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元HUSKING BEEの磯部正文が、2年ぶりに本格的なバンド活動をスタート！ 彼が新たに結成した4人組バンド、MARS EURYTHMICS（マーズリトミック）が、ファーストアルバム『Range over hill and dale』を完成させた。本作では、渾身の力を込めて歌う、あのイッソン節も全開。ソリッドなロックから、メロディアスなナンバー、そしてアコースティックチューンと、バラエティに富んだ楽曲を存分に聴かせてくれる作品に仕上がった。では、新たなスタートを切ったイッソンに、今の思いを聞いてみよう！
――ハスキン終えて、また本格的にバンドを組もうって気持ちはあったんですか。
「ありましたね。1年経ってやり始めたんですけど、ライブしながらゆっくりやりつつ。まあ、焦ろうにも、最初はなかなか上手くいかなくて」
――イッソンのソロプロジェクト、CORNERとメンツは被りつつも、バンドとなると、またメンバーとの関係性も変わってきたわけですか。
「そうですね。やっぱり、新しいものをやる時って、前と全然違うっていわれるかもしれないし、新しく作り上げるのに時間がかかるかもしれない。かといって、ハスキンみたいなことをそのまんまやって、簡単に食いついてもらおうみたいな意図もないし。でも、自分の武器は、張る声であったり、ポップな感じ、かつ切ない曲があったり、ランダムなアルバムの流れが得意どころだから。やっぱり前の10年は長かったし、そこでの、あうんだった呼吸を心のどこかで求めてるなっていうのは正直ありましたね。でも、そうもいってられないし、いろいろ試しつつ、去年の秋ぐらいから割り切って張り切って、メンバー間の意見の交換もややスムーズになって、作りやすくなりましたね。でも、CORNERの時は1つもムカつかなかったのに、MARS EURYTHMICSを始めた瞬間、クソムカつきましたね（笑）」
――メンバーも、イッソンが急に怒り始めたって思ったかも（笑）。
「絶対そう思ったはず。CORNERでは緊張感のない音楽をやりたかった。でもバンドはハスキン同様、緊張感持ってやり始めたんだなって思いますね。本能に近いから、そこに自覚は無いんですけど、もっとみんな来い！って思いが増えまくるんですよ」
――大変さはありつつも、またそれをやれるうれしさもあったのでは？
「メチャありましたね。楽しいな、ムカつかれてるなって（笑）。でも、それがバンドを高めますからね。自分がダメだったら、メンバーも「あいつ、口だけか」ってなりますし。そういう意味では戦いはもう始まってる気はします」
――メンバーにも厳しい分、自分にも厳しくいくと。では、曲作りはどのように行っているんですか。
「最初は、CORNER同様、自分がギター1本で曲の流れを弾いて持っていったけど、後半はセッションで作りました。やっぱり、今後のためにもセッションで作る面白さをメンバーに知ってほしいし。ドラムの土佐は若い分、経験も少ないのでどうして良いか分からないとこもあるけど、まあ、そういう時は、僕がまた追い込みます（笑）」
――スパルタですねぇ（笑）。
「バンドは絶対その方が良いです。仲良しバンドなんて、ありえない」
――クソくらえと（笑）。
「ですね（笑）。アルバム3枚くらい作り終えれば、それも良いけど、今はあえてそういう場を作らないと。それに「イッソンだから付いていけば大丈夫」ってバンド内の空気もイヤなんです。バンドは、みんな一緒なんだから。やっぱり、誰かが飛び抜ける瞬間、引っ張る瞬間があると楽しいじゃないですか。そこも見たいし、だからハッパをかけるんです。面白いのは、そうやってハッパかけるとドーンとなるんですよね」
――バンドの楽しさを、再び味わってる感じが伝わりますね。
「そうですね。30半ばにして、バンドやってるなと思うと幸せですから。ほんと、ハスキン解散後は、音楽辞めようかと思いましたから。別なことやって大成するのもいいんじゃないかって。バンドをまた10年やるのは大変だと思いましたけど、でもやり始めたら、またやっちゃってるなー、これはこれで幸せだなと思いますね、最近。やっぱり音楽って、僕に結構むいてるんじゃないかなぁ」
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