ホーチミン。 ひとりの人物が、国のあちこちで神様のように崇められています。 そして、ここベトナムの首都ハノイには、 そのホーチミンの遺体が安置されている、「ホーチミン廟」があります。 朝、7時半に目が覚め、午前中11時までしか開館していないので、 顔を洗ってすぐ出かけました。 歩いて45分ほどで着くと、建物の前にはすでに長蛇の行列。カメラ厳禁、バック類は持ち込みできないので預けます。 そして最後尾に並びました。 建物の周りには兵隊(警察?)がたくさんおり、緊張感のある独特の雰囲気が漂い、 なにか「皆がいっしょ」というような同一感があります。 建物の前で記念撮影をする人たちも、あまり建物に近づきすぎると、警笛を鳴らされています。 長い列でしたが、少しづつ流れ、15分ほどで建物の入り口まで来ました。 強い冷房が効き、肌寒いくらいです。 前で話しをしていた子どもが注意され、ベストを着た欧米人がポケットの中をチェックされていました。 階段を上がり、ひとつの部屋に入ります。それほど広くない部屋に、4人の兵隊に囲まれ、 ガラス張りの中に、赤いスポットライトに照らされたホーチミンが眠っていました。 ぐるっとまわりを歩くのですが、食い入るように見ていると、前との列が開いていて、 「早く行け」と注意されました。 でも、何かリアリティを感じない遺体です。赤いスポットライトだからか、 この場の雰囲気だからなのか…。いや、自分が思うにはあれは人形じゃないのだろうか。 そんな変な確信を感じました。 |
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