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「ゴールの向こうに」スポマガWorld soccer連載コラム
 Vol.59 近年になく話題豊富なJリーグ
攻撃的になった新生レッズ

 今年もJリーグが開幕し、早くも第2節が終了した。オフトからギドに監督が代わってレッズでひとつ言えることは、その戦い方が大きく変わったということ。去年までのレッズはバランスを重視し、できるだけ失点を減らしてイチゼロでもいいから勝つ、そんなサッカーをしていた。しかし、今季はその逆。相手より1点でも多くの点を取って勝つ、攻撃的なサッカーをめざしているようだ。
 そういう意味で、この2試合では、いいところが出ていたと思う。開幕戦では昨年完全優勝を果たしたマリノスと1対1のドロー。2節のセレッソ戦でも2失点はしたものの、4ゴールを奪って見せた。新しい監督に代わって、(五輪予選の関係で)メンバーが揃わないながらも、攻撃的に戦うことを強く印象付けた。スタートとしては、よかったと思う。
 しかし、いくら攻撃が得意な選手が多いといっても、3−4−3とも3−3−3−1ともとれる超攻撃的なシステムは、かなりのリスクを伴うもの。五輪組が加わることで、今後システムの変更もあるかもしれないが、バランスはまだまだ改善する必要があるだろう。ただ、エメルソンという飛び道具もあるし、今後が楽しみなことは間違いない。
 これまでのエメルソンは調整が遅れ気味でシーズンの序盤は、本来の力を発揮できないということが多かったが、今季のエメルソン(2試合で3得点)は最初からいい状態で臨んでいる。今のエメルソンを止めるのは至難の業だと思うし、以前よりも周りがうまく使えるようになった。ゴールに対しての執着心も一段と高くなっているのではないだろうか。
 それから、トップ下で起用されている長谷部がいい。今の状態だと、山瀬が戻ってきても、ギドはどっちを使うか悩むんじゃないかな。長谷部は元々、戦術眼がよく、視野も広いのだが、去年までは当たりの弱さなどが目立っていた。それが、今季は逞しさを増し、自信を持ってプレーしているようだ。顔つきも大人っぽくなってきたし、弱々しさがなくなってきた。まだ、3年目の20歳だし、アテネ五輪出場も可能なぐらいの好調を維持している。

点を取ることに集中していた大久保
 また、セレッソの大久保はレッズ戦でいきなり先発し、2ゴールの活躍を見せたが、その働きは点を取ることだけに集中していた。チーム自体は、新監督を迎え、ディフェンスラインにはふたりの新外国人選手が入るなど、戦い方がまとまるには少し時間がかかりそうだが、大久保自身は五輪最終予選の日本ラウンドで活躍した、いい流れをそのままJリーグに持ち込めたようだ。
最年少出場記録を更新したヴェルディの森本
 東京Vでは、15歳の森本がデビューしたが、こういう選手が出てきたというのは、まさにJリーグ効果ではないだろうか。体もしっかりしているみたいだし、物心が付いたときからプロになることを意識してやってきたんだと思う。Jリーグの下部組織に所属することで、15歳で試合に出られるわけだし。普通の学校でサッカーをしていたらどんなに凄くても、15歳でJリーグのピッチに立つことはできない。早熟で終わることなく、これからも順調に伸びていってくれればと思う。平山にしてもそうだけど、こういう若い選手が出てくることでリーグ自体が活性化する。とにかく、早くヴェルディの試合を生で観てみたい。
対照的なマリノスとジュビロ
 昨年完全優勝を果たしたマリノスは1分け1敗と出遅れたが、新加入の安貞桓を含めて、まだまだチームとしてフィットするには時間がかかりそうだ。昨年のことを考えれば、今年は他チームのマークもきつくなるだろうし、少し苦労するのではないだろうか。対する、2連勝のジュビロは、昨季は天皇杯こそ勝ったものの、リーグ戦ではタイトルを獲れなかったので、今季に対するモチベーションは高いと思う。まだ2試合で対戦相手の問題もあって分からない部分も多いが、前評判通りの強さを発揮しているという感じではないだろうか。代表にも以前ほどは人を取られていないし、ファーストステージではやはり中心になってくると思う(31日のシンガポール戦には藤田、福西、西の3人が招集されている)。次節はレッズとの対戦だが、力のあるジュビロが走ってしまうと他チームが追い付くのは難しくなってしまう。その意味でも、ジュビロ戦でのレッズには頑張ってもらいたいものだ。
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