−−レンジはそういう意味では、先輩バンドにつぶされそうになったとか、そういうこともなく(笑)

YAMATO(vox)【ORANGE RANGE】

HIROKI　全然ないです。

NAOTO　HIROKIなんか、ジョージ紫さんに会った時に、手にツバ吐いてから握手してましたからね。

HIROKI　いや〜、まあ、若かりし頃に。ギャグでやったら、周りの人にどん引きされたという(笑)。

NAOTO　本人は優しいから、「元気だな〜」とか言ってくれて。

サトシ　もっと昔だったらヤバかった(笑)。

キヨサク　あと、やっぱり“ピースフル”だよね。レンジの地元のコザで今年で30周年を迎えるピースフル・ラブ・ロック・フェスティバルというのがあって、そこが沖縄の新しいバンドと顔を合わせるいい機会になっていて。

−−レンジみたいに10年やったバンドって、沖縄のシーンではどのへんなんですか。中堅とか？

HIROKI いや、でも地元ではこれぐらいのキャリアの人はいっぱいいるし。

NAOTO　それこそ民謡の人もいっぱいいるから。

HIROKI　一生ベテランになれない。やめないから、みんな(笑)。

−−失礼なことを言わないように(笑)。一生やるもんですからね、音楽は。

キヨサク　でも知名さん、この間引退表明したさ。

タカシ　あれはショックだったな〜。

キヨサク　そういう、民謡の情報とかも普通に入ってくるしね。あとは、沖縄の新聞とかにも載るさ。なかなかそういう県ってないだろうなと思うけど。正月の新聞の特別版の1面に、普通にORANGE RANGEが特集されるし。やっぱり芸能の島だなと思う。

NAOTO　若い子たちが、民謡の普久原(恒勇)さんと一緒にやったりして、クロスオーバーがあるというか。もともと民謡がポップスに近いような感覚があるから。

HIROKI　カッコ悪いものとか、昔のものというイメージがないもんね。

タカシ　ポップな面があるよね。「ハイサイおじさん」とか、みんな歌うもんね。

NAOTO　カラオケでも歌えるから、それが若い子たちにも混ざりやすいのかな〜って。

RYO(vox)【ORANGE RANGE】

−−なるほどー。いい話です。

キヨサク　レンジは、今年はツアー？

RYO　5月10日（木）からです。

NAOTO　南部でもやらせてもらいます。ナムラホールで(8月19日)。いいですか？

キヨサク　いいよ(笑)。

RYO　南部はちょっとドキドキする(笑)。

サトシ　囲まれるかもわからんよ(笑)。

キヨサク　お、東京は渋公か。ウチらも今年は“800だﾖ全員集合!!”を渋公で、2DAYSやるけど(10月16、17日)。ドリフの聖地で。レンジは夏フェスとかは？

RYO　ちょこちょこと。台湾とか(8月11、12日)。

キヨサク　オレなんかも台湾行くさ。7月かな。海外は面白いよ。北京、上海とこないだ行ったけど、事前に頼んでた機材とか、何一つ揃ってないからね。

全員　(笑)。

キヨサク　だから何もないと思って行ったほうがいい(笑)。台湾は大丈夫かもしれないけど。北京では、まさかのオレらの次にMR.BIGだったからね。トリが。めちゃくちゃでしょ？(笑)上海と北京でMR.BIGがトリで、トリ前がウチらだったんだけど、上海と北京の間にちょっと時間があいてて、MR.BIGは一回台湾に行ったわけ。そしたら上海に入れなくて、ビザの関係で。で、オレらに「トリやってください」って言われて、「いやいやいや！　無理っす！」と(笑)。それで地元のバンドにやってもらったんだけど。面白いです、海外は。ORANGE RANGEだったら、みんな知ってるはずだし。

NAOTO　どうなんでしょうね？　本当に行ったことないから。

−−レンジ側から、最近のモンパチ兄さんの活動について、どんな印象を持ってますか。

RYO　北海道で見たんですよ。すごかった。翌日オレたちがライブで、見に行ったんですけど、とにかくピースでした。ライブ前に幸せな気分になりました。

HIROKI　DEVILOCK（2月25，26日“DEVILOCK NIGHT THE FINAL”）でも見ましたよ、タカシさんが客にぶち切れてたのを。「タカシ、しゃべれー」かなんか言われて、「黙れ、うっさい！」みたいな。それで1万何千人を黙らせたという(笑)。

−−全然ピースじゃない(笑)。

タカシ　そんなだった？　こっちがしゃべってるのにうるさいから、「ちょっと待って」って言っただけなんだけど。よくあるんですよ。

RYO　さっきのピースはナシで(笑)。

−−逆はどうですか。モンパチから見た、最近のレンジの活動ぶりは。

キヨサク　なんか、よりバンドらしくなったというか、バンドらしくなりたいんじゃないかな？みたいなことをひしひしと感じるから。もともとみんな、大好きじゃない？　ゴリゴリのやつとか、ライブハウスも大好きだし。でも個人的には、どんどん名曲たちをやってほしいなと思いますね。今のアレンジにして、またフラットにやってもいいんじゃないかな。お客さんも喜ぶし。最近はやらない？

HIROKI　でも、一時期に比べれば。一時期はやっぱり、やりたくない症候群の時期がありましたね。そこからはちょっと進んだかなと。

タカシ　今日の曲順見たけど、けっこう名曲入ってるよね。

RYO　今日は揃えようってみんなで話して、揃えました。

HIROKI　先輩の、山嵐とかを見てても、上手なんですよね。知ってる曲と新曲との混ぜ方が。新曲も残るし、「うわー、キター！」という曲もあるし、セットリストの作り方がうまいなって。

タカシ　逆にレンジ見てても思うけどね。「キター！」って。

YAMATO　でも、こっちで三線(さんしん)聴いたら、涙出るよね。

NAOTO　そう！　オレもフジ(FUJI ROCK FESTIVAL)でモンパチ見た時、涙出た。オレたちもフジに出たいんだけど、モンパチが出てて、同じ沖縄の人がフジに出てる！って、朝からちょっと…。

サトシ　飲んでたんでしょ？

NAOTO　飲んでもいましたけど(笑)。ちょっと、オレも出た感じになったというか。あそこでモンパチ見た時の感動はすごかったです。

キヨサク　みんな、沖縄バンドを見る時には、親みたいな感じで見るよね。「うん、頑張ってるな」みたいな。そんな感じですよ、みんな。

−−モンパチは今後、どんな目標を持って？

キヨサク　これからは…現状維持ですかね(笑)。

HIROKI　それが一番難しい(笑)。

キヨサク　ウチらも、来年が結成15周年なんで。それに向けて、今年は助走を取れたらなと思っていて。ウチらも秋口か暮れには制作に入って、来年にアルバム出して。来年はツアーするし、“What a Wonderful World!!”もやるし。

HIROKI　お願いします。これでスケジュール決まりました(笑)。

YOH(bass)【ORANGE RANGE】

Text●宮本英夫　Photo●中川有紀子（インタビュー、集合）