TOP > 今週のこの人 > 伊藤ふみお

伊藤ふみおが、約2年半ぶりとなるワンマンライブ「Fumio Ito ska/punk show 'the tinderbox 1'」を、6月2日(土)に渋谷CLUB QUATTROで開催する。バンドメンバーも、Dr.平谷庄至(ex.KEMURI)、B.tatsu(La-ppisch)、G.小暮晋也(ヒックスヴィル)、Key.荒井伝太、Steel Pan.原田芳宏(パノラマスティールオーケストラ)、saxphone.田中邦和(sembello)、Trumpet.佐久間勲(オルケスタ・デ・ラ・ルス)、Trombone.宮内岳太郎(Salsa Swingoza)と豪華だ。スカパンクで一時代を築き上げたKEMURIの解散後、アルバム『MIDAGE RIOT』でソロデビュー。俳優業も並行して、新たな道を歩み始めた。しかし、バンドの頃よりも頻繁にライブや音源が届かなかった故に、やきもきしていたところもあった。それだけに、ワンマンライブの決定は喜ばしい限りだ。伊藤ふみおにたっぷり訊いた。

――久々のワンマンライブが決定しましたが、前回から今まではどんな期間でしたか?

「辛抱強さを学んだ期間というか(笑)。年に3回くらいライブやって、俳優の仕事も、オーディションとか入れると結構やっていたんですけど、のんびりとやっていて。でも、もっとやれるって気持ちはあったし、そのバランスがなかなか取れなかったっていう。ただ、思ったのは、こういう時もあるんだろうなって。少しゆっくり、あんまり無理しないで、しっかり考える時間っていうか。なかなかそういうことって、できないし。それで曲を作りながら、本当は自分は何を好きなのか、何をやりたいのか、何を伝えていきたいか、そういうことを、しっかり構築していった時間でしたね」

――そんな中で、ワンマンライブを決めたのは、時が来たという実感があったからですか?

「そうですね。曲も揃いましたし。たくさん作って、たくさん捨ててを繰り返して、やっとこういうワンマンをやりたいなっていうくらい曲が揃って。結構時間が掛かっちゃったんですけど」

――ということは、新曲が中心のライブになりそうですか?

「あぁ、もちろんそう。'09年にKEMURIを解散してから初めて『MIDAGE RIOT』っていうアルバムを作ってライブをやった時は、マネジメントに所属していたし、結構神輿に乗せてもらった活動をしていて。それを基して、いろんなことを自分でやるようになって……バンド時代に戻ってっていうかね、それで今回のライブに至る感じですね」

――リリースしてからライブをやるっていうパターンが多いじゃないですか。今回は逆ですよね。

「そうですね。よくホットスタッフの方が受けてくれたなって。お、やってくれるんだ、嬉しいなって。ミュージシャン的にはね、やろうと思えばできるんですけど、多分。でも、何かある程度いろんな人に関わって頂いて、やらして頂けるような状況を作りたかったんですよね」

――最近だと私は『DEVILOCK NIGHT THE FINAL』でふみおさんのライブを見たんですけど、新曲をたくさん披露していましたよね。

「そう、半分くらい新曲だった」

――イベントでそのくらい新曲をたっぷりやるって、なかなかないですよね。

「リハーサルもできないですからね。バンドじゃないし、全体練習も一日くらいしかやらない中で、新曲をやるのはみんなプレッシャーで(苦笑)。普通はやらないんだろうけど、今しかできないライブをやろうと思うと、あぁいう形が一番面白かったって言う。機材トラブルこそなかったけど、いろんな至らない点はあって。でも、あれがやりたかった」

――また、バンドメンバーが豪華ですよね。

「そうなんですよ。09年のライブの時と殆ど変ってないんですけどね。ドラムが変わったのと、マニピュレーターがいなくなったくらいかな。大半、09年に揃いで作ったスーツ持ってるんですよ。それも大きな理由なんですけどね(笑)」

――(笑)。ふみおさんがソロとしてやっていくことを考えた時に、必要だったメンバーということなんでしょうか。

「そうですね。結構難しいんですよ。フレーズひとつとっても。それをきちっとできる技術的なバックグラウンドがある人たちに屋台骨を支えてもらって、僕はボーカリストですから、盛り上げて暴れて歌うっていうことに集中したいと思って、このメンバーにしました」

――ただ、さっきも仰ってましたけど、これだけのメンバーが揃うと、スタジオに一度入るだけでも大変そうですね。

「そうですね。ただ、大変な部分もあるけど、バンド時代に比べれば、楽な部分もある。何となーくバランス取れている感じですね。バンドのメンバーも同世代なんで、仲がいいし、楽しくできるし、それが大きいかな」

――テクニックだけではなく、メンタルも大きいという。

「うん。歌にしても楽器にしても、上手い人って山ほどいるし。でも、あれだけ大勢の人の前で音楽やるのって、楽しいオーラが出ていないとダメだと思うんです。正しくやろう、上手くやろうっていうだけだと、同録を聴き直して、上手だなって思うかもしれないけど、感動はないと思うんですよね。そう考えても、バランスの取れたメンバーなんですよね。そこは凄く気を使ったところです」

――ライブまではまだ2ヵ月ほどありますが、準備ははじめていますか?

