

Q61 原風景といって思い出すのは、どこのどういう風景ですか?

「あれですね、服部緑地(大阪)のあのへんの堤防みたいになってる感じ。それで、蝉が異常に大量に鳴いてる感じ。おばあちゃん家があったんですよ。それと、服部から緑地公園まで行くまでのあいだに木の塀があって、焼いたみたいに真っ黒いやつ、あれなんかも残ってますね」

Q62 好きな動物は?

「動物興味ないんですよ(笑)。昔けっこう虫とか好きな子供だったんです。わりとほら車派と虫派に分かれるじゃないですか、僕は完全に虫派で。いろんなの飼ってたんですけど、何がきっかけかわかんないけど急に全然興味がなくなって。それであのー、犬とか猫とかが好きでも嫌いでもないというか、何とも思わないんですよ(笑)。好きな人はすごく好きじゃないですか、犬とかね。そういう話によくなったりするんですけど、ほんとね、興味ないんですよ。友達の家に行って犬とか寄って来たら一応撫でたりするんですけど、じつはなんとも思ってないですね。だからほんと、椅子とかクッションとかと区別ないくらいですよ(笑)。好きでも嫌いでもないというか」

Q63 音楽業界に不満はありますか?

「不満? まあ……あるっちゃありますけどね。でも、どうでもいいっちゃどうでもいい」

Q64 料理はしますか?

「しますね。何でも普通に」

Q65 天国と地獄、見てみたいのは?

「やっぱ天国ですね。地獄は見るのも嫌ですね」

Q66 ジンクスはありますか?

「時期によっていろいろあって、バンドやってた時は赤いパンツ(下着)履くと調子いいっていうのがありましたね。あと子供のときは毎晩オリジナルの祈りの儀式やってました。『明日いやなことがありませんように』みたいな」

Q67 厄年の時、お祓いはされましたか?

「お祓いはしてないんですけど、お札は買いました。厄除大社行って1000円の」

Q68 ゆらゆら帝国結成当時のことを教えてください。

「21歳くらいの頃に結成して、大学生だったんですけど。一応日本語でなんかおもしろいのっていう感じでしたね。曲は僕が作って。僕と最初のドラマーが方向性みたいなのを考えてて、亀川くん(b)と最初のギターの人が入って固まったんですけど、それまでの1年弱くらいはメンバーが固定しない期間がありました。まあ、暗かったですね、感じとして」

Q69 ゆらゆら帝国を解散して、まずやろうと思ったことは?

「いや、とくに何も」

Q70 ミュージシャンでよかったと思うことは?

「ミュージシャンっていわれるのがいまだに後ろめたいというか、こっぱずかしい感じがあって。僕の中でミュージシャンっていうと、ギターが1本あったらそれだけでどこへ行っても人を楽しませられるというか。たとえば外国に行っても、たまたま店にあったギターで何かやって、それでお金がもらえるって感じがするんですけど、僕の場合そういうんじゃなくて、やっぱりよくわかんない感じの……まあ、そんなような気がしてるんですよ(笑)。なんもできないし。今ここで何かやれっていわれてもできない。外国の知り合いの家に行って、外国の人がいっぱいいて、そこでホームパーティーみたいのがやってて、日本から来たミュージシャンですって紹介されると、何かやんなきゃいけない空気になるじゃないですか。それがほんとに無理だから。でもやる人はやるじゃない。そういうのがミュージシャンだと思います。僕は、バンドっていうのがあって、ライブっていうのがあって、そこに出て行ってああいうことがやれてたっていうのがあるんですけど、ひとりになって、何かやってみろっていわれた時に困っちゃうんですよね。そういうメンタリティもないしね。だから元々人前で何かをやりたいわけじゃないんですよ。それが間違っちゃって、フジロックのでかいとこでギャーとかいってたんですけど、そもそもそういう人間じゃなかったのになってやりながら思ってるから。それは僕だけに限らず亀川くんなんかもそうだったと思うし。だから僕は、すごい好きな感じの音楽があって、そういうのを作りたいっていうのはあるんだけど、それってなんかこうギター1本でやる一芸的なものじゃなくて、パッケージされた曲であったり、バンドがあってそこでやる何かだったりしてて、そういう枠を取っ払った時に、なんもできないっていうか。一回沖縄で打ち上げやった時に地元の人が行くような飲み屋に行ったら、自然にみんな、店の親父とかも三線もって歌いだして、客も参加しだして歌とか回しあっちゃったりして。ミュージシャンだとわかったら絶対歌わされるの目に見えてるし、けど歌わないと雰囲気ぶち壊しちゃうからそれもいけないなと思って、こっち来んなよってオーラをビンビン出してたんですよ。ああいうの、ほんと困りますね」

Q71 バンドのときと比べて、ソロは何が一番違いますか?

「他の楽器も自分でやったっていうのと、あとあれですよね、気をつかわないですよね。やっぱりなんだかんだいって、隅々まで考えられないじゃないですか、バンドだと。たとえばベースラインの細かいところまで僕が作っちゃって、これの通りに弾いてってやったら問題起きちゃうし。もちろんバンドって、自分にないものが出てきて自分にはできないことをやるのが醍醐味なので全然それはいいんですけど。逆にいうとそういうことができないわけで、ひとりだと。全部自分でやんなきゃいけないから。隅々まで自分で考えられる代わりに、予想外なものが生まれにくくはなりますよね」

Q72 そもそも、現在の活動がソロと呼ばれることに恥ずかしさをおぼえたりしますか?

「それはないです」

Q73 大きなケガや病気をしたことはありますか?

「たいしたのはないです。骨折したことなくて、縫ったこともなくて、入院も……昔カネのない時に薬の実験のバイトで入院したくらいのもので(笑)、病気ではないですね。一番大きな怪我っていったら、(Q6でいった)子供の時に前歯2本折ったのと、理科の実験でアルコールランプのアルコールがかかって手が燃えたっていうのですね」

Q74 最近爆笑したことはありますか?

「ありますよ。けどまあ、ほんとくだらない、どうしようもないことですけどね」

Q75 初めて買ったレコードは?

「ゴダイゴ。『MONKEY MAGIC(西遊記)』です」

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PROFILE

さかもと・しんたろう
'67年9月9日、大阪生まれ。'89年、ゆらゆら帝国を結成。ボーカル&ギター、メインのコンポーザーとして活動。'98年、メジャーデビュー。「日本語のオリジナル・ロック」を掲げ、独自のサウンドで瞬く間にファンを増やしていく。'10年、ゆらゆら帝国解散を発表。翌'11年、自身のレーベル「zelone records」を立ち上げ、ソロとしての活動をスタートさせた。

INFORMATION

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ALBUM

『Ray Of Hope』

『幻とのつきあい方』
発売中
2800円
zel-002s
zelone records

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