● 3rd Place 2006/7/8(21:00) ゴットリーブ・ダイムラー・シュタディオン[シュトゥットガルト] |
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 ドイツ |
3 |
TOTAL |
1 |
 ポルトガル |
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PK |
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0 |
1st |
0 |
3 |
2nd |
1 |
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ex.1st |
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ex.2nd |
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スタジアムの盛り上がりとは逆に、いつもは忙しくメモを取る私の右手が止まる。緊張感に欠け、ゆったりとした90分間はこれまでの62試合とは真逆を行く不満足な内容だった。だから、シュヴァインスタイガーの見事なミドルが決まっても、フィーゴの絶妙なクロスをヌーノ・ゴメスがダイビングヘッドでネットに突き刺しても、それは驚きに値しない。3位決定戦の意味の無さを、私は現場で改めて実感した。
敗者と敗者の対戦である3位決定戦は、過去を遡ってみてもお祭り的要素が非常に強い。主力を温存し、これまで出場機会の少なかった控え選手を起用するのが通例だ。そして、その傾向は今回も如実に踏襲された。特にドイツはバラック、レーマンがスタメンを外れ、いつもは途中出場でスタジアムを沸かせたオドンコルも結局最後までピッチに登場しなかった。
戦前から最も注目を集めたのがカーンの先発だった。これまではレーマンの控えに甘んじていたカーンに出場機会を与えようとするクリンスマンの粋な計らいだが、この事実からも3位決定戦では勝敗を重要視されていないことが理解できるであろう。
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3−1でドイツが勝利したことで、3位ドイツ、4位ポルトガルと順位が決まったが、私は両チームともベスト4という成績だったと記したい。戦う当事者ですら、勝負は二の次だと言わんばかりのスタメンを作成したのだから仕方が無い。
そんなゲームにもかかわらず、今日も大観衆がドイツの選手たちをバックアップした。集まった観客は52,000人。オーロラヴィジョンには“SOLD OUT”の文字が躍った。それが3位決定戦を決定的に退屈なものにしなかった救世主のような気もした。もし、ドイツではなく別のチームが出場していたならば、この戦いはどんな雰囲気で行われたのであろうか。考えただけでもゾッとする。
ドイツが勝利すると、スタジアムからはこの日最大の歓声がスタジアムを包み込んだ。上空には花火が打ち上げられ、照明も落とされる。最後の演出は満点だった。だからこそ、試合内容とのギャップの大きさに疑問を感じずにはいられない。どちらがメインイベントなのだろうか。演出が派手であればあるほど、私はそう思う。
そんな3位決定戦ゆえ、試合に関する分析は全く意味を成さない。だからそのレポートは今回は控えさせてもらおう。スタジアムを後にする時、私の心に寂しさゆえのなんとも言えない感情が押し寄せてきたが、そんな私のすぐ横を満足そうに笑顔を浮かべた少年が通り過ぎていった。それが多少の救いだった。
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文:佐藤芳記(WORLD SOCCER GRAPHIC取材班) |
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LINE UP |
12 カーン 5.5
2 ヤンセン 5.5
5 ケール 5.5
6 ノヴォトニー 5.5
7 シュヴァインスタイガー 6.5
(15 ヒッツルスペルガー/79分 NG)
8 フリングス 5.5
11 クローゼ 5.0
(10 ノイヴィル/65分 5.0)
16 ラーム 5.5
19 シュナイダー 5.0
20 ポドルスキ 5.0
(9 ハンケ/71分 5.0)
21 メッツェルダー 5.5
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5.0 リカルド 1
5.5 パウロ・フェレイラ 2
5.0 リカルド・コスタ 4
5.5 フェルナンド・メイラ 5
5.0 コスティーニャ 6
(5.0 HT/プティ 8)
4.5 パウレタ 9
(5.5 77分/フィーゴ 7)
5.5 シモン 11
5.5 ヌーノ・ヴァレンテ 14
(5.5 69分/ヌーノ・ゴメス 21)
5.5 クリスチャーノ・ロナウド 17
5.5 マニチェ 18
6.0 デコ 20
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シュヴァインスタイガー(56,78) O.G.(60) |
得点者 |
(88)ヌーノ・ゴメス |
フリングス(7) シュヴァインスタイガー(78) |
イエローカード |
(24)リカルド・コスタ (33)コスティーニャ (60)パウロ・フェレイラ |
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レッドカード |
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12(5) |
シュート(枠内) |
13(8) |
15 |
ファウル |
15 |
2 |
CK |
7 |
1 |
オフサイド |
3 |
43% |
ボール支配率 |
57% |
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