マダガスカル日記
その16 「アンタナナリボ 激痛の日々 5」


12月30日

タナの街をうろうろした一日であった。肩が痛く、しかも下痢で、時折ざぁーっと雨が降る、 しかしながら雲の合間から気まぐれに青い青い空が見え隠れし、体調の悪さをカバーした。

今日は前田夫妻がタナに戻ってくるはずだ。 今晩は知人の知人が経営している日本料理店にも顔を出さなくては。夕刻、 インドリホテルのレセプションに前田夫妻へのメモを残し、タクシーで店に向かった。 店はタナの丘の上にあり、最後の坂をタクシーは登りきれず、途中で降ろされた。

僕がその店だと思って入ったのは別の店で、ちょうど結婚式のパーティが開催されており、 お開きのタイミングだった。

ここは違うなぁと思い、更に坂を登ると、大きな構えの店が見えてきた。 MIKADOというそのお店に入ると中は広く、薄暗く、しばらくするとマダガスカル人のおばさんが出てきた。 「お店やってますか?」「やってますどうぞ」中に入ると流れていたマダガスカルの音楽が、 いきなり切り替えられ、ウタダヒカルの曲に…。

ここはマダガスカルの邦人関連の方々が使うお店なのかもしれない。まあ、いいか、と思い、 マダガスカルビールと餃子などを注文。鍋もやっ ている。客は誰も来ず、 知人の知人であるオーナー夫人もいないという。

しばらくすると客が来た。前田夫妻だ!僕が出てからすぐに、空港からホテルに着いたとのこと。 前田夫妻の世界の旅を、今回の旅の話を聞かせてもらった。 旅をした中で、こんなにいい感じのカップルを見たのは初めてだった。

前田夫妻はシンガポール経由でマダガスカルへ来たとのこと。 近々、飲みましょうね!前田さん!

その日は楽しく、たっぷりとお酒を飲んで肩の痛みも忘れた。タクシーを呼んで貰おうと思ったら、 店のスタッフが車でインドリホテルまで送ってくれた。ありがとう!

前田夫妻は明日、バオバブのあるモザンビーク海峡側の街、ムルンダバに向かう。 マンドラ ピオーナ!(また会いましょう)
                               

つづく



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