新着体験談

第1回/
慣れないキャンピング、出発前からの体調不良
とうとう体調を壊して「HELP ME!」、はじめての涙




参加者プロフィール
辻 里江 さん (61歳)

風洞

ご主人の定年後にようやく許可が下り、念願の海外旅行へ。
アメリカ現地発のキャンピングツアー「FOOTLOOSE (フットルース)ウェスタンドリーム(※)14日間」に単独で参加。この旅の後、ご夫婦で各種のアドベンチャーツアーに参加をしている。


集合写真


馬上にて


ガススタンド


今回から50代で海外旅行デビューを過酷なアドベンチャーツアーで飾った、辻里江さんの体験をツアー参加中にしたためた旅日記からご紹介します。辻さんが参加したFOOTLOOSEウェスタンドリームツアーは様々な国籍のメンバーが集まり、キャンプをしながらアメリカ西部の国立公園をめぐるツアーです。しかし単なる観光ツアーと大きく違うところは基本的に自分たちのことは自分で行うところ。テントの設営さえままならない辻さんでしたが、このツアーに果敢に挑戦しました。



※ 「FOOTLOOSE ウェスタンドリーム」ツアーとは
北米のアドベンチャーツアーでは32年の歴史を持つトレックアメリカ社が主催するツアー。
世界各国・さまざまな年齢層の参加者が少人数(13人以下)のグループで、経験豊富なツアーリーダーの下、改造したミニバスでキャンプをしながらヨセミテ、ザイオン、ブライス、グランドキャニオン等の国立公園やインディアンで有名なモニュメントバレーをハイキング中心に冒険するツアー。基本料金は$1,000〜。
日本では潟Gクスプローラー「地球探検隊」にて販売。トレッレクアメリカに参加した経験豊かなスタッフが、参加者からの生の声も交えて質問に応対している。(ツアー料金等のプログラム紹介「世界の仲間と旅する」を参照)

第1日目(9/24) 8:20am  ツアースタート サンフランシスコ
参加者は12名、エアコン、カセットデッキと設備の整ったバンである。つい、いつもの癖で後ろの席に座ったのはミスで、タイヤの上でよーく揺れた。ヨット船『アドベンチャー・キャット』に乗り2時間。風を受け、スタート。ジャズがかかり海から見たサンフランシスコがとても美しい街であることを知った。あの"堀江謙一"が単独ヨットで入ったゴールデンゲートを見た時の私の感激は、誰よりもコーフン状態でいち早く写真を何枚も撮った。国道205へ入り、ヨセミテ公園へ向かう。2時にリンゴ畑で昼食、各自がサンドイッチを作り黙々と食べる。サンドイッチにこれからの毎日の食事を想像しただけで気が重くなったが、とにかく食べ、コーラでお腹が一杯になった。エル・キャピタン、この大岩(1095m)にロッククライマー達はへばりついて3日目という。3人のクライマーがいたが、私の目には、けし粒位にしか映らなかった。カテドラルロック、ハーフドームなど何万年もの間も変わらぬ自然の営みに触れることができた。
静かな林の中にあるヨセミテ国立公園でのキャンプ場には水道、トイレ、シャワー、ランドリーがあった。メンバーはロダ、ヘレン、マイク、アラン夫妻、イエン、ハイジ、ビギン、ベローナ、エレンに私である。ツアーリーダーのトムの指導により、10分程で6組のテントを張る。リーダーのトムはバンの中で寝るらしい。高校時代に一度体験のあるだけの私はテント生活には大いに戸惑った。夕食の準備も全てトムの指導のもと、日々ペアを組んで用意する。この日のメニューはサラダ、ゆでコーン、鶏肉のソテー、私はこの質素な夕食に驚くばかりであった。ブロッコリーは生、レタスは洗わない・…。これからはマーケットで自分用の食料を買うことに決めた。日中と夜間の気温差が激しく、品質の良い寝袋に更に靴下、モンベルの下着にズボンをはいても夜中に足の寒さに幾度となく目が覚めた。トイレが近くにあったので助かったが、たったひとつなので順番待ちである。第一夜は慣れない寝袋とテントで熟睡できなかった。

第2日目(9/25) バレー見学・ハイキング
うとうとと夜明けを待って6:00am頃起きた。空気は澄み切って、コバルトブルーの羽を持つ小鳥が日本の鳩のようにあちらこちらに見られた。朝食も各自が好きにとる。バンに乗り2時間程走る。トムが予定を話すのだが私にはまるで理解できず少々焦る。マリボアグローブの森を訪れることが分かった。森の入り口に駐車をし、このツアーで初めてのハイキングが行われた。
昼食もとらずにリンゴと水を持参し、10キロ歩くとのこと、私は少々不安になり2キロ程の所でリタイヤし、ゆっくり体調を整えることにした。他のメンバーが喜々として歩いていく、この悲しい気持ちはとても説明できない。ツアー前に続いた神経性下痢がここでも!!
サンフランシスコで体力の衰えに風邪気味であることは知っていた。暖かい場所を探しながら、体力を消耗しないように努力した。2,3時間の間に3度程トイレに行った。そんな中でもこのセコイヤの素晴らしい風景を見たいと思い、森の中を見て回る。3時間ほどでみんなが帰ってきた。テントに戻った時、不安が高まり『HELP ME!』と叫んだ。トムが飛んで来た。『I WONT GO HOSPITAL!』と私、『WHY?』とトム。もう涙が出てきた。ヨセミテ公園の小さな診療所で40分以上かけ検温、血圧、尿、採血の順に診察し、最後に検便。トムが抗生物質を薬屋で買ったが、また下痢をする怖さで飲まずに水を取って8:30pmに薬を飲み眠った。


早くも2日目でダウンしてしまった辻さん。この後の旅はどうなるのでしょう。
続きは8/26更新の「新着体験談」をお楽しみに!!



ウェスタンドリーム14日間の予定旅程表
日程月日宿泊場所オプション・アクティビティ走行距離(マイル)
1日目9/24ヨセミテ国立公園ビジターセンター200
2日目9/25バレー見学・ハイキング 
3日目9/26マウンテンバイク 
4日目9/27デス・バレー国立公園サンセット・ドライブ315
5日目9/28ザイオン国立公園ハイキング・マウンテンバイク275
6日目9/29国立公園散策など 
7日目9/30ブライス・キャニオン国立公園ハイキング125
8日目10/1レイクパウエルボードまたはカヌー75
9日目10/2モニュメントバレーインディアン居留地125
10日目10/3グランドキャニオンジープツアー・遊覧飛行180
11日目10/4ハイキング・バーベキュー 
12日目10/5ベティ&ラスティ牧場カウボーイキャンプ・乗馬180
13日目10/6ラスベガスショー・カジノ・ショッピング100
14日目10/7ロサンゼルス砂漠ドライブ・お別れパーティ280
● FOOTLOOSEツアーは現地の状況やツアー参加者の意見を反映させるため、出発前のツアー旅程はあくまでも大枠をつかむための予定として作成されている。実際、辻さんのツアーも現地の状況に合わせてフレキシブルに進んでいる。

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