@ぴあ @ぴあTOP@電子チケットぴあ
前に戻る
過去のインタビュー
CHEMISTRY × 槇原敬之
――槇原さんは今回、CHEMISTRYをどういうイメージでプロデュースしてみようと思われていました?

槇原 「みんなが見てるCHEMISTRYって、結構いいヤツらって感じじゃないですか。だからちょっと悪い感じも見てみたくて、最初は全然違う曲を作ってたんです。でも打ち合わせの段階で出たブラバン(ブラスバンド)っていうアイデアがすごく面白いと思って。で、どういう雰囲気がふたりにいちばん合うかを考えて、急遽今回の曲を作ったんです」

川畑 「へぇ〜っ。悪そうな俺らってどんな感じなんだろう?」

槇原 「それはまた、おいおいってことで(笑)」

――ちなみに、デモ音源には槇原さんの歌声も入ってたわけですよね。それを自分たちなりに料理するのって、かなりのプレッシャーだったんじゃないですか?

川畑 「でもいざ歌う時には、ふたりで歌う時点でCHEMISTRYになるわけだから、変な風に気負わずに、(楽曲に)マッキーさんらしさがあるのは当たり前なので、そこに僕らがどう乗っかるかだけを考えて。だからみんなが想像するよりは素直に歌いました」

堂珍 「僕の場合、最初はマッキーさんの曲を歌詞カードを見ながら一緒に歌ってる感覚から始まって。マッキーさんの声ってすごくキレイだし、スタンダードなイメージが俺にはすごくあって。だから、それをどう俺らの声で表現しようかなって考えつつ。でも結局は、俺らなりのスタンダードを表現するのがいいのかなって。それに、僕の中にもマッキーさんの歌から影響を受けてる部分もあったので。例えば、『どんなときも。』を歌いながら、幼な心に自分もこれぐらいキーを上げたいと思って、自分ちの応接間のコンポで曲をかけてひたすら頑張ってたりしてたし(照笑)」

槇原 「ほんと?」

堂珍 「だからいろいろ考える前に、(コラボレーション出来ることが)純粋に嬉しいなっていうのがありました。あとは、小手先のテクニカルなことじゃなくテンション感っていうか、みんなに勇気とか元気を与えるような曲だったので、そこだけに気を使ってましたね」

槇原 「(しみじみと)いいこと言ったねぇ〜。十数年シンガー・ソングライターをやってきて、その都度自分が作りたいものを作ってきて……僕もさあ、疑心暗鬼になるわけよ(一同爆笑)。今回も、彼らに僕の音楽がどう受け入れられるのか、実は心配だったんです。彼らって、それまでの日本の音楽の流れを変えたじゃないですか。そういう次世代のふたりに、古くさく映るのかな、それとも永遠と歌われてる特別なジャンルとして映るのかなって。ただ僕は、自分の曲を作る時も人のための曲を作る時も、ひとつだけ決めていることがあるんです。それは、モードという意味ではなく、絶対に新しいものを作りたいっていうこと。今回もそこはすごく頑張ろうと思ってたから、今のふたりの話を聞いて報われましたね。しかもこの曲、他の人たちでは歌えないってことだけははっきり言えるからね」

川畑 「それは嬉しいッスね〜」

槇原 「それって彼らのまっすぐさだと思うんですよね」

――そのまっすぐさって、『約束の場所』のテーマである〈夢〉に通じるものですよね。

槇原 「いわゆる核、だよね。スタジオで初めて彼らに会った時にそれが感じられたから、“よっしゃ!”って思った。彼らのことは、実は『ASAYAN』の頃から、日本の音楽の新時代が来るって思いながら手に汗握って見ていたので(一同爆笑)。その時のふたりの素顔が、新時代という言葉とは裏腹なほどまっすぐだったんですよね。そこは今も変わってないし。あと、これは運命的にしょうがないことなんだけど(笑)、彼らの声って、子供からお年寄りまで魅了するんだよね。なかなかいないよ、こんなまっすぐな人たち(一同爆笑)」

――しかも、CHEMISTRYとしてふたりで歌うからこそ、槇原さんが今おっしゃったような、すべての世代に伝わる歌になるというか……。

槇原 「そうだよね。しかも自分で言うのもなんですけど、この曲はやっぱり彼らの新境地だなって感じがしますよね。優しいけど強い声っていう。しめしめですね(笑)。でも今回良かったのは、自分の曲を作る時とほぼ同じ感覚で作曲できたこと。実はデモを渡す時、“これは僕のオリジナル・キーなんで、ひとつかふたつ下げた方がいいと思います”って言ってて。でも返ってきたのが元のままのキーで(笑)。それは大きな信頼感でしたね。もちろんキーが狭くても魅力的な声の人もいるけど。そういう部分でも今回はラクチンだったから、僕はほとんどスタジオにいなくて。行っても、ただ大暴れして帰るっていう(笑)」

川畑 「スタジオに財布と携帯を忘れて帰られましたからね。鍵もでしたっけ?(一同爆笑)」

槇原 「一式忘れました(爆笑)。楽しいんですよ、CHEMISTRYの現場って。明るいし。こんなこと言うと角が立つかもしれないけど(笑)、久々にモノ作りの現場にいた気がした。それは彼ら自身のパワーでもあると思うし、スタッフのパワーでもあると思うし。昔の演歌チックに、周りがふたりをチヤホヤするんじゃなく、みんなが同じ立場で外に発信していこうという気持ちでいるのが、外から来た僕にはよくわかった。だからすごく楽しかった!」

堂珍&川畑 「ありがとうございます」

続きを読む
前に戻る
ページの上部へ
 
シングル
『約束の場所』
2006年10月4日(水)リリース
1223円(税込)
DefSTAR RECORDS
DFCL-1295

プロフィール
CHEMISTRY

堂珍嘉邦、川畑要のふたりからなるデュオ。 '01年3月に1stシングル『PIECES OF A DREAM』でデビュー。 その後、発表する作品が続々とヒットを記録。今年デビュー5周年を迎えた。
槇原敬之

'90年10月にシングル『NG』、アルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』でデビュー。 3rdシングル『どんなときも。』が大ヒットを記録。SMAPなどへの楽曲提供でも高い評価を得ている。
プライバシーポリシー@ぴあ会員規約特定商取引法に基づく表示動作環境・セキュリティお問い合せぴあ会社案内