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Interview

宮藤官九郎 100Q 100問突撃!インタビュー

2011年も、2年半ぶりのウーマンリブ公演、グループ魂初の武道館ライブ、さらに向田邦子賞受賞後初のドラマ『11人もいる!』の脚本と、さまざまなフィールドで存在感を見せつけた宮藤官九郎。昨今迷走しがちなエンタメ・シーンにおいて、初めの一歩でトップスピードに乗る宮藤の身軽さは、いまや唯一無二といっていい。舞台『アイドル、かくの如し』では役者という素材に徹する宮藤に、今回、100の質問をぶつけてみた。動かす側、動かされる側両方の視点から語られる80分間。ノンストップの100Qをどうぞ。

Text●佐藤さくら Photo●源賀津己

Q1〜Q25

Q1 何時に寝て何時に起きますか?

寝る時間はまちまちで、起きるのは7時。娘がバイオリンを習ってるんですけど、幼稚園に行く前に練習するので、聴いて「うまいね」っていわなきゃならない。

Q2 旅に必ず持っていくものは?

フェイタス(久光製薬)。

Q3 嫌いな動物は?

カマキリ。最近飼っていたカマキリが虫をガッと食べるところを見て、さらにそいつが死んでしまったのでなんか怖くなった。

Q4 Tシャツは何枚持っていますか?

1日1着で1年間着られるくらい。よく着るのは10着ぐらいですけど、どこ行ってももらうので増えるばかりです。

Q5 愛読している雑誌はありますか?

(週刊)文春。あとはギターマガジン。

Q6 録画してまで観る番組は?

自分の番組だけかなぁ。

Q7 10回以上観た映画はありますか?

(即答で)『どですかでん』(黒澤明監督、1970年)。原作(山本周五郎『季節のない街』)も好きなんです。最近では『リトル・ミス・サンシャイン』 (ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ヴァリス監督、2006年)。娘と観たんだけど僕自身も好きなんで。

Q8 一番最近泣いたのはいつ? それは何故?

最近は映画を観て泣くことが多いんですよね。この間は『エンディングノート』(砂田麻美監督、2011年)で。

Q9 中高時代、好きなアイドルは誰でしたか?

中学時代は河合その子さんで、高校時代は斉藤由貴さん。中高一貫しては小泉今日子さん。

Q10 その人のどういうところが好きでしたか?

河合さんは“やらされてる感”。小泉さんはトンがってたところ。斉藤さんは、もう理由ないです、好きすぎて。

Q11 どの程度のファン度でしたか? ポスターを貼るくらい?

当時AXIAっていうカセットテープのCMをやられてたんですけど、扱っているお店には斉藤さんの等身大のパネルがあったんですよ。その前を通るたびにドキドキして、最終的には持ってきてしまいました、家に。あの時の俺は、ちょっと気持ち悪かったです(笑)。

Q12 その人と仕事をした時、緊張しましたか?

小泉さんには舞台『R2C2』(2009年)で挿入歌を歌ってもらったんですけど、レコーディングの時に「こう歌ってください」って言うのは緊張しました。逆に、『吾輩は主婦である』(2006年放送の昼ドラ)のときは、斉藤さんの役が役だったし、緊張しなかったかな。

Q13 俳優としての出演作は何を決め手に選んでいますか?

来たやつ(笑)。選んではいません。

Q14 『アイドル、かくの如し』への出演を決めた理由は?

岩松さんの芝居に出たかったから。

Q15 岩松さんとアイドル。何か予感はありましたか?

釣り合わないから意外で、そこにも興味をもちました。

Q16 岩松さんの舞台に役者として出演するのは16年ぶりですね。

そうですね。でも前回は唐十郎さんの戯曲で岩松さんは演出だけでしたから。

Q17 稽古場での岩松さんの様子は?

この芝居に自分が出てなかったら良かったのにと思うくらい勉強になります。 言うことが的確なんですよねぇ。あと僕は演出するとき、自分が見たいものを役者にやらせようとするから役者が考えなくなっちゃう傾向があって。岩松さんは何も言わず役者に繰り返しやらせて、的確な最小限の指示を出すので、おのずと役者が能動的に考えるようになるんですよね。僕が役者だったら宮藤みたいな演出家はヤだなって思う。反省しました。

Q18 台本を一読した時の感想は?

すごく面白い芝居なのに、冒頭から俺と伊勢(志摩)さんで色気のあるシーンというのが度肝を抜かれました。

Q19 岩松作品で好きな公演は?

『傘とサンダル』。100分ぐらいだったか上演時間は短ったのに、すごくトンがってて、狂気を感じたので。

Q20 岩松さんと年齢がふた回り違いますが、オフではどういう関係ですか?

年齢差はあんまり感じないですね。オフではそれほど会わないし。本番の後に飲んで、そこにいない人の悪口で盛り上がるくらいですね(笑)。

Q21 劇作家として岩松さんから影響を受けた部分はどこですか?

……受けてないかも(笑)。後ろ姿はずっと見てるけど、結果的には受けてない。読んだり観たりして噛み砕きすぎちゃって。松尾(スズキ)さんにも同じことが言えるんですけど。

Q22 演じる古賀はどんな男ですか?

いなくていい人。古賀が創設した芸能事務所だけど今では必要ない存在っていう。バンドだとありがちですよね。バンドを作った本人がいつの間にか存在感なくなってクビになるとか。でもいなくていい人のほうがドラマがありますよね。

Q23 宮藤さん自身が普段仕事をしていて「芸能界っぽいなぁ」と感じるときは?

夜なのに「おはようございます」と挨拶するとか。あと、ドラマの第1話の視聴率が非常に良かったので花が贈られてきた(笑)。

Q24 妻役の夏川結衣さんの印象は?

「いい女」の代表みたいなイメージでしたが、いい意味で裏切られました。良くいえばチャーミング(笑)。興味深いです。

Q25 初舞台の夏川さんに何かアドバイスがあるとしたら?

ないです。お互いがんばりましょう。ただ同世代で、このタイミングでの初舞台っていうのは、羨ましく思う。

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PROFILE

宮藤官九郎

くどう・かんくろう
1970年、宮城県生まれ。1991年、大人計画に参加。以降、俳優、劇作家、演出家として演劇ユニット・ウーマンリブやプロデュース公演でも活躍。2005年『鈍獣』で岸田國士戯曲賞を受賞。脚本家としてもドラマ『タイガー&ドラゴン』『うぬぼれ刑事』などヒット作多数。現在『11人もいる!』(テレビ朝日系列)が放送中。2012年3月、大人計画本公演『ウェルカム・ニッポン』に出演。

INFORMATION

夏川結衣、宮藤官九郎
撮影: 柴田和彦

【出演情報】

M&Oplaysプロデュース『アイドル、かくの如し』



〜作品解説〜
岩松了の作・演出による新作は、芸能事務所を舞台に展開する“平成夫婦善哉”。元トラック運転手だった古賀(宮藤官九郎)は、元女優でしっかり者の祥子(夏川結衣)と結婚。芸能事務所を立ち上げ、アイドル(上田美緒)の売り出しに成功するが……。共演には岩松自身が名を連ねるほか、マネージャー役の津田寛治、ワケありの事務所社員を演じる伊勢志摩、若手注目株であるD-BOYSの足立理にも要注目。夏川はこれが初舞台となる。

  • 12月8日(木)〜29日(木) 本多劇場
  • 1月8日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
  • 1月11日(水) キャナルシティ劇場
  • 1月14日(土) 名鉄ホール

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