それにしても、日中の列車は暑いのです。ファンは強力に回っていますが、熱風をかきまわしています。 持っていた簡易温度計を見ると、40度を超えていました。

アグラで持っていた2リットルの水もあと少しになりました。 さっき、向かいの席のオヤジにがぶ飲みされたのが効いています。 止まる駅には、「DRINKING WATER」という、水道の水はあって、 インド人はそれを汲んで補給しているのですが、さすがにあれを飲む勇気はまだありません。

いくつかの駅をすぎ、いよいよ生命の危機を感じて、止まった駅で水を買いに走りました。

停車時間がわからないので、止まった瞬間にホームへ走り出すと、 「日本人の方ですか?この列車にエアコンの車両はありませんか!」と悲痛な叫び。 自分も、水を買うのに必死だったので、走り際に、「いや、ないです!」と答えて走りました。

しかし、ないのです。水売り場が…。再び車両に乗り込むために走りました。 インドの列車は、車両間の行き来ができないのです。 疲れただけでした。汗も出てきて、貴重な水を再び飲みました。

もう、体力もあまりないので、次の1回が勝負だ!と自分に言い聞かせました。 2、3駅を通り越し、しばらく止まっている駅がありました。 乗客も、ホームに出たり、ゆっくりと水を汲んだりしています。 隣のホームに水を売っているのが見えました

今だと思い、走りました。買えました。
この水のうまかったこと。なんとか生き延びました。

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