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近藤良平

――近藤さん自身の振付家としての仕事についても伺いたいんですが、最近はいかがですか。

「CMの振付とかの仕事は、そこに意味がないとなかなか面白くはならないよね。いい意味で企みがあってほしいというか。僕みたいな変わった振付家を呼ぶからには、何か理由があるでしょ? って。それをまず聞かせてほしいと思います。そういう“理由”を大事にしたいですね。あとは、ワークショップはやっぱり面白いよね」

――全国津々浦々、回ってますもんね。

「今日もこれから小豆島に行って、明日、ワークショップなんです。瀬戸内で来年、国際芸術祭があるので、そのプレ企画なんです。島の人たちと音頭っぽいダンスをつくって、三田村管打団?の生演奏で踊るっていう」

――楽しそうですね。他に最近、印象に残ったワークショップはありますか。

「この前、埼玉の入間市でやったのも面白かったなぁ。作曲家の笠松泰洋さんが企画してくれて。入間って基地を米軍が使っていた時期があって、オシャレな米軍住宅がけっこうあったんですけど、それがいまタップダンスのスタジオとかに作り替えられているんですね。そうしたスタジオを使って、入間市だけで300ぐらいダンス教室があるそうなんです。そんな入間にみんなで踊れるダンスをつくろうってことで僕が振付をしにいったら、ダンス関係者が20人くらい集まったんです。まずはその人たちに覚えてもらって、さらにいろんな人に教えてもらおうってことなんですけど、ホント日舞からヒップホップからフラダンスまで、いろんなジャンルの踊りの先生が集まって。でも、その人たち同士はまったく面識がなかったの。それが、僕みたいな外部の人間がヘンなダンスをつくるってことで集まることによって交流が生まれたんです」

――同じダンスでもジャンルごとに分かれてしまっているけど、近藤さんだとわりとその間にすっと入っていけるわけですね。

「そうなんです。だから意外と、コンドルズも含めて、僕らにはそういう役割もあるなっていうのをちょっと思いましたね」

――ダンス親善大使みたいな(笑)。近藤さんの振付って、それこそ『てっぱん』ダンスのように、普段ダンスを観ないような老若男女でも親しめる要素がありますが、ダンスを軸にしたエンタテインメントで、他に最近気になるものとかありますか。

「僕もそんなにたくさんものを観ているわけじゃないですけど……そうだな、最近だとロンドン・オリンピックの開会式とかはすごかったですよね」

――映画監督のダニー・ボイルの演出で。

「あれなんて世界中の人が観ているわけで、完全にごまかしのきかないエンタテインメントだと思うんですよ。演出としては、もちろん明るくわかりやすい要素が絶対に必要だし、それに十分に応えているんだけど、同時にかなりマニアックなこともやってましたよね。ロックミュージックでも、芝居仕掛けの部分でも」

――ブラックなギャグも入ってましたしね。

「あのMr.ビーンの使い方とかすごいですよね! ピアノをいい加減に弾いてるギャグとか、普通は許されないよ(笑)。あの許容範囲自体、なんかイギリスってすごいな、かっこいいなって思わせてくれますよね」

――さすがはモンティ・パイソンの国というか。それこそ3月にやったコンドルズのこどもの劇場『狼たちの午後』も子供と大人が一緒に楽しめるというコンセプトでしたが、ブラックな要素も満載だったじゃないですか(笑)。

「やっぱり、そうじゃないとね。子供だからってナメてないというか。ああいう子供もビックリして、大人の鑑賞にも堪えうるようなものは好きですねぇ。しかもあのスケールのデカさで。あの開会式は観ていてうらやましかったですね」

――いつかそんな機会があったら、ぜひ近藤さんのスタジアム級の演出も観てみたいですよ。

「ぜひ(笑)、機会があったらね!」

近藤良平

Text●九龍ジョー Photo●熊谷仁男

PROFILE

こんどう・りょうへい 東京都出身。ペルー、チリ、アルゼンチン育ち。男性のみ学ラン姿でダンス、生演奏、人形劇、映像、コントを展開するダンスカンパニー、〈コンドルズ〉の主宰/振付家。20か国以上でコンドルズの公演を行う一方、NHK総合『サラリーマンNEO』内『サラリーマン体操』、NHK教育『からだであそぼ』内「こんどうさんちのたいそう」、『あさだ!からだ!』内『こんどうさんとたいそう』、NHK連続テレビ小説『てっぱん』オープニングダンスにて振付出演。また俳優として、NODA・MAP番外公演『THE BEE』などに出演している。
コンドルズHP


TICKET

コンドルズ日本縦断大開放ツアー2012
『Knockin'on Heaven's Door』

 8月23日(木)〜26日(日) 東京グローブ座
 8月31日(金) 焼津文化会館 小ホール(静岡県)
 9月2日(日) 高岡市民会館(富山県)
 9月7日(金) 新潟市民芸術文化会館 劇場
 9月9日(日) サンシティ越谷市民ホール 大ホール(埼玉県)
 9月13日(木) アステールプラザ 中ホール(広島県)
 9月15日(土)・16日(日) イムズホール(福岡県)
 9月22日(土)・23(日) 松下IMPホール(大阪府)

公演・チケット情報



『東京福袋』
 9月2日(日)〜9日(日)
 東京芸術劇場 シアターウエスト
 ※近藤良平は9月5日(水)に登場。

公演・チケット情報



INFORMATION

新国立劇場演劇
『音のいない世界で』

 12月23日(日)〜1月20日(日)
 新国立劇場 小劇場(東京都)
 ※チケットは10月20日(土)一般発売開始

新国立劇場HP



2012.08.14更新

今週のこの人 ラインアップ

  • 山田和樹
    小澤征爾も実力を認める注目の指揮者。クラシック音楽界が熱い視線を注ぐホープの“今”に迫る!
  • さまぁ〜ず
    2年ぶり、9回目の 『さまぁ〜ずライブ』開催。 稀代のコント芸人が、ライブにこだわり続けるそのワケは?
  • 遠藤保仁(ガンバ大阪)
    10年連続Jリーグベストイレブンにも、代表最多出場記録にも歩みを止めない。稀代のMFの飽くなき向上心に迫る
  • 堀北真希
    あくまでも、自然体。 2度目の舞台に挑戦する“国民的女優”の素顔
  • 藤原竜也
    舞台で演じ続けてきた実体験を、 「人生の蓄積」と呼んで胸に刻む。若き天才の次なる挑戦とは…。

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