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 USのヒップホップやR&Bのカリスマ、セレブたちからも絶大な支持を集める、日本が誇るNo.1フィメールDJ、DJ KAORI。ヒップホップ〜R&B〜ハウスの聖地、NYのクラブシーンに単身乗り込み、週5本のレギュラーを抱える人気DJに上り詰めた”本物”のスキルと経験を持つ彼女がてがける、J-POPの最新ヒットと選りすぐりの名曲をミックスした大ヒットシリーズの最新盤『JMIX V』と、最高にアガる最新洋楽ナンバーをノンストップでミックスしたシリーズ最新盤『PARTY MIX 3』が完成。ミラーボール輝くフロアの高揚感を、リアルタイムな音とキラキラのヴィジュアルで体現するDJ KAORI。クラバーはもちろん、音楽好きのお洒落女子たちも熱狂させる彼女がとらえる<J-POPシーン>や、毎回20万枚超のセールスを誇るミックス・シリーズに託した思いに迫る。

ーー2007年からJMIXシリーズをてがけてきたKAORIさんからみて、日本のポップスシーンの変遷はどう映ってますか?

「BPMの早い曲が増えましたよね。LAのLMFAOとか、クラブシーンでも人気のダンスチューンとかがビルボードチャートとかの上位になってるように、世界的にもエレクトロや四つ打ちっぽいものが主流になってる。そういう時代の流れは、日本のポップスシーンにも影響を与えてますよね。とくに韓流とかはアメリカの流れが直で反映されてたりするし、そういう曲が日本のチャートにたくさん入ってるのは、それが今の若い人たちが求めてる音なんだろうなってことですよね」

ーーそういう流れの中でも、日本の音楽シーン独特の個性やノリってありますよね?

「洋楽のミックス・シリーズ『PARTY MIX 3』と日本のポップスをミックスしたシリーズ『JMIX V』をくらべてもわかると思うんですけど、『PARTY MIX 3』の方はもう、今日が楽しければいいぜ、みたいな歌詞が多いですよね。Pitbullの「Give Me Everything feat. Ne-Yo, Afrojack&Nayer」なんて、<今晩どう?>みたいな歌だし(笑)。それにくらべて日本の音楽は歌詞が重要というか、センチメンタルだったり、比較的真面目な内容のものが多いのかなって思いますね。踊りながら聞くクラブミュージック的な聴き方じゃなくて、歌ったり共感できたり、聴くオケージョンとかも車の中だったりすることも多いし。まぁ、国民性の違いだと思うんですけどね。私自身、NYから日本に戻って生活し始めてから時間も経ってきたので、J-POPの聴かれ方とかもより実感できるようになってきた気がするので、『JMIX V』のミックスもさらにポップになったと思うし、今までよりもっといろんな層の人たちに聴いてもらいやすいCDになったと思うんです」

ーーそこは<歌詞>も大きなフックになっている、と。

「大きいと思う。歌詞がいいなと思う曲だと聴いててアガるし、一緒に歌いたくなりますからね。『JMIX V』でいえばSafariiの「BAD DAY」とか2NE1の「GO AWAY」とかJAMOSAの「何かひとつ feat. JAY'ED&若旦那」みたいな、”前向きないい歌詞”はやっぱり素直に共感できるし。日本語だと歌詞がダイレクトに入ってくる分、そういう楽しみ方も出来るからね。でも洋楽にしろ邦楽にしろミックス・シリーズを作るときは、”パーティでDJしているノリの良さを伝えたい”っていう思いはありますね。なので、テンポ感だったり、現場でみんながずっと聴き続けてくれてる感じをイメージしながらミックスも作ってますからね」

ーーこのアゲ感って、震災以降の日本全体の雰囲気も含め、多くの人が必要としているものじゃないかなと思うところもあって。

「まぁ、私も音楽にだいぶ助けられてるところがありますからね。そうやって聴いてもらえると嬉しいですけど、普段の現場が祭りなんで(笑)、そういうノリを伝えたいっていうのがありますね。でもアゲることにこだわってるわけではないんですよ。自分が家で静かに聴くような、メロウな曲を集めたCDも作ってみたいと思いますしね。ただこの『PARTY MIX』と『J『MIX』のシリーズは基本この感じで行きたいなって思うんですよね。でもノリノリだっていいながら、『JMIX V』のMs.OOJAの「Be…」みたいなメロウな曲もあるからね」

Text●早川加奈子 Photo●吉田圭子

PROFILE

'92年に単身でニューヨークへ渡り、クラブでプレイしているところを現地No.1 Hip Hop DJ、ファンクマスター フレックスの目に留まり、彼が率いるDJ集団Big Dawg Pitbullsに唯一の女性DJとして迎え入れられる。その後NY Timesの1面を飾ったり、ニューヨークのNo.1ラジオ局Hot 97にて日本人としては初となるDJプレイを披露したりNY中にその名を知られるようになり、忙しいときには週5本のレギュラーを抱えていたほど。さらにはマライア・キャリーやP・ディディといったアーティストや音楽界以外でもマイケル・ジョーダン、マジック・ジョンソン、マイク・タイソン等スーパーセレブからパーティDJのオファーを受けるまでになる。今までリリースしたMIXCDは異例のトータル売上枚数370万枚を突破。また、2008年リリースした『RAGGA MIX』『INMIX DVD』はゴールドディスク大賞も2部門で受賞。

DJ KAORIオフィシャルホームページ


TICKET

「moderno〜Keep Going Tokyo,〜」
▲6月16日(土)渋谷VISION

公演・チケット情報



RELEASE

ALBUM
『DJ KAORI’S PARTY MIX 3』
発売中
2400円
ユニバーサルミュージック
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ALBUM
『DJ KAORI’S JMIX X 』
発売中
2900円
ユニバーサルシグマ
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2012.05.01更新

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