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ライブレポート/MUSIC DAY 2008“PIA NEWCOMER JACK”
毎年、5月4日「MUSIC DAY」の一環として、SHIBUYA BOXXを舞台にその年の活躍が期待されるバンドを集めて開催されるのがこの「PIA NEWCOMER JACK」だ。今年で6年目を迎えるこのイベントには、これまで、ASIAN KUNG-FU GENERATION、レミオロメン、ORANGE RANGEらが出演し、その後のブレイクへと繋がる熱いステージを披露した今年の5バンドも“やばい”顔ぶれだ。
the chef cooks me
まずこの日のトップバッターに登場したのがthe chef cooks me。5人組という、今回のイベント出場バンドの中でも大所帯組である彼らの登場に、ステージが一気に華やぐ。底抜けにポップでハッピーなサウンドにオーディエンスも思わずクラップ・ハンズ! 6月にリリースするDVD付きミニアルバムからのナンバーを織り交ぜ、飛んだり跳ねたり笑ったり。ここ最近ぐぐっと力強さの増した彼らだが、この日も爆発的に楽しいパフォーマンスで会場を魅了した。
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竹内電気
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続いての登場は竹内電気。彼らのライブでは定番SEになっている山下達郎「SPARKLE」が流れると待ち構えたファンから悲鳴にも似た歓声が沸き起こる(この日は出演順の発表が事前になかったから?)。the chef cooks meからのスマイリーな空気を受け継ぎつつも、雰囲気はどこかユルめのマイペース。ポップでファンキーでロックでドリーミーで、ちょっぴり懐かしさも感じさせるサウンドと、まるで“友達がふらっと遊びに来ちゃいました”的なカジュアルさとの幸せな融合を堪能!
lego big morl
ハッピーな雰囲気の出演者が多い今回のイベントの中で、最も異彩を放っていたのが彼ら。透明感のある歌声と丹念に練り上げられたギターサウンドに、場内の空気がピリっとした緊張感に包まれる。彼ら自身にも緊張があったのかもしれない。それがやがて解れてきたのか、後半に向かうほどMCが暴走。しかしそこでステージとオーディエンスの距離がぐっと縮まったようにも感じられた。初めて彼らの存在を知ったという人も、lego big morlというこのバンドの名前を深く胸に刻んだに違いない。
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ghostnote
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ほとばしるような熱さで会場の空気を再び塗り替えたのが、4番目に登場したghostnoteだ。まるで彼らの人柄がそのまま出ているかのような人懐こいメロディと、実によく伸びる声、そしてリズム隊ががっしりと支えるサウンド。ボーカルの大平は顔じゅうが口になるほどに大きく開けて、言葉の一つ一つに込めた想いのたけをぶつけてくる。疾走感あふれるナンバーから切ないバラードまで、どの曲にも共感を呼ぶリアリティが感じられるのは、彼らの“届けたい想い”がしっかりと伝わっているからだろう。
鶴
トリを飾るのは、長身アフロの三人組・鶴。ここまでのライブでオーディエンスの一体感はすでに出来上がっていたものの、彼らはさらにその上を行く。パフォーマンスは全員(強制)参加型。「こんばんは、鶴です」の自己紹介からBOXXの“B”“X”、ゴールデンウィークの“G”“W”と、次々繰り出す文字アクション。ウキウキ&切ない音楽にノせられて、知らず知らずのうちに(強制)の文字が消え、その場にいたほぼ全員が自主的にアクション! 音楽って耳と心だけじゃなく、体じゅうで楽しむものだったのね。
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 Text:宮本ゆみ子 Photo:岩佐篤樹
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