「そうですね。まだ作っている曲もあるし……あと4曲くらい? だから、ほんとに盛り上がって、バンバン暴れてもらって。あの、ビールを一気に飲み干すとプハーってなるじゃないですか(笑)。ライブ終わった後に、そういう感じになって欲しいな。ちょっとお代わり、くらいの(笑)。6月だし、梅雨に入る前のひと時をね」

――新曲の方向性はどんな感じですか?

「わかりやすく言うと、『MIDAGE RIOT』とは全然違っていて、初期のKEMURIみたいな感じ。スカパンクで、明るくて楽しくて、ただちょっとホーンのフレーズが複雑っていうか。あと、ポイントはスティールパンですかね。ワールドミュージックっていうか、南の島の匂いもする感じ。で、メッセージはPMA。ポジティヴ・メンタル・アティテュードっていう」

――原点回帰とも受け取れますね。

「それは単純で、マネジメントとメジャーレコード会社から離れたっていう二点が大きい(笑)。如何にして、みんながハッピーになって売れるものを作るかって考えたのが『MIDAGE RIOT』だったけど、今回は伊藤ふみおが好きなことを、協力してくれる人と一緒にやるっていうシンプルなところでやっているから。あとは、KEMURIの曲もやるけど、それと一緒にやって違和感のない新曲もやるし、あとはソロになってから出会った人たちとのキャッチボールの中からしか生まれてこなかったような音楽もやるし。いろいろ考えるとどうなっていくのかわからないじゃないですか。世の中的にもそうだと思うんだけど。だから、今できることをやりたいなって」

――KEMURIの曲は、今までのソロライブでも披露してらっしゃいますけど、いいものは歌い続ける、みたいなスタンスなんでしょうか。

「うーんと、自分で作った曲をやるっていう自分の中での物差しはあるんですけど、やっぱり自分が好きなことをやろうとしていて、いろんな方に協力して頂いてね、それをお金払って見に来てくれる人がいるってなると、大事にしたいのは、それが受け入れられるとしても、受け入れられなかったとしても、歌で言葉にして表現していかなきゃいけないから、それに沿ったものをやりたいっていう。KEMURIって結構真面目なバンドだったから(笑)、殆ど毎年アルバム出していて。その中でも、歌の世界とか、歌詞の世界で、ちょっとこれ違うようなとか、今こそ歌いたいなとか……15年前ですからね、1stアルバム出したの。あの時と変わらずにできる曲もあるんですよね。それを自分の中でチョイスしてやりたいなって」

Text●高橋美穂 Photo●吉田圭子

PROFILE

ロックバンド・KEMURIのフロントマンとして国内外で活躍。'07年にバンドは解散するが、同時にソロ活動をスタート。俳優としての活動も行う。KEMURI時代からスローガンとして掲げるPMA(Positive Mental Attitude=肯定的精神姿勢)は、現在もなお伊藤ふみおを語る上で欠かせないキーワードだ。'09年10月にソロアルバム「MIDAGE RIOT」をリリース。
■伊藤ふみおfacebook■
Fumio ito @facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=571943278&ref=tn_tnmn


TICKET

『Fumio Ito ska/punk show 'the tinderbox 1'』
⇒6月2日(土) 18:30
CLUB QUATTRO
自由-4000円 ※ドリンク代別途必要

■プリセール実施!■
4月10日(火) 10:00より発売
※本サイトでの発売開始日時となります。予定枚数終了しだい発売終了となります。

公演・チケット情報



RELEASE

アルバム
『MIDAGE RIOT』
発売中
3059円
AICL-2057
Amazonでのご購入はこちら


2012.04.10更新

今週のこの人 ラインアップ

  • 山田和樹
    小澤征爾も実力を認める注目の指揮者。クラシック音楽界が熱い視線を注ぐホープの“今”に迫る!
  • さまぁ〜ず
    2年ぶり、9回目の 『さまぁ〜ずライブ』開催。 稀代のコント芸人が、ライブにこだわり続けるそのワケは?
  • 遠藤保仁(ガンバ大阪)
    10年連続Jリーグベストイレブンにも、代表最多出場記録にも歩みを止めない。稀代のMFの飽くなき向上心に迫る
  • 堀北真希
    あくまでも、自然体。 2度目の舞台に挑戦する“国民的女優”の素顔
  • 藤原竜也
    舞台で演じ続けてきた実体験を、 「人生の蓄積」と呼んで胸に刻む。若き天才の次なる挑戦とは…。

バックナンバー一覧へ

100問突撃!インタビュー 100Q



バックナンバー一覧へ

ページTOPへ