昨年5月にリリースしたデビュー・アルバム『WAIT FOR YOU』が大ヒットを記録。そして、待望の新作『FIGHT FOR LOVE』が、ついに発売された。本作の曲作りからレコーディングまで、たっぷりと語ってもらった。
Text●@ぴあ編集部
――待望の2ndアルバムがリリースになりました。どんなアルバムになりましたか?
「前作に比べると、コンテンポラリーポップ・R&B、ポップ・ソウル色をぐっと深めることができたよ。アーティストとして自分自身のことが鮮明に見えてきた今だからこそ、アルバムにうまく自分の思いを反映することができたと思う。今回は曲作りにもかなり積極的に関わったから、自分のアーティスティックなアイデアも詰められたしね」
――前作が大ヒットしたことで、今作への影響はありましたか?
「歌い方に変化はないけど、ボーカルは確実に成長したよ。より力強く、全体的に良くなったと感じている。でもアメリカでは2枚目のジンクスというものがあって……。それに打ち勝たなければならないというプレッシャーはあったかな」
――『FIGHT FOR LOVE』というアルバムのタイトルにはどんな意味が?
「“FIGHT FOR LOVE”から、愛にまつわる喜びや悲しみを感じ取ってもらえると思ったんだ。愛を繋ぐために戦う、愛と関わりたくないから戦う、愛と共に戦う、愛なき戦い、理由はそれぞれだけど、誰もが愛のために戦っている。アルバム全体を捉えた最適なタイトルだと思う」
――日本盤のリード曲『YOU SAY』はどんな曲ですか?
「『YOU SAY』は、大切な人との気持ちが少しずつ離れていく様を歌っているんだ。この曲はEmanとの共作で、誰にも明かしたことのないような感情、想い、体験をお互いに吐き出す手法で曲作りを進めたんだ。彼とは、お互いのパーソナル・ライフ、過去に付き合った人のこと、物事が上手くいかな時に思うことなどについて語り合った。そんな中から『You Say』が生まれたんだよ」
――今作は、12曲中7曲が共作ですね。
「共作者は自分でやってみたいと思う人と、周りから勧められた相手と両方から選んだ。特に、スティーヴ・ラッセルとはたくさんの曲を一緒に書き上げた。スティーヴはメロディやサウンドの才能に恵まれていて、歌も上手いし、ソングライターとして優れてる。考え方も柔軟で、視野が広いんだ。ボーカル・アレンジの面では、スティーヴから学んだことは多いな」
――ゲストを迎えることは考えなかったですか?
「逆にラップ・アルバムでフックを歌ったり、フィーチャー・シンガーとして参加してみたいな。ただ今時のラッパーはみんな自分で歌うからジャスティン・ティンバーレイクじゃない限り、お呼びはかからないかな(笑)。そういうコラボレーションは是非やってみたいけどね」
――アルバムの中で特に気に入っている曲は?
「『Know Better』という曲は本当に気に入っている。それから母に捧げた『Someday』。Midi Mafiaと作った『Apart From Me』も大好きだし、『Cold Heart』もいい。結局、4曲になっちゃったね(笑)」
――アルバムが完成して初めて聴いた時は、どう感じましたか?
「これは、未完成だと思った。アーティストっていうのは、いつまでたっても作品に手を加え続けていたいものだからね。だけど、達成感はあるし、誇りに思える作品ができたとも思った。今でもその気持ちは続いている。アルバムを聴いてくれたみんなの反応が知りたいね」
――では、来日を楽しみにしている日本のファンへメッセージをどうぞ。
「僕もみんなとの再会を楽しみにしているよ。待ち遠しいよ。世界を旅して思ったけれど、やっぱり日本が一番好きだな」
