- VAMPS、公開収録に5000人が集結
(2009年6月16日ニュース)
いよいよ1stアルバム『VAMPS』を完成させた、L'Arc〜en〜CielのHYDEと、Oblivion DustのK.A.Zによる新ユニット、VAMPS。アルバムの手応え、そして今年も未曾有のスケールで繰り広げられるツアーについて語ってもらった。
Text●柴那典 Photo●大崎聡 Styling●高見佳明 Hair&Make●宮城浩(SQUASH)
──去年のツアーの段階では、これから曲作りみたいなことを言われてましたよね。アルバム全体のビジョンが見えてきたのは、いつごろだったんでしょうか?
HYDE「全体像が見えてきたのは、ホント最近かな。3月とかまではまだ全曲揃ってなかったから。でも、出揃ったときにはね『ヤバい!』って思いましたね。『これは人に聴かせられない!』って(笑)」
──去年からとにかくライブを繰り返してきたということが、アルバムが持っているエネルギーにも繋がっていると思ったんですけれども。
HYDE「まあ、『こういう曲あった方がいいな』とか、今やっているライブで足りないものが何かとか、そういうところは勉強になりましたけどね。ただ、勉強することが目的でツアーやっているわけじゃないんでね。ただ、やりたいだけ。『アルバムなんて作っている暇ないよ! ツアーしたいんだもん!』って、K.A.Zが言うから(笑)。だけど、やっぱりツアーだけだと起爆剤がないから、やっぱり新しい曲も欲しい。それで『曲、作ろうね』ってK.A.Zに言って(笑)。そこはちょっと我慢して、この冬は曲を作ってたんだよね」
HYDE
──ツアーの方が優先順位が上だったんですね。
HYDE「そうですね。ツアー、ツアー、アルバムくらいの感じですかね……って、K.A.Zがね(笑)」
──VAMPSはHYDEさんとK.A.Zさんのふたりのユニットという形なわけですけれども、そこにはふたりでやることによって何らかの化学反応を生みだせるという意味合いもありましたか?
HYDE「勿論ですよ、それは。デコとボコですから」
──では、ふたりでどんな化学反応が生まれるんでしょうか?
HYDE「子供以外のことなら、作れますね(笑)」
──ははははは!
HYDE「まあ、VAMPSではバンドは意識していないけど、ツアーをやっているときは、うちらはどのバンドよりもバンドっぽいかもしれないね。美味しいところを上手くとっているグループなんだと思うよ。バンドって、長年やっているとどうしたって仕事っぽくなってくるんだよね。でも、VAMPSはバンドのいいところだけをやっているというか。バンドを始めたときのワクワクする感じをうまく利用している。そういうずるいところがあるのかもしれないね」
──なるほど。初期衝動みたいな感じがあるんですよね。
HYDE「そうそう」
──アルバムのリリース後にはまたかなりの本数のツアーが決定していますけれども。アルバムの曲をライブでやると、どういう感じになりそうですか?
HYDE「だから、ヤバいって!(笑)。ライブのために作っているから。ツアーでアルバムの曲をやるのが楽しみなんだよね」
──非常にエネルギッシュな活動が繰り広げられているわけですが、その先にあるVAMPSの野望、目指している地点というのはどういうところにあるんでしょう?
HYDE「この先? グリコと一緒だね。シングルで1ツアー、アルバムで2ツアー。だから次のアルバムのときは、3ツアーかなあと。1粒で100mくらい行ければいいなあと思ってます(笑)。さらにどんどんデカくなっていきますね」
──とにかくツアーをするということが、やはり大きいと?
HYDE「というか、ツアーをやるためにアルバム作ってますからね。マネージャーも休みなく頑張っているのは、ツアーに行きたいからだろうし。彼は違うかもしれないけど(笑)」
──ツアーの一番の醍醐味って、どういうところにあるんでしょうか?
HYDE「公然と酒が飲めるっていうところかな。働いた後のビールが美味いっていうお父さんと一緒で、ライブやったあとの酒が美味い。いいライブやったあとの酒は、余計に美味い。以上!(笑)。『これのために生きているなあ』っていうね」
──それもあって、ライブの打ち上げではすごいことになるわけですね。
K.A.Z「汗かいたあと飲むと、すごく体が潤うもんね」
HYDE「ほんと、毎回すごいですよ」
K.A.Z
──では改めておふたりに訊きたいと思うんですが、アルバムを完成させた今という段階において、自分にとってVAMPSとはどういうものと言えるでしょうか?
HYDE「真面目な話、腰痛めるまでは頑張ろうかな……って、K.A.Zが言っていたんですけど(笑)。まあそれは嘘ですけど、ジジイになってまでやるっていうのは、俺、あんま興味ないんですよね。ジジイになってからは、静かな音楽をやりたいって思っているから。そこまでは暴れ回りたいし、燃え尽きるまでやりたい。その、燃え尽きることができるのが、VAMPSなんだと思う。それがやっとスタートした感じですね。だから、限界が来るまで回転したいって思っているんだよね」
K.A.Z「やっぱりVAMPSは最高のライブバンドだから。アルバムも聴いてほしいけれど、やっぱり、これだけツアーを切って、みんなも観る機会が出来ているわけだから、ツアーに来て、実際に観て、感じてもらいたいですね。ロックを一番感じられる空気感を作れる気がしてるからね」
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