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福田正博Q&A
Question
Q.最近はテレビの仕事で、海外に行くことも増えたと思いますが、海外で学ぶべきこともやはり多いですか?
Answer
たくさんあるね。3月には、俊輔の試合を観にレッチョ・カラブリア(イタリア)まで行ってきたけど、いろいろと勉強になった。街はすごく田舎だし、グラウンドはすごく荒れている。けど、そんな状況下で彼は普通にプレーを続けている。テレビの映像では、なかなか分からない部分も多いが、本当に逞しさが必要とされているのが分かったね。
それから、今回はアジア最終予選のアウェイ戦もすべて行けることは、僕にとってすごく意味のあることだと思う。中東の国を含め、海外では現地に行かなければ分からないことが本当にたくさんある。実際に行ってみたら、日本で報道されているようなことと違うこともよくあるし。それは現地に行ってはじめて分かることだからね。最終予選は4年に1度しかないし、選手時代とは違った経験をできることを楽しみにしている。
Question
Q.最近はテレビ等の仕事で、海外に行くことも増えたと思うのですが、海外での楽しみは?
Answer
選手のときにも、海外に行くことはあったけど、どこかに行っても、練習場と試合会場の往復だけだったりで、現地の食べ物を口にしたり、その国の文化などにはなかなか触れることはできなかった。でも、今は取材の合間に観光ができたり、現地でコーディネーターと話す機会があったりと、その国の文化に触れる時間ができた。そういう意味では、選手時代よりも楽しみが多くなったのは確かだね。
Question
Q.現役時代、やりやすかったスタジアム、やりにくかったスタジアムはありますか?
Answer
やりやすかったのは、やっぱり駒場スタジアム。負けてるときの駒場はやりにくかったけど(笑)。それを抜きにすれば鹿島スタジアムはやりづらい。アウェイを最も感じた。サッカー専用で、サポーターの圧力もあるスタジアムはすごくやりづらかったな。
Question
Q.バルセロナのロナウジーニョ選手は遊びからテクニックを身に付けたと言われます。日本の子どもたちも遊びからサッカーを学ぶということが必要だと思いますか?
Answer
ストリートサッカーというのは、ヨーロッパでももう一度見直さなければいけないんじゃないかと言われていると聞く。ただ今の日本のなかには遊ぶ場所がない。だから、管理された人工芝のなかで遊ばせるスクールが多いけど、そういうスクールには“遊び”が少ない。自分たちでルールを決めたり、例えば変形のコートで壁があったり石があったりして、そういうものを利用したりだとかの工夫がない。管理された人工芝にはイレギュラーがなく、ボールも真っ直ぐ転がるし、アウトになったらそこからスローインするという風にルールも決まっているからね。今後成長していく上では、もっともっと荒削りでもいいのかなという気はする。ただ、技術はあくまでもゴールを取るための方法。もちろん、たくさんの方法を知っていたほうが有利なのは確かだけど、あくまでゴールを取るための方法だよ、というふうに教えていくことが重要だと思う。
Question
Q.サッカーをしている子どもたちに一番伝えたいこと、アドバイスはなんですか?
Answer
とにかくサッカーを好きでいてもらいたい。好きであれば練習することは苦しいことじゃないから、うまくなるためにはまず好きになることだと思う。それからアドバイスとなると、やっぱり目標とか夢を持つこと。“こういう風になりたい”というものがあれば、真っ暗になるまでボールを蹴ると思う。そして、子どもたちがサッカーを楽しむためには、大人のアプローチというものもすごく重要になってくる。指導者向けのアドバイスになってしまうけど、押し付けず、子どもたちが自発的にやっていくような、楽しませる練習メニューを与えていくといいんじゃないかな。
Question
Q.今、サッカー以外に興味を持っているものはありますか?
Answer
ゴルフくらいかな。井原もちょうど同じくらいの時期に始めたので、お互いにいい刺激になって、時々一緒にやったりもしている。緑のなかでやることは、いい気分転換になる。それからゴルフはコミュニケーションを取るひとつの手段にもなる。サッカーって年配の人たちとはなかなか一緒にできないけど、ゴルフはそういう人たちと話をする機会を作ってくれるからね。
Question
Q.現役引退後2シーズンが過ぎました。引退1年目と2年目を比べて変わったことはありますか?
Answer
体型が変わったかな(笑)。運動不足で不健康になってきた。あとは、指導することに興味が出てきている。現役引退した当時というのは、まだプレーヤーの目線で見ることが多かったけど、徐々に指導者しての目線で見れるようになってきたと思う。
Question
Q.海外移籍をする選手が増えてきましたが、なかには出場機会に恵まれない選手もいます。そういう状況のなかで海外へ行くことについてどう思われますか?
