TOP > 今週のこの人 > 椎名慶治

 ソロ活動をスタートしてから1年半が経過したが、“元SURFACEの”という肩書きを嫌うわけでもなく、かといって頼ることもなく、ソロアーティスト・椎名慶治の活動は非常に自然体で精力的だ。最近は新世代Female Rock Vocalistとして第一線で活躍するMay’nと組んだユニット=Astronautsでシングルをリリース(『仮面ライダーフォーゼ』ED曲「Giant Step」)したり、タッキー&翼などへの作詞提供や、アニメ『しろくまカフェ』OP曲に歌詞を書くなど、外仕事も積極的に行いつつ、満を持して届けられた最新ミニアルバムは『I&keyEN』。人と人との“縁”を強く感じながら制作したというこの作品で、椎名慶治は新たな創造の扉を力強く開け放った。

−−このミニアルバムの構想は、いつから始まってるんですか。

「シングルの「I Love Youのうた」を去年の12月に出す時に、次は早めに出したいという流れがあって、すぐに動き出してました。シングルでも良かったんですけど、なぜかミニアルバムにこだわっちゃいましたね。とにかく勢いがあるものを作りたくて、バラードは1曲もないんですよ。普通だったらどこかに1曲スローな曲を入れて、緩急をつけたくなったりするんですけど、それはフルアルバムでやればいいし、この間のシングルのカップリングにもバラードは入ってるし、これでいいんじゃないの?って。結局今回のミニアルバム7曲と、「I Love Youのうた」はここに入ってるから、それ以外のカップリング3曲を足すと10曲で、それでフルアルバムだと考えるならバラードは1曲あるし、あとは曲順を自分で勝手に作って聴いてもらっても全然遜色ないと思うし、自信もあるし、それでいいと思ってバラードは抜いちゃいました」

−−今回、参加メンバーはいつもの顔ぶれで?

「そうですね。初めての人はいないかな。アレンジャーのオダクラユウは「I Love Youのうた」で初参加だったけど、あとは固定メンバーというか、いつもお世話になってるメンバーで作り上げていったという感じです。『仮面ライダー』の曲「Giant Step」の鳴瀬シュウヘイは『RABBIT-MAN』の時に「WAIT!」でアレンジしてもらってるし、AKIRAはシングルの時にやってもらってるし、もうこいつに頼めば安心だという感じで作り上げていったので」

−−すごくバラエティに富んでますね。スカっぽいのや、ソウル、歌謡曲、めちゃくちゃ速いのも、デジタルっぽいのもあって。

「なので、アップばかりと言っても飽きずに聴けるんじゃないかなと思います」

−−それぞれキャラがかぶらないように、という意識は?

「それはもう、同じようなジャンルの曲は入れたくないねと言っていたので。スカっぽいという曲に関しては、もともとどういうふうに作っていったかというと、僕が“スカっぽいものをやりたい”と言って作っていったんで。速いのは“速いのやりたい”って、まさにその通りです(笑)。もう一人のプロデューサーの山口寛雄(100s)と二人で作ってるんですけど、そいつとはいつもそんな感じで、“何やりたいの?”“えーと、スカ”“スカっていってもいろいろあるじゃん”“だから、ンチャ、ンチャっていう感じ”とか言って(笑)。それでなんとなく出来上がって、二人でメロディをつけて…っていう感じ。だからいつも1時間ぐらいですね、骨格ができるのは。それを持ち帰って、“ここ弱いな”と思ったところを直して、詞を書いて、オケに言葉を乗せていく。それをもとに二人でアレンジを構築していくので、だから2日ぐらいですね。それをレコーディングスタジオに持って行って、生に差し替えるなら差し替える、アレンジャーにお願いするならお願いする、という形ですね」

−−速いですね。それは。

「速いって言われますね。飽きちゃうんです。迷ってる人って、何で迷うかというと、いいものができないから迷うわけじゃないですか。いいものができた時は迷わないわけで、自分たちが作ったものがいいと思えるから、1時間で終わるんですよ。迷う時は迷いますもん。うーんって迷って、保留になってボツになった曲もやっぱりありますし。そうはいっても、今回ボツになった曲は2曲ぐらいですかね」

−−ちなみに今回、一番かかったのはどれですか。

「どれだろう。やっぱりシングルの「I Love Youのうた」が一番かかってますね。シングルだったんで、ちょっと気負っちゃって。デビューシングルなわけですよ、僕からすれば。SURFACEのデビューシングルとして「それじゃあバイバイ」という曲があって、デビューシングルはずっとデビューシングルと言われるわけですよ。そうするとやっぱり気負っちゃって、すげぇいいものを作らなきゃいけないんだと思っちゃって、一回作ったのに保留して、カップリングのほうを作ってからまた戻ってきて、みたいな感じで、けっこう時間かかってますね。曲ができてからは速かったですけど、そこにたどりつくまではずっとうだうだやってました。やっぱり気負いますね。二度とシングルは作りたくない」

−−あははは。そんなもんですか。

「シングルはめんどくさい(笑)。やるなら配信で1曲だけとかならいいけど、シングルとして4曲作るのはもういいわって。僕の場合自主制作でインディーズなので、どこかと組むのならシングルもいいかもしれないけど、やっぱりアルバムのほうがいいのかなと思いますね」

−−最後の曲「byte×bite」とか、今までにない曲調だったから、けっこう時間かかったのかな?と思ったんですけど。

「あっという間でしたね。これはもともと僕一人で作っていた曲で、iPHONEに入れたアカペラで歌ったメロディが元になってるんですよ。何をやりたかったかというと、K-POPですね」

−−あ〜、それはちょっと意外かもしれない。

「K-POPって、マイケル・ジャクソンとかマドンナとか、レディ・ガガとか、向こうの音楽から影響を受けて作ってるじゃないですか。オレもマイケル・ジャクソンがすごい好きなのに、何でやってこなかったんだろう?と思ったんですよね。それでiPHONEに向かっていくつかメロディを歌って、このメロディが一番好きだなというものを山口寛雄に歌って聴かせて、“これをK-POPっぽいサウンドでやりたいんだ”と言って、デモを作って、これは15分ぐらいですかね」

−−15分!? すごい。

「15分でAメロもBメロも作って、できたものをアレンジャーのAKIRAに渡して。AKIRAは東方神起のアレンジとかもやってるんで、一番わかってくれるんですよ。それでこのアレンジが返って来て、“もうバッチリ。そういうこと”って。この曲で僕がダンサーを従えて踊っていれば、みんなビックリして“誰だろうこの人?”ってなるんじゃないかなという、そういう面白さを持ったサウンドですね。次やるなら、そういうプロモーションビデオを作って、若くてカッコいいダンサーと一緒に僕が踊ったら、K-POPと間違えられて売れるんじゃないかな(爆)」

Text●宮本英夫 Photo●吉田圭子

PROFILE

1975年12月30日生まれ。 2人組ユニットSURFACEのボーカリストとして’98年5月にシングル『それじゃあバイバイ』でデビュー。’10年6月に惜しまれつつも解散を発表。そして同年11月にミニアルバム『I』でソロデビューを果たした。
オフィシャルホームページ


TICKET

『椎名慶治 LIVE #2「I & key EN」』
⇒6月22日(金)愛知・名古屋ボトムライン
⇒6月23日(土)大阪・梅田CLUB QUATTRO
⇒6月25日(月)福岡・DRUM Be-1
⇒6月30日(土)東京・赤坂BLITZ
⇒7月05日(木)宮城・仙台darwin

公演・チケット情報



RELEASE

ミニアルバム
『I&key EN』
4月11日(水)リリース
1890円
BEATSISTA
BSCL-0006
Amazonでのご購入はこちら

INFORMATION

今ツアーの「メモカ」実施します!
(6/22〜受付開始予定)

メモカぴあ



2012.04.03更新

今週のこの人 ラインアップ

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