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Interview

ウワサの男 ナオト・インティライミって!?

Superfly


Text●森 朋之 Photo●源賀津己
スタイリスト●平松彩希
衣装協力●イレイ ショップ 03(3401)8318/
ATTACHMENT 03(5459)3676/Iroquois 03(6804)1140/
リプショナル 代官山店 03(5428)6889/JOHN’S CLOTHING 03(3464)7705

Mr.Childrenのツアーにコーラス&ギターとして参加、大きな注目を集めているナオト・インティライミ。サルサ、レゲエといったカラフルなリズムを取り入れたサウンドのなかで、ポジティブな思いが込められた歌が広がっていく1stミニ・アルバム『ウルトラC』には、彼の自由で濃密なエネルギーが満ちている。

「直感やインスピレーションを信じて、そこに素直に生きよう」

――Mr.Childrenのツアーに参加することになった経緯を教えてもらえますか?

「えーと、最初に桜井さんと会ったのは、サッカー場だったんですよ。いっしょにサッカーをやって、僕のキャラを買ってもらって(笑)、そのときに自分のCDを渡して。その後“いっしょにやってみる気はある?”って言われたから、“もちろんですよ!”って。で、ap bank fesにコーラスとして出させてもらったんです」

――積極的ですねえ。23歳のときに世界一周の旅を経験したそうですが、それも“いろんな土地を見てみたい”っていう好奇心から?

「いつか世界に出たいと思ってたから、そのロケハンのつもりで(笑)。でもね、その前はすごく落ち込んでたんですよ。自分が抱いていた未来像にぜんぜん近づけなくて、そのうちに味方もいなくなって」

――抱いてた未来像って……?

「自分の音楽がもっともっとたくさんの人に届いてるはずだったんですよ、その時点で。でも、まったく思ったとおりにならなくて、誰にも会わない、電話も出ない、みたいな感じになっちゃって。まあ、引きこもりですよね。で、このままじゃいかん、と思って旅に出たっていう」

――極端だなあ。旅のなかから得た、いちばん大きなものって何だと思いますか?

「いちばんかどうかはわからないけど、直感やインスピレーションを信じること、そこに素直に生きようっていうことかな。たとえば道を歩いていて、“この路地、入ってみようかな”って思うことってあるじゃないですか。でも、余裕がないと“まあ、いいか”って通り過ぎちゃう。そうじゃなくて、気になることがあったら、そっちに行ってみたほうがいいと思うんですよね」

――実際、そういう経験をしたことがある?

「あります! コロンビアに行ったとき、どうしても入ってみたいクラブがあったんですよ。ドレスコードがあるから入れない、って言われたんですけど、入り口で1時間くらい粘って(笑)。そこで即興で歌ったら、“おまえ、月曜日と金曜日、ここでライブやれ”って言われたんですよね。じつはその店、現地の芸能人やミュージシャンが集まる有名なところで、そこでいろんな人に知り合って、向こうのラジオにも呼んでもらったりして。それもぜんぶ“入れてくれ!”って店の前でゴネたことがはじまりですからね。同じようなことは、どこにでもあると思うんです。もちろん、日本でも」

――なるほど。音楽的な部分ではどうですか? 世界を旅することで、その土地の生の音楽に触れる機会も多かったと思うんですが。

「シタールを現地の人から教わったりとか、ジャンルの幅は確実に広くなったと思います。CD屋さんにいけばワールド・ミュージック・コーナーがあるし、インターネットで調べれば、どの国の音楽も聴けるじゃないですか。でも、その土地のミュージシャンとセッションしたり、そこで“なんじゃこりゃ!?”っていうリズムを体験できたことって、やっぱり大きいんですよね。(『ウルトラC』に収録されている)『マワセマワセ』や『風マカセ』にはラテンのリズムが入ってるんですけど、それも自分が体で体験してものというか。トラディショナルな楽器を使ったアイデアもいろいろ試してますね。たとえば『夢花火』にはスティールドラムと沖縄の三線を組み合わせてたり」

――曲の内容も幅広いですよね。アッパーでポジティブな『Good moring』みたいな曲だけではなく、切ないイメージの『ため息インジケーター』もあって。

「曲を書くときって、ひとりで部屋にいることがほとんどなんですよ。だから、どうしても切ない感じの曲が増えてくるというか。ひとりで“イエーイ!”って盛り上がることって、あんまりないでしょ?」

――確かに(笑)。

「『ため息インジケーター』は、久しぶりに歌詞から出来た曲なんですよ」

――付き合って何年か経って、「いま、彼女は何を考えてるんだろう?」って思い悩むっていう。

「はい。まあ、そういう感じだったんでしょうね、そのとき(笑)。そのへんは自然にやってます」

――(笑)。『ウルトラC』というタイトルについては?

「体操の難しい技のことですね。“ウルトラCを決めた!”みたいな。あとは“C調”というか、ごきげんな感じを詰め込んだので。これを聴けば、明日はきっと楽しくなるはず! っていう」

――元気のない人、多いですからね。

「うん、日本に帰ってきたときはそう思いました。元気がないっていうか、下を向いてる人が多いなって。ピリピリしてる人も多いし、すぐ怒っちゃうし、歩くのも速いし」

――旅の途中で会った人たちはどうでした? やっぱり、日本とは雰囲気が違う?

「楽しもうとしてる人は多いと思いますよ。洋服はボロボロだし、お金もぜんぜんないけど、踊ったりサッカーやってるときは、生きてるっていう心地を感じてる顔をしてて。とにかく笑顔がいいんですよ、みんな。逆に日本って、お金持ちだしモノもいっぱいあるけど、何が幸せなのかわかりづらいんじゃないかなって」

――そういう人たちを元気づけたい、って思う?

「そうですね! 何はともあれ、ライブに来てほしんですよ、だまされたと思って。きっと楽しい気分になれると思うので。ホントにだまされるかもしれないけど(笑)」

――ライブで楽しませたいっていうのが、いちばんのモチベーション?

「はい。あとは、いろんな人とつながりたいっていう気持ちも強いですね。有名になりたいってことではなくて、音楽っていうのは、世界の人たちと触れ合うためのすばらしいツールだと思ってるので」

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PROFILE

ナオト・インティライミ
千葉県出身のシンガー・ソングライター。世界28ヵ国を515日間かけて一人旅し、各地の音楽と文化に触れる。コーラス&ギターとしてMr.Childrenのツアーや「ap bank fes」に参加するなど、じわじわとその名を全国に広めている。
公式サイト

INFORMATION

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ALBUM

ナオト・インティライミ『ウルトラC』

『ウルトラC』
発売中 / 1500円
OORONG-SHA / INTI-00002
※タワーレコード限定

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