● GROUP F 2006/6/22(21:00) ドルトムント・ワールドカップスタジアム[ドルトムント] |
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 日本 |
1 |
TOTAL |
4 |
 ブラジル |
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PK |
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1 |
1st |
1 |
0 |
2nd |
3 |
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ex.1st |
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ex.2nd |
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季節の感覚を失ってしまいそうなほどの寒さに見舞われたドルトムントで、日本は無残に散った。ブラジルにネットを揺らされること4回。サッカー王国は、日本の儚き夢を完膚なきまでに叩き潰した。
結果は1−4。内容を見ればそれ以上の力の差がありそうな両者の戦いは、ブラジルの強さばかりが際立った。しかし、大量失点を喫した日本を責めることはできない。決勝トーナメントに進出するためには2点差以上での勝利が義務づけられた日本にとって、多少のリスクは承知の上だ。そのノルマを達成できないのであれば何点取られようが関係がない。だからこそ、攻める意識が感じられた前半は、まだ評価できる。
34分に玉田の見事なシュートで先制したまでは理想通りの展開だったに違いない。2点差以上の勝利が必要な日本にとっては時間帯も抜群だった。しかし、これが経験の差か。同点ゴールを奪われたタイミングは最悪だった。
ロナウジーニョがサイドに振り、シシーニョがヘッドで折り返す。振られた中澤が一瞬マークを外してしまったことでロナウドは押し込むだけとなった。悲しいかな、それは前半ロスタイムの出来事だった。
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それまでは、川口が再三ファインセーブを繰り返していただけに悔やんでも悔やみきれない失点だったが、如何せん、時間帯が悪すぎた。1点をリードして前半を折り返すのと、または同点にされるのかでは、チームのムードは雲泥の差だ。この1点が試合を決めたといってもいい。それほど重く、日本の運命を決定付けたロナウドのゴールだった。
苦言も呈しておこう。今日の試合では、玉田と巻のツートップで試合に挑んだが、このジーコ采配は正解だった。常に動き回る彼らのプレッシングは、高原や柳沢のそれとは違って効果的だったからだ。しかし、中盤の構成がいただけない。ウィークポイントとなったのは中村のポジションだ。体調が悪いのか、中村のプレーにはまったく冴えが見られず、試合を通してゲームから消えていた。今日の中村の出来なら固執する必要がないにも関わらず、しかしジーコは中村をフル出場させた。途中で中田浩が起用されたが、交代したのは小笠原の方だった。攻撃・守備ともに中村よりはまだ動けた小笠原をである。
大敗の影に隠れがちなそんな采配ミスを、ジーコは今日の試合でも犯していた。それを我々は決して見逃してはならない。その積み重ねは必ず敗北に繋がるのだから。「ブラジル相手によくやった」と感じているなら、それは大きな間違いだ。自ら付け入られる隙を与えていたことを、私は強調しておきたい。
今日の試合で日本サッカーが終わるわけではないのだ。未来への糧とするために、今日の失敗をじっくりと分析し、二度と繰り返さぬよう心から願う。
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文:佐藤芳記(WORLD SOCCER GRAPHIC取材班) |
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LINE UP |
23 川口 5.5
7 中田英 5.5
8 小笠原 5.0
(6 中田浩/56分 5.0)
10 中村 5.0
11 巻 5.0
(9 高原/60分 NG)
(16 大黒/66分 5.0)
14 三都主 5.0
17 稲本 5.5
19 坪井 5.0
20 玉田 5.5
21 加地 5.5
22 中澤 5.0
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5.5 ジーダ 1
(NG 82分/ロジェリオ・セニ 12)
6.0 ルッシオ 3
6.0 ファン 4
5.5 カカー 8
(NG 71分/ゼ・ロベルト 11)
6.5 ロナウド 9
6.0 ロナウジーニョ 10
(NG 71分/リカルジーニョ 20)
6.5 シシーニョ 13
5.5 ジウベルト 16
6.0 ジウベルト・シウヴァ 17
6.5 ジュジーニョ 19
6.5 ロビーニョ 23
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玉田(34) |
得点者 |
(45+1,81)ロナウド (53)ジュニーニョ (59)ジウベルト |
加地(40) |
イエローカード |
(44)ジウベルト |
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レッドカード |
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9(3) |
シュート(枠内) |
21(14) |
9 |
ファウル |
6 |
3 |
CK |
11 |
4 |
オフサイド |
0 |
40% |
ボール支配率 |
60% |
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