2006年10月14日(土)から2007年1月8日(月・祝)まで、森美術館において、「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」が開催される。ヴィデオ・アートの第一人者ビル・ヴィオラの世界的な活躍を知る人たち、また、初めてヴィオラ芸術に出会う人々にとっても、その活動の全貌と真髄を体感できる、アジア初の大規模な個展である。
暗闇の中、高さ4mもの両面スクリーンに、「炎に包まれる男」と「水に打たれる男」が同時に現われ、ミステリアスに消えていく《クロッシング》など16点の幻想的な「ゆめ」の世界は圧倒的な迫力。ドラマティックな映像体験ができるはずだ。総作品を通じてヴィオラは、命、誕生、死、再生、感情といった人間の根源に関わるテーマを追い求めている。それは、単なるテクノロジー・アートではなく観る人の数だけ余韻を残し、その捉え方をゆだねるアートである。
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ビル・ヴィオラ、《グリーティング/あいさつ》
(制作用スチル)1995年、
ヴィデオ・サウンド・インタレーション
Photo:Kira Perov |