Answer
プレーヤーである以上は、自分の可能性に挑戦したいと思うもの。そういう意味では、今いる環境に甘んじているよりは、レベルが高いと言われている海外に行って自分の力を試して、足りないものと、通用するものを確認することは重要だと思う。ただ、あまりにも試合に出られないのであれば、やっぱり出られる環境に移るのがいいのではないかな。だから、海外に行ったら結果を残すために最大限の努力をする。そして、ダメだったら日本に帰ってきて、出直してもう一度チャレンジすればいい。そういう逞しさというのが求められるんじゃないかな。
Question
Q.福田さんのコーチングライセンス取得の進捗状況はいかがですか?
Answer
今はB級を持っている。代表Aマッチのキャップ数の関係で、A級は飛ばしてS級を取れると思うが、今年はW杯最終予選があったりしてコーチングに集中できそうもないから、タイミングとしてはW杯が終わってからになると思う。ドイツW杯が終わったあとをひとつの区切りにS級の勉強をして、本格的な指導者としての現場での活動を始めていきたいと思う。
Question
Q.昨年春から出演している『報道ステーション』。楽しいところ、難しいところを教えてください。
Answer
すべて難しい。生放送の限られた時間のなかで、何かを伝えなければいけない。どうしてもサッカーの話だと、あれもこれもしゃべりたくなるんだけど、やっぱりポイントをどこかひとつに絞って言うことが大事だと思う。それもインパクトを与えるような形で言わなくてはいけないということの難しさがある。あと、生って取り返しが付かないから、ものすごく高い緊張感のなかでやっている。逆に、いい緊張感をいつも持続してできることは楽しいところでもある。言いたいことが言えなくて、落ち込んだりすることもあるし(笑)、今日はある程度できたかなと思う日もあるし、その連続かな。選手のプレーと一緒だね。そういう生での緊張感、充実感のなかで楽しくやらせてもらってるかな。
Question
Q.レッズの今のメンバーで、アジアの大会で戦ったらどのくらいやれると思いますか?
Answer
エメルソンがいればアジアでもやっていけるかな(笑)。あとは、国内のカップ戦、リーグ戦とアジアの大会は掛け持ちになるので、コンディション作りは難しくなる。その辺の調整をうまくできるようになるには、少し経験が必要になってくるかも知れない。もしアジアの大会に出たら、やれるとは思う。でも一歩一歩だと思うので、慌てて成長を望まず、まずは経験をどんどん積んで、選手たちが成長していくことが重要かな。
Question
Q.レッズがナビスコカップで初のタイトルを獲得したときの心境は?
Answer
やっと獲れたかって感じだった。ただオフトが監督に就任してからは、近いうちに何らかのタイトルを獲れるだろうと思ってたからね。間違いなくいい方向に向いていたし。ちょっと早かったかなという気はあるけど。オフトは選手を育てるのがうまいし、チームを整理することができる。当日は別の仕事が入っていてスタジアムに行けなかったんだけど、あれだけのサポーターが集まってくれたし、これ以上サポーターを裏切り続けるわけにはいかなかった。うれしかったし、正直ホッとした。
また試合後、「ゲットゴール福田」のチャントがゴール裏から出ていたという話を聞いたが、どういう思いでそういう風にしてくれたのかは分からないけどうれしく思っている。
Question
多くの質問をいただいたなかで最も多かった質問なのですが、いずれレッズの監督に戻ってきてくれますか?
Answer
その前に、まずはS級ライセンスを取らないとね。早くてもあと2年はかかるし。ただ、S級を取ったからといってすぐに監督になろうとは考えていない。もちろん将来的にはクラブに恩返しをしたいと思っているが…。
Question
10年後の自分の姿を想像してみると?
Answer
相変わらずサッカーが好きで、サッカーのことしか考えてないんじゃないかな。監督業をやっているかもしれないし…。監督をやれていたらいいかな。でも、10年後までやっていたら結構成功しているだろうし、ロレックスをたくさんもらえるような、名監督になっているってことだろうね(笑)
Question
もし監督になったらどんなサッカーをやりたいですか?
Answer
どんなサッカーというよりも、選手の資質を見極め、選手の資質にあったサッカーをしなければいけないと思う。もし自分の理想に近いサッカーをやりたければ、その理想に合った選手を他のクラブから買ってこなければならない。それは日本のサッカー界では難しいこと。戦術とかフォーメーションはいろいろとあるが、そのクラブにいる選手で、どう戦うか。やはり理想と現実は違うと思う。
Question
現役時代マッチアップした選手で、嫌だった選手はいますか?
Answer
特に誰というのはなかったけど…。チームでは、代表でイタリアに遠征した際に対戦したユヴェントスが強いと思った。あのときは、何もできなかったことを覚えている。でも、ああいうなかで、ヒデ(中田)とかやっているわけだから、そう考えると本当に凄いよね。
Question
今、サッカー以外の趣味はありますか?
Answer
ゴルフかな。最近はもっぱらコースだけど。引退してからは、なかなか体を動かす機会がないし、朝早く起きて、緑のなかを歩くのはいい気分転換になるんだよね。
今は室内で仕事をすることが多く、ストレスが溜まることもあるし。しゃべるのは嫌いではないけど、テレビや人前でしゃべるのは緊張する。肉体的な疲れはないけど、気疲れが多いのかもしれない。
Question
レッズ(現役)時代に一番楽しかったことは?
Answer
やっぱりチームメイトと一緒にサッカーができたこと(試合に勝てたこと)。そのためだけに、やっていたわけだから。選手時代にしか味わえないことだし、現役を辞めてみて感じることもある。チームスポーツのよさっていうのは、チーム全体の力で勝利を挙げられるということ。まして、苦しい試合を逆転で勝てたときの喜びは何ものにも変えがたい。特に、レッズというチーム、駒場というスタジアムは刺激的だったからね。
Question
レッズの“背番号9”を背負っていたことにプレッシャーはありましたか?
Answer
プレッシャーはあった。現役を辞めてみて、それは思った。現役時代はそんなに感じることはなかったけど、今思えば、重いものを背負っていたなぁという気はする。辞めてみたら、ホッとしたというか、気が楽になった。でも、寂しさはある。
Question
福田さんにとって、サポーターの存在とは?
Answer
ときにはプレッシャーになるし、ときには後押しをしてくれる。それをどっちに付けるかは自分のプレー次第だし、チームの結果次第ということになるんだけど、そういう意味ではやっぱり大きな存在だった。味方に付けたら、ものすごい力になるし。勇気づけられたし、ともに戦ってきた仲間のような感じ。とくに僕がプレーした10年間は苦しい時代だったから、よく一緒に戦ってきてくれたと思っている。一緒にピッチには立っていないが、戦友かな。これからもこれまで同様、純粋にレッズを愛し、クラブを応援していってもらいたい。
Question
ミスターレッズと呼ばれ続け、苦労したことは?
Answer
それはないね。何時からか、そう呼ばれるようになって、最初は抵抗があった。タイトルも取ってなければ、華々しい成績を残しているわけでもないし。ただ、そう云われることを否定してもしょうがないし、甘んじて受けることになったが、それに関しては特別な意識はなかった。ただ、多くのサポーターに支えられているクラブを、いいクラブにしたい、強くしたいという気持ちでやってきただけだから。
Question
現役を引退されてから(生活等)で変わったことなどはありますか?
Answer
一番は生活習慣。寝る時間、食べる時間が変わったね。選手時代は、朝起きて、しっかり朝食をとって、トレーニングして、昼食、夕食と規則正しい生活を送っていたが、テレビ解説などの仕事をやるようになって、生活のリズムが変わった。外で食べる弁当や外食も多くなったし…。当然、トレーニングする時間も減ってしまったしね。
Question
スタンドからサッカーを見るようになって、“サッカーの見方”について変わったことはありますか?
Answer
スタンドから冷静に試合を見るようになってディフェンスのことやシステムについてよく分かるようになってきたと思う。現役時代はFWだったこともあるし、試合全体の流れなどを考えることはあまりなく、つねに“自分だったらどうするか”という個人のことを考えていたので。現役時代はスタンドの上から見ることもほとんどなかったし…。上から見ること、(指導者をめざす上で)勉強することで、戦い方によるメリットやデメリットなども考えるようになったし、分かるようになってきた。
Question
現役時代にできなかったことなどで、これからやってみたいこと(してみたいこと)などはありますか?
Answer
スキーとかゴルフかな。スキーは冬だし、ちょうどシーズンオフにやろうと思えばできたんだけど、ケガも恐くてずっとできなかった。10年以上もやっていないんだけど、少しやってみたいね。その間にスノーボードが流行っちゃったけど(笑)。ゴルフも現役時代やってなかったけど、興味あるね。

あと、海外に行って試合を観てみたい。それは強く感じるね。今、Jリーグの試合を多く観てそれはそれで勉強になるけど、海外に行って、海外のスタジアムで“生で”試合を観てみたい。

スペインのサッカーもいいし、プレミアリーグのスタジアムの雰囲気もいいよね。特にマンチェスターUやアーセナルには興味がある。
Question
現役時代に一番想い出に残っていることを挙げるとすれば?
Answer
やっぱりJ2に落ちたときかな。ゴールを決めたときというよりも、試合全体。いい想い出ではないけど、強烈に頭に残ってるね。J1に戻ってきたときは、あまり試合に出ていなかったし。