バンガローはアジアでよくある、高床式の藁葺き屋根で、壁は竹で編んでいます。 部屋の前にはハンモックがあります。

中はダブルベットに蚊帳のみ。共同のシャワー・トイレを見るときれいです。 ちゃんとシャワーも付いているので、「タイのチャン島よりもいい」と思っていると、 あとで「あの水は、メコン川の水を汲み上げているだけよ」と、 先に泊まっていた日本人の女の子が教えてくれました。電気も無く、部屋はろうそくかランプです。 でもこれで1泊10,000kip(130円)です。

部屋の前で宿の青年、オムと話していると、突然「ゲッコー!」と言って飛びついてトカゲを捕まえました。

「これウマイんだよ。ほら子持ちだよ。」と15cmほどのトカゲを見せます。 「ハイ」と言って手渡され、レストランへ連れられ、しばらくしてプーンと焼き物の匂いがしてきました。

出てきた手には、トカゲの丸焼き…。味は白身の魚のようで、まぁまぁおいしいのですが、形が…。

午前中はハンモックに揺られて読書、午後は島を散歩したりして過ごしました。

島を歩くと、子どもはもちろん、大人も多くの人が「サバイディー!(こんにちは)」と声をかけてくれます。 「ハロー!」じゃなくて、現地語で挨拶してくれるあたりは、旅人の心をくすぐります。 意図的ではないにせよ、「うまいなぁ」と思ってしまいます。

ネコも多いこの島は、のんびりした所なのでしょう。 ある日散歩していると、少年が川でねずみを解体していました。 ナイフを使わず、手と爪で皮をはぎ、内臓を取り出していました。もちろん食べるためです。

島のあちこちには牛と水牛がおり、犬、ねこ、ニワトリ、アヒル、ブタが同居しています。

それにしてもこの島は本当にすばらしいです。 なにもない島なのですが、宿の人もいい人で、英語がたいして通じないのですが、 身振り手振りで通じる、日本人と共通の感覚を持っています。

最後の夜にはホタルを見る事ができ、「またここに来れますように」とか、「旅の安全」とかを祈って、 家族全員が手首に白い紐を巻いてくれました。

こんなに後ろ髪を引かれる思いの場所はこれまでありませんでした。



ディープな雰囲気になってきました。ゲッコーの丸焼き、ねずみ、蛍。 なかなか気が遠くなる世界です。うえぽん氏の旅はとうに半年以上たってしまいました。

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