● Round of 16 2006/6/26(21:00) ケルン・ワールドカップスタジアム[ケルン] |
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 スイス |
0 |
TOTAL |
0 |
 ウクライナ |
0 |
PK |
3 |
0 |
1st |
0 |
0 |
2nd |
0 |
0 |
ex.1st |
0 |
0 |
ex.2nd |
0 |
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スタジアムに沸き起こった幾度とないウエーブが、この試合の展開を象徴していたように思う。両者ともにミスを多発し、攻撃の形なく、ゴールの香りすら嗅ぐことができない。停滞した流れはピッチからエンターテインメント性を奪い、観衆の溜め息を誘った。
90分をともにスコアレスで終えたスイス対ウクライナの一戦は、120分を経てなお決着することなく、今大会初のPK戦に突入した。
迎えたPK戦、先行のウクライナは一番手のエース・シェフチェンコが失敗するも、GKショフコフスキがこの危機を救う。ショフコフスキはスイス1番手のシュトレラーのキックを阻むと、3番手のカバナスにもゴールラインを割らせず(スイス2番手のバルネッタのシュートはクロスバーに嫌われた)、以降、ミレフスキ、レブロフ、グセフとキックを成功させたウクライナが3対0とPK戦を制した。
グループリーグ初戦のスペイン戦に0対4と完敗し、決勝トーナメント進出に向け、黄信号が灯ったウクライナだが、続くサウジアラビア戦で4得点と攻撃陣が気を吐くと、チュニジアからもしっかりと勝ち点3を奪って、2勝1敗でベスト16入りを決めた。
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試合前、「グループリーグを突破したことで、すでにノルマを果たした僕たちは楽に戦える」と語ったのはFWシュフチェンコ。しかしその言葉とは裏腹に、この日のウクライナから初出場のフレッシュさはまったく感じられなかった。ルソルとスヴィデルスキ、ふたりのDFが出場停止ということはあったものの、大勢にはそれほど影響なかったはず。予選ではゴールを量産した頼みのシェフチェンコとヴォロニンも、力を存分に発揮したとは言い難い出来で、攻撃の迫力は乏しく、枠内シュートはわずか2本にとどまった。ウクライナにとって、唯一の好機となったのは20分のFKのシーン。左サイドからのクロスにシェフチェンコが飛び込みながら頭で合わせたものの、シュートは惜しくもバーを叩いた。
一方、突出したタレントこそいないものの、組織としての高い完成度を誇り、フランス、トーゴ、韓国と同居したグループをトップで通過したスイス。ボール保持率55%を誇り、枠内シュートも6本とウクライナを相手にやや優勢を保ったものの、決定機が乏しかったことに変わりはない。23分には、フレイの直接FKがクロスバーに当たる不運もあったが、それ以外には得点が生まれそうな気配すら感じなかった。
負傷(韓国戦で肩を脱臼)した守備の要センデロスを欠いたなか、4試合を無失点で終えたものの、最後まで1点が遠く、大会をあとにすることに。敗戦のなか、好材料を挙げるとすれば、2年後の地元開催のユーロを控え、センデロス、バルネッタら有望な若手選手が育っていることか。
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文:栗原正夫(スポーツジャーナリスト) |
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LINE UP |
1 ズベルビューラー 5.5
2 ジュルー 5.0
(13 グリヒティング/34分 5.5)
3 マニン 5.5
6 フォーゲル 5.5
7 カバナス 5.0
8 ヴィッキー 5.0
9 フレイ 5.5
(18 ルストリネッリ/117分 NG)
16 バルネッタ 5.5
20 ミュラー 5.5
22 ヤキン 5.0
(11 シュトレラー/64分 5.5)
23 フィリップ・デゲン 5.0
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6.0 ショフコフスキ 1
5.0 ネスマチニー 2
5.5 ティモシュチュク 4
5.5 シェフチェンコ 7
5.0 シェライエフ 8
5.0 グセフ 9
5.0 ヴォロニン 10
(NG 111分/ミレフスキ 15)
5.5 フシン 14
5.0 ヴォロベイ 16
(5.0 94分/レブロフ 11)
5.5 ヴァシュチュク 17
5.0 カリニチェンコ 19
(5.0 75分/ロタン 21)
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得点者 |
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後攻:
シュトレラー ×
バルネッタ ×
カバナス ×
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PK戦 |
: 先攻
× シェフチェンコ
○ ミレフスキ
○ レブロフ
○ グセフ
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バルネッタ(59) |
イエローカード |
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レッドカード |
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12(6) |
シュート(枠内) |
10(2) |
24 |
ファウル |
20 |
5 |
CK |
6 |
0 |
オフサイド |
1 |
55% |
ボール支配率 |
45% |
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