● Semi-final 2006/7/5(21:00) ミュンヘン・ワールドカップスタジアム[ミュンヘン] |
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 ポルトガル |
0 |
TOTAL |
1 |
 フランス |
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PK |
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0 |
1st |
0 |
0 |
2nd |
1 |
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ex.1st |
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ex.2nd |
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フランスが決勝進出を決めた。サプライズ無き大会と言われる今回の中で、フランスの勝ち名乗りはちょっとした“驚き”と表現できるだろう。グループリーグでの低調なパフォーマンスから一転、経験を武器としたチームはスペイン、ブラジル、そしてポルトガルを撃破することに成功した。そして決勝ではイタリアと対戦。ユーロ2000ファイナルの再戦となる。
序盤はフランスペースとなったこの試合で、やはり貢献度が大きかったのがヴィエラとマケレレのダブルボランチだ。決勝トーナメントから調子を上げてきた2人は、ついにこの準決勝でギアをトップに上げた。デコが戻ったポルトガルの中盤と互角に渡り合えたのも、そんな彼らの存在があったからだ。間延びしがちな前線とディフェンスラインの距離をコンパクトに保ち、自由なスペースを消した。
サイド重視のポルトガルを無失点に抑えたチームの中で、ヴィエラとマケレレはもちろん、この試合でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたテュラムと右サイドのサニョルのプレーも忘れるわけにはいかない。特に今日のテュラムは圧巻だった。MVPに十分値するプレーだったと言っていい。パウレタが全く目立たなかったのはテュラムに歯が立たなかったからだ。
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そういった意味では、この準決勝ではポルトガルの最大のウィークポイントが勝負の命運を分けてしまったと言えるかもしれない。豪華に並んだ攻撃陣の中でどうしても見劣りしてしまう点。それは布陣の頂上に存在する。クリスチャーノ・ロナウドやフィーゴがいくらチャンスを演出しても、それがゴールに結びつかなかったのはパウレタの実力不足が大きな原因のひとつ。確かにアンリも今日は目立ったところはなかったが、それでも彼は決勝点となるPKを獲得した。パウレタのように何もできなかったわけではない。アンリは最低限の仕事をしピッチを去っていったのである。
欧州予選での不振、ジダンの復帰、そしてファイナル進出と、まさにシンデレラストーリーを突き進むフランス。このままイタリアを破り、ジダンはワールドカップ制覇を置き土産にスパイクを脱ぐことができるのだろうか。それはあまりにも出来すぎたシナリオのように感じる。その審判は7月9日に下されるが、しかし我々はこれまで何度もジダンの信じられないプレーを目の当たりにしてきた。だから、フランスが頂点に立つ可能性も否定はできない。ジダンという存在はそれほどまでに大きい。私はそう思う。
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文:佐藤芳記(WORLD SOCCER GRAPHIC取材班) |
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LINE UP |
1 リカルド 5.5
5 フェルナンド・メイラ 5.5
6 コスティーニャ 5.5
(23 ポスティガ/75分 5.0)
7 フィーゴ 5.5
9 パウレタ 5.0
(11 シモン/68分 5.5)
13 ミゲル 5.0
(2 パウロ・フェレイラ/62分 5.0)
14 ヌーノ・ヴァレンテ 5.5
16 リカルド・カルヴァーリョ 5.5
17 クリスチャーノ・ロナウド 5.5
18 マニチェ 5.5
20 デコ 5.5
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6.0 バルテズ 16
5.0 アビダル 3
5.5 ヴィエラ 4
5.5 ガラ 5
5.5 マケレレ 6
5.0 マルダ 7
(5.0 69分/ヴィルトール 11)
5.5 ジダン 10
5.5 アンリ 12
(NG 85分/サハ 14)
6.5 テュラム 15
6.0 サニョル 19
5.5 リベリー 22
(5.5 72分/ゴヴ 9)
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得点者 |
(33)ジダン |
リカルド・カルヴァーリョ(83) |
イエローカード |
(87)サハ |
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レッドカード |
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12(5) |
シュート(枠内) |
5(4) |
18 |
ファウル |
11 |
8 |
CK |
3 |
4 |
オフサイド |
0 |
59% |
ボール支配率 |
41% |
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