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| 連載第49回 【今週のキーワード】浦和レッズ |
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チームには良いときと悪いときがある。その意味で言えば、いまの浦和は非常に良い状態だね。なにより選手たちが自信に満ちている。また、チームのバックアップ体制も万全。坪井がケガで長期離脱したと思ったら、すぐにDFの補強に動いた。ネネ獲得は、クラブが真剣にタイトルを獲りにきていることのなによりの証拠だと思う。
個人の力を他のチームと比較しても浦和の優位性がうかがえる。一人ひとりの力量が高いから相手はリアクションにならざるをえない。相手はとても戦いづらいと思う。
エメルソンの力は絶大だね。DFにしてみたら、彼がボールを持ったらすぐに寄せないとワンステップでシュートを打たれてしまう。でも、安易に寄せると一発で裏を取って抜け出されてしまう。彼に対してはひとりでは守れない。複数で囲まないとやられてしまう。いまのエメはただ速くてうまいだけじゃない。怖さを感じるね。
浦和と対戦するにあたって、力が劣るチームは必然的に引き気味になる。後ろへ意識が傾くんだ。すると、バックパスが多くなる。そこでエメ、達也(田中)のFW陣と山瀬が前線から追い込みをかける。最後は長谷部、啓太(鈴木)らのMF陣が高い位置でカットする。いまはとても前線からのプレスが機能していると感じる。それは相手が浦和の圧倒的な攻撃力を警戒しているからに他ならない。心理的な面でも浦和は優位に立っている。
いま、あえて注文をつけるとすれば、点差が開いた後の戦い方。もっと正確でシンプルなプレーを心がけるべきだね。そうすればケガも防げるし、疲労も少なくなる。それに加えて、相手の嫌がるようなプレー、じらすようなプレーができれば楽な試合運びができると思う。
いま、一番心配なのは主力選手のケガ。5節の新潟戦では山瀬が負傷してしまった。大事な選手が抜けると戦力がダウンしてしまう。リーグ戦で勝つためには、いかにケガを少なくするかが大事な要素になる。
いま、磐田が苦しい戦いをしている。同じ選手で隆盛を保つのには限界がある。世代交代の難しさに彼らは直面しているんじゃないかな。かつての彼らはとても強かった。優勝するのが当たり前だった時期もある。でも、その力を維持しつづけるのは難しい。優勝しつづけるという経験は自分にはないからよく分からないけど、勝利に対するモチベーションを維持するのも難しいんだと思う。磐田にとって気の毒なのは、ヨーロッパのクラブのように、世界に打って出る機会がなかったということ。するとマンネリになる。
ただ、彼らは日本人に適したサッカーというものを提示してくれた。僕は現役時代、「日本人だけで、これだけ完成度の高いサッカーができるのか」と驚嘆した。そこに至るまでにはドゥンガらの外国人による力もあったけど、最終的には日本人が組織を完成させた。僕はいまでも、国際試合で戦う際、日本が目ざすべきサッカースタイルは、完全優勝を果たした頃の磐田のサッカーが理想だと思っている。
翻って、いまの浦和はどうか。毎年優勝争いをするために、スター選手を集めるのが良いか、それとも下から育てていくのが良いか、意見が分かれるところだ。浦和には、これから考えなければならないことがたくさんある。ただ、新たな一歩を踏み出すために、まずはリーグ優勝を目ざすという姿勢は良いと思う。その後、土台が作れたのか、それとも場当たり的だったのかの判断が3、4年後に下されると思う。
いま、浦和はユース組織を充実させたり、グラウンド確保などのハード面でも精力的に改善しようとしている。その点は評価できる。ただ、次のステップへ進むためには、やはりリーグ優勝というタイトルが欲しい。
いまの浦和の戦力を考えたら、第2ステージは優勝しかあり得ない。それ以外は失敗。そういう意思表示を、いまのクラブには感じる。そこは、僕が在籍していた当時と比べると大きく変わった点だと思う。 |
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