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取材・構成:栗原正夫 撮影:村上厚志
――話題を日本代表に移していきたいと思いますが、先日発表された登録メンバーでは、久保に代わって巻が招集されたことがひとつのサプライズとなり、俄然巻への注目が集まっています。同じFWとしてプレーされていた福田さんから見て、巻に期待するものは?
「巻の良さのひとつは、ガムシャラさというか泥臭さみたいなものだと思う。運動量も多く、前線から積極的に守備に参加し、ゴール前でも決して怖がったりしない。そういったプレーはDFからしてみれば嫌だろうし、見ている人にとっては何かを期待させてくれる。たとえ無理な状況でも飛び込んでみることで相手がミスを起こすかもしれないし、決して諦めずに貪欲にゴールを狙う姿勢というのは、やはり大きな魅力じゃないかな。状況を考えれば滑り込みでメンバー入りしたわけだけど、必ずチャンスは来るだろうから、気負わずノビノビと巻らしいプレーを見せてもらいたいと思う」
――日本がグループリーグで対戦するオーストラリア、クロアチア、ブラジルの印象を聞かせてください。福田さんは、その3チームと現役時代に対戦したことはありますか?
「オーストラリアは何度か対戦したことがあるが、現在のチーム同様、フィジカルが強く、高さが怖かった気がする。クロアチアは対戦したことはないが、メンバーを見る限り相当手強い相手と言えるだろう。そして、ブラジルが最強なのは分かり切ったことだと思う。ブラジルにおいて、唯一付け入る隙があるとすれば、4バックのサイドバックが攻撃的に来るので、その裏になるだろう。また、ブラジルといえどもミスはあるから、そのミスをどう突けるか。自分もブラジル戦で1度だけゴールを決めたことがあるが、それは明らかに相手のミスから生まれたものだった。96年のアトランタ五輪で日本がブラジルから金星を挙げたときもそう。ブラジルのDFとGKの連携ミスが、日本の決勝点につながっている。ブラジルは攻撃的に来る分、守備の際には集中力が切れることもある。勝ち点を挙げるには数こそ少ないものの、そういったチャンスを確実にものにできるかがカギとなってくるだろう」
――グループリーグ突破のためには何が必要ですか?
「まずは初戦のオーストラリア戦に勝って、そのあとの戦いを有利に持っていくということ。ただ、それはオーストラリアにとっても同じことなので、決して簡単ではないだろう。ベスト16進出に向けては、勝ち点5は欲しいところで、そうなると2勝もしくは1勝2分ということになるが、そのためにもまずは初戦で勝ち点3を挙げることだ。初戦なので、とりあえず負けないことが大事だという意見もあるが、ここで勝てなければ後が苦しくなってしまう。逆に初戦を勝利で終えることができれば、2戦目となるクロアチア戦にも余裕を持って臨め、1戦目のクロアチア対ブラジル戦の結果によっては、クロアチアが前がかりにならざるを得ない展開を作り出すことができるかもしれない。そうなればチャンスは膨らむだろうし、とにかく初戦次第ということはいえるかもしれない」
――日本躍進のカギを握る選手を挙げるとすれば?
「リスタートが日本の攻撃のひとつの武器と考えると、やはりカギを握るのは俊輔(中村)ということになるだろう。コンディションからしても抜群に良さそうだし、何より02年の直前でのメンバー落ちがあって、その後4年間を海外で過ごしてきた彼には、大きな自信が感じられる。彼の左足は日本最大の武器ともいえるし、代えのきかない選手ともいえるだろう。それから、04年アジアカップ優勝の際に、俊輔とともにその存在が光っていた中澤の、攻守両面における大車輪の活躍というのも躍進には欠かせない。中澤の高さは自陣でも相手陣内でも、ゴールに近づけば近づくほどその効果を発揮する。ここ最近は元気がないプレーが続いているのが心配だが、本番までにはしっかりと調整してベストの状態で臨んでもらいたい」
――ずばり日本はグループリーグを突破できますか?
「チャンスは十分あると思う。そのためにはミスをせずに、相手のミスを逃さないこと。そして、レフェリーのジャッジを含めて、少しの運を味方に付けることができれば…」
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1966年12月27日生まれ。神奈川県横浜市出身。
中央大学卒業後、89年に三菱(現浦和)に入団。
95年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王に輝く。
Jリーグ通算では228試合に出場し、93得点をマーク。
日本代表としては45試合で9ゴールを記録し、93年のW杯アジア地区最終予選などに出場した。
2002年に現役を引退。
現在は「子供たちにサッカーの楽しさを伝えたい」というミッションのもとに、浦和・埼玉だけではなく、全国各地で幅広い普及活動をサポート。その傍らでテレビ・新聞・雑誌・インターネット等でのスポーツ評論活動も行っている。
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