● Quarter-final 2006/6/30(21:00) ハンブルグ・ワールドカップスタジアム[ハンブルグ] |
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 イタリア |
3 |
TOTAL |
0 |
 ウクライナ |
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PK |
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1 |
1st |
0 |
2 |
2nd |
0 |
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ex.1st |
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ex.2nd |
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攻撃サッカーを掲げたはずのイタリアが思いっきり守備的陣容に変えて試合に臨んだ。アズーリの真の姿とでも言うべきそんなスタイルは、準々決勝の舞台で顔を覗かせたのだ。6分にザムブロッタが中央へ切り込み、見事なミドルを決め先制点を挙げると、ディフェンシブなイタリアはさらにその傾向を強めていった。
スタメンにトッティが復帰したが、ジラルディーノをベンチに下げたイタリアは4−4−1−1の布陣を形成する。これまでの採用してきた4−3−2−1(もしくは4−3−1−2)とは大幅に異なる戦術だ。その形は攻撃の意思が無いことを高らかにアピールしているようなもの。同じく攻撃的ではないウクライナが相手とあって、ハンブルグのピッチ上からはスペクタクルが完全に消えてしまった。これがイタリアといえばそれまでだが、イタリアの攻撃に期待をしていただけに、その落胆の度合いはとても大きい。
何度かピンチはあったものの、3−0で大勝したイタリア。しかし、今日は相手に恵まれたとも言えるだろう。ネスタが故障し、マテラッツィも出場停止とあって不安視されたセンターバックだが、ウクライナが相手でまだよかった。ウクライナはこのような位置で戦うほどレベルが高い強豪国ではない。それは他のカードに名を連ねた国を見ても明らかだ。そういった意味でも、イタリアには運も味方したといえるだろう。
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イタリアにとって明るい話題はトニにようやくゴールが生まれたことか。59分、左からのトッティのクロスにヘッドで合わせたのが1点目。2点目は69分にザムブロッタのお膳立てからゴールに流し込んだものだ。遅すぎるストライカーのこの2得点に、さぞやリッピも胸を撫で下ろしたことだろう。これから始まる真の戦いに向け、トニが復活したことは必ずやイタリアにとって大きなアドバンテージとなるはずだ。
後半途中には、カモラネージとピルロ、さらにはガッツーゾを下げるなど、省エネサッカーで勝利したイタリアは、万全のコンディションでホスト国ドイツとの対戦を控える。1982年のワールドカップ決勝以来の対戦だ。真のサバイバルとなる準決勝は、さらにイタリアらしい勝利至上主義を貫く可能性が極めて高い。攻撃の矛先を納め、真の姿を現したイタリアに幸運は待っているのだろうか。その答えは7月4日。ドルトムントで導き出される。
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文:佐藤芳記(WORLD SOCCER GRAPHIC取材班) |
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LINE UP |
1 ブッフォン 6.0
3 グロッソ 5.5
5 カンナヴァロ 6.0
6 バルザリ 5.5
8 ガッツーゾ 6.0
(2 ザッカルド/77分 NG)
9 トニ 6.0
10 トッティ 5.5
16 カモラネージ 5.5
(22 オッド/68分 5.5)
19 ザムブロッタ 7.0
20 ペロッタ 5.5
21 ピルロ 5.5
(17 バローネ/68分 5.5)
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5.0 ショフコフスキ 1
5.0 ネスマチニー 2
5.5 ティモシュチュク 4
5.0 ルソル 6
(5.0 45+2分/ヴァシュチュク 17)
5.5 シェフチェンコ 7
5.5 シェライエフ 8
5.5 グセフ 9
5.5 フシン 14
5.5 ミレフスキ 15
(5.0 72分/ビエリク 20)
5.0 カリニチェンコ 19
NG スヴィデルスキ 22
(5.5 20分/ヴォロベイ 16)
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ザムブロッタ(6) トニ(59,69) |
得点者 |
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イエローカード |
(16)スヴィデルスキ (21)カリニチェンコ (67)ミレフスキ |
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レッドカード |
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10(7) |
シュート(枠内) |
13(7) |
15 |
ファウル |
31 |
1 |
CK |
3 |
2 |
オフサイド |
2 |
41% |
ボール支配率 |
59% |
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