マダガスカル日記
その17 「アンタナナリボ 激痛の日々 6」


12月31日

大晦日。朝、独立大通りでは軍による空砲のデモンストレーションがあった。 一時暴動になるくらいに市民があわてていた。

今日は、タナでいろんなものを仕入れなくてはならない。 明日元日のニューイヤー便でナイロビに戻るからだ。

ナイロビ在住ののODAKE夫妻にスタンプを買っていかなくては。 夫妻にはナイロビにてマダガスカルの情報を教えてもらい、 その上余っていたマダガスカルフランを貰っていたのだ…。

タナの街の(有名な)階段のあたりにあったスタンプ屋さんで、 スタンプを買わなかったのが心残りというODAKE夫妻に、 なんとしてでもスタンプを買って帰らなければならないと心に決めていた。

さて、晦日の日はやはりいつものカフェーでエスプレッソ2杯。クロワッサンひとつ。うーんうまい。

それで階段に向かおうとしたら路上で男が声をかけてきた。 男はおもむろに麻のかごから布に包まれたなにかを取り出し、僕の目の前に差し出した。 布からは大きな皿のような石の塊が出てきた。

その塊はきれいに二つの分かれ、その分かれ目をみたときにやっと判った。 アンモナイトの化石なのだった。「いくらだ?」と聞くと、(日本円で)3万円だという。

あまり興味はなかったので「15万フラン(3000円でどうだ」というと渋い顔をしたが、 「まあいいよ」とあっさり。もう一度よく品物を見てみたが、なかなかきれいなものであった。

かなり重たいブツだったので、肩が痛いこともあり一度ホテルに帰った。 青い青い空が見えるいい天気の12月31日だった。

写真は、「巨大アンモナイト化石」                        

まだつづく



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