WOMAN FROM TOKYO!

Mちゃんと出会ったのはジンバブエの首都、ハラレにある安宿であった。

「ただいまあー」

ビクトリアフォールズからまた同じ宿に戻って来た私はある異変に気づいたのだった。 ドミトリーと呼ばれる共同部屋の洗濯ヒモにはおかしな物がつりさがっていたのだ。

・・・・バスタオル・・・・

でっかいブルーと白のしましまのバスタオルがつりさがっていたのだ。 何がおかしいって・・・長期旅行をする者はとにかく荷物を減らしたいのだが、まして バスタオルなど持っている人など見たことがなかったのだ。

「こんにちわーーー私Mっていいますうー」

「はあ・・・・」

そこには今しがた東京からきたばかりという感じのイマドキっぽい女の子が泊まって いた。 聞けばMちゃんは今までニューヨークとロンドンしか行ったことがないそうだ。何 故ジンバブエ!?

「なんかー間違えちゃたって感じーー」

困った様にMちゃんは笑って言った。しかもそんな女の子がよくこんな汚い所に 泊まるわなあー・・・ でもMちゃんがわたしより1歳上で年齢も近いということで私達はすぐに仲良くなった。ベッドも隣だったし・・・。

ある晩、私はMちゃんを誘って夜のハラレの街に繰り出した。その日を境にMちゃんのハラレライフは一変した。どうやらボーイフレンドができたらしかった。 夕方になると日本から持ってきたでっかい鏡を見ながらお化粧をして出かけ、朝7時頃に帰って来ては、

「あーあーおなかすいちゃたあー」

と言ってインスタントラーメンをすすってから床に着くのであった。 東京でやっている仕事はホステスさんだそうで、ジンバブエにいようが、日本にいようが生活の変わらない彼女であった・・・。

事務局の声 うーんいろんな人が来て居るんですねぇ。それにしてもヘビーな生活なこと・・・

山口純子さんのHP
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/9514/

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