@ぴあTOP > インタビュー >前編:福西崇史(サッカー解説者)
――現役を引退して、スタンドから試合を見る機会も増えたと思いますが、福西さんが薦める「スタジアムに持って行ったら重宝するアイテム」はありますか?
「双眼鏡!!」
――なぜですか?
「選手の表情を見ることができるから(笑)。『うわー、この選手苦しんでるわー』とか、『楽しんでプレーしてるわー』とか、選手の顔が確認できますからね。あと、スタンドにいるカワイイ女の子やイケメンも探すことができる!(笑)」
――それもありですか?
「婚活に役立つかもしれないですよ(笑)。まあ、それは冗談ですけど、ユニフォームを着て、みんなで一緒に応援してほしいですね。選手にとってサポーターの声援は本当に力になる。だから、一緒に応援して一体感を作り出してほしいし、体験してもらいたい」
――他に、試合中のこんな部分を見ると、選手たちの意図や狙いが分かるという観戦術は?
「試合中に、ある選手が他の選手に指示を出して動き方やパスの受け方を説明しているシーンってありますよね。そういうプレーは、試合が止まったときやボールがないときにもう一度、確認し合っているはずです。特に、リーグ戦と違って試合数が少ない代表戦では多く見られます。選手たちは、試合中に細かいズレを修正していくので、ボールがないところで確認し合っているんですね。これは攻撃に限った話ではなく、相手に走り込まれるシーンが続くと、ボランチとセンターバックもよく話をします。『お前頼むよ!』って。代表では、試合中に話し合うことでプレーを改善し、解決策を探していくことが多い。それによって試合中にチームとしてさらに完成度を高めていくんです。だから、それを見つけるというか、知るとより興味深く観戦できるかもしれませんね」
――ちなみに福西さんは、現役時代、指示を出されるほうが多かったんですか? それとも指示を出すほうだったんですか?
「僕は性格的に指示するほうが多かったかな(笑)。中には解決しない問題もあるんですけど、そういうときは優先順位をつけることで改善していきます。ようするに点を取られなければいいので(笑)。もし、試合中に選手同士が長い時間話をしていたら、それは問題が解決していないときです(笑)。試合中に選手たちが話し合っているシーンは、まさにスタジアムに行かなきゃ見られない場面ですよね。ぜひ、プレー以外の部分も興味深く観察してみてください。新たな発見があるかもしれないですよ」
福西崇史インタビュー後編「チームとしての飛躍に期待してほしい」
特集「キリンチャレンジカップ2009」
