[新着体験談]

私のホームステイ体験談(後編)
島田認


(前回までのあらすじ)
ヨーロッパやアメリカに何度も旅行経験があった島田さんだが、海外でのいわゆる「生活」は未経験。退職を機に一念発起、動物の世話ができるファームを探してホームステイすることに。自然と触れ合い、ひさしぶりの力仕事に充実感を覚える島田さんだった。


動物と触れ合う心安らぐひととき

 4時にファームでの仕事を終え、滞在先の家に送ってもらい、一息つくと今度は家での動物の世話、馬小屋の掃除をし、干草をやります。2、3月はまだ寒かったのでコートを着せる。鶏にはえさを庭にまいてやり、羊には小屋までえさを持っていってあげる。馬の世話は夜9時にもう一度あり、それで1日の仕事がすべて完了するといった具合です。今まで馬には一度も触れたことがなかったのですが、アーニーにいわれるままにしてみたら、良くならされているのか実に簡単で、協力的(?)ですらありました。彼らの目はあくまでもやさしく、ときに淋しさを感じたときには何か慰めてくれている様な気さえしたものです。
 夕食は主夫(ハウスハズバンド)でもあるアーニーが毎日腕によりをかけて作ってくれます。品数が少なく私にとってジャガイモはあくまでもおかずなので、どこか物足りないのですが、日常であるがうえでの経験。不満といえばもう1つお風呂の問題。お湯が出る量が限られているのか、シャワーにしてくれとの事。これも生来不精で身の汚さにはなれているのでまぁ問題なし。
 夕食が終ると話好きの彼の性格が頭をもたげてきます。早口でとどまるところがありません。途中でこちらが意見を言おうとすれば声を一段と高めてそれをさえぎり続行。一体この人は私が来る以前、どうやって毎日を過ごしてきたのだろう。きっとエディが被害者だったのだろう。彼が英語を十分に理解しているのに無口なのはその為なのだろうと思わせる程のおしゃべり。ときには夜11、12時まで付き合わされました。これも無口で無愛想なホストファミリーに比べればどんなに好運だったか。
 素晴らしいと言えば彼らの敷地。22エーカー(どの位の広さか理解できないが)もあり、木々に囲まれ池もあり、季節の良くなった5月の今では3頭の馬を庭にはなし、昼間は存分に草を食べさせておける程の広さ、馬と一緒になってその広い庭(むしろ森の中の草原)での日光浴は最高に気分の良いものです。


旅行、アクティビティも大いに楽しんで

 初め4月下旬に予定の3ヶ月が終了する事になっていたのですが、主夫アーニーがマレーシアにパラグライダーの大会に出場することになったため、私もその間に5月に行く予定だったウェールズやフランスに行き、5月中旬までお世話になることになりました。それまでにも途中何度か滞在先を留守にし、ロンドン、バーミンガム、ブリストル等にも旅行をしたりしてかなり好き勝手させてもらったので少し反省しています。
 あまりにも勝手な行動が多く、理解に苦しんだ為かアーニーは相当気を使ってくれました。無類の酒好きのようで毎日四六時中ワインを飲んでいるのに土、日曜にはパブへ連れて行ってくれてそこで実に沢山の友人を紹介してくれました。ゴルフにも4、5回、釣りにも、時にはパラグライダーに乗るからといって、それは眺めのいい丘にも一緒に行きました。


この旅で知り合った人たちに感謝!

 ぬかるんでいた土地は乾き、緑の草におおわれ、花は咲き、木々は新緑をたたえ、小鳥は朝早くからさえずる5月。いよいよホームステイもあと2週間程になりました。この3、4ヶ月、何か無駄なときを過ごした様な何か得難い経験をさせてもらった様な何とも不思議な思いでいます。これはきっと非日常が日常となったときの複雑な思いなのだと思います。
 ただ、今回知り合った人達の顔がとてもとても近くに映像として残っています。客観的にしか見られなかった彼らの横顔ではなく真正面から見た実像として。
 最後に現地のカレッジで日本人留学生のお世話をしている藤木路子さんには島の情報やら帰りの航空券の手配をしていただいたり、アーニーの家でホームパーティを催した折にはジャパニーズピザ(お好み焼き)を作って頂いたりと大変お世話になりました。海外で日本語を100%理解できる方と話せる喜びと安心程大きなものはありませんでした。日本語万歳!日本人万歳!!! 
 そして知り合った多くの人達に感謝!  Many Thanks!!

 さて次は何処に行こうかな。夢を求めて!!

 

協力:英国語学留学センター TEL 03-3499-3447 http://www.a-jls.com


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