マダガスカル日記
その11 「アンタナナリボへ戻る」
暑くて湿度の高いフォートドーファンの空港でまたまた、ドイツ人のあつあつカップルを発見!
かれらはフォートドーファンには泊まらず、ベレンティから空港に直行したとのこと。
あつあつ攻撃でぐったりしたがキオスクで冷えたコーラを飲み、やっと復活。
飛行機はがらがら、僕の前にはフランスダンディオヤジがマダガスカル人女性を連れて座っている。
飛行機はやがて、モンスーンの厚い雲が発達した雷雲に向かっていった。
グググ!っと機体が左右前後上下に揺れ、稲光が見えてきた。
次第に稲妻が近づき左翼をかすった。そのころはもう機内は悲鳴があがり、
さすがに僕も遺書を書こうかと思ったほどだ。イタリア人らしき老夫婦はお互いをかばいあっている。
「オーナンテコッタ!」
エンジン音も変になり、もうだめだとおもってふと前の席を見ると、
ダンディフランス人おやじが眠っていたのが、おもむろに起きて、落ち着いた様子で新聞を読みだした。
その姿を見て気持ちが和らいできた。
深呼吸をしながらしばらく耐えると、やがて雲が薄くなり、
しっとりと水分を含んだ薄い緑色の水田が見え隠れし、無事アンタナナリボに着いた。
つづく
写真は、「こじんまりとしたフォートドーファンの空港」
「離陸前の飛行機(なかなか飛行機って潰れないんですね)と見物客」
「タナの街並み」
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