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| 連載第43回 【今週のキーワード】ユーロ2004 |
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いま、ポルトガルでユーロ2004が開催されている。大会全体の印象だけど、やっぱりレベルが高い。僕はヨーロッパのサッカーは詳しい方ではないけど、ギリシャやラトビアなどの、