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Interview

ジェリー・イェン 意味のない出会いなんてない

ジェリー・イェン

台湾ドラマ『流星花園』から生まれたユニット、F4の一員として、ソロのアーティストとして数々の伝説を残してきた男、ジェリー・イェン。'09年、ジェリーは一体何を見据え、どんな歴史を刻んでいくのか、訊いた。

Text●よしひろまさみち

いるだけで華やぐ存在 ジェリー・イェン

「お疲れ様です! まだちょっとね、日本語は(笑)。アメいります?」

そういって取材部屋に現れたジェリー・イェン。パッと華やぐ。これが第一印象だ。これは『流星花園』で道明寺司を演じるジェリーを初めて観た時に感じた印象とまったく同じ。あのドラマ以来、F4は大躍進を遂げてきた。その人気のほどは、台湾、中国の中華圏はもちろんのこと、東南アジアや韓国に波及。近年は日本でも大ブレイクを果たしている。その実、彼らがどこでライブを催そうとも、全アジアから数万人単位のファンが集まり、経済効果も絶大。おそらく、現在アジアで活躍するアイドルグループの中では、もっとも知名度、人気ともに持ち合わせているし、そのプレッシャーは想像を絶するものだろう。そんなF4の一員として7年間走り続け、アジアを代表するトップスターに上り詰めたジェリーが、こうも印象が変わらないのはなぜか。それは、彼のイノセンスにある、と今回の取材で知ることとなる。

「今の僕があるのは、すごく不思議なことなんです。『流星花園』の道明寺司役は、当初台湾の別の役者に決まっていて、僕がやるはずじゃなかったんですよ。ところがその方がやらないということになって、それでやむを得ず製作側がこの役を僕に与えてくださったんです(笑)。(今の僕の源となった)役が僕のところに舞い込んできた過程は奇妙ですよね。本当に今でも夢のように思います。まさに運命」

多分、とても正直に語ってくれているのだろう。野心のかけらも見えない不思議な居心地。こと、台湾の芸能界というと香港や大陸の芸能界とは迎合することなく競合してきた海千山千の業界。そんな場所でジェリーがこれほどまでに純粋さをキープしながら芸能活動を続けていることに、少々疑問を抱くほどだ。そのバックボーンには、やはりF4の存在は欠かすことができない。

「台湾でも『F4を振り返ってどう思います?』と聞かれて同じ答えをしましたけど、やはり今の僕があるのは、F4の4人が集まって仕事をしたことが重要だったんだと思います。力をあわせる、大げさな言い方をすると団結すること。そしてここが重要なのですが、決して4人の誰かが目立つということはしない。『流星花園』が成功したのも、理由は実はそこにあるんだと思っています。我を強くしていたら成功は絶対になかったはずです」

F4での活動で、ジェリーは俳優としての職務をどう取り組むべきかを知ったのだろう。でも、ファンとしては、F4は不仲説も流れた時期があるだけに、他のメンバーとの関係性も気になるところだ。

楽しすぎるF4と寂しさを募らせるソロ

「僕たち4人は、お互いの成長を見つめ合って、お互いを高め合っていると思います。でも、比較はしたくないしされたくもない。きっと他の3人もそうだと思うんですけど、個々ががんばっている姿を見てもらいたいですね。でも、そういうと不仲に聞こえちゃうんでしょう(笑)。僕らはすごくイイ関係なんです。たとえば、最近はみんな忙しくてなかなか実現しないけど、プライベートだと仔仔(ヴィック・チョウ)とは時間があると一緒にバスケットボールをやったり。ヴァネスとも、彼の家でお酒を飲んで話しをしたりテレビを観たり。ケンはみなさんご存知の通りとても料理上手だから、この前も彼の家に行って手料理を振舞ってもらったり。また、仕事では、4人そろって取材を受ける時なんて、誰かが答えにくい質問を受けたら、みんなでフォローする、とか。4人がお互いに尊重し合って、助け合うっていう部分がものすごく良いと思うんですよね。それはソロになってみて、さらによく分かりました……。いまは自分がどう考えてどう応えるのか、ということに迫られ続けているから。F4とソロを経験したことは、自分にとってとても大きな収穫ですね」

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PROFILE

言承旭(ジェリー・イェン)
'77年1月1日、台湾生まれ。本名は廖洋震(リャオ・ヤンジェン)。通称・暴龍(バオロン)、阿旭(アシュー)。'98年に雑誌『Men's UNO』のモデルコンテストで優勝し芸能界入りし、'00年に『明星★学園 第1シリーズ』にて俳優デビュー。『流星花園〜花より男子〜』で道明寺司役を演じ、一躍トップアイドルに。F4としての活動を経て、ソロ・アーティスト、俳優としても活躍。'05年には自らの事務所を設立し、さらなる活躍の場を広げている。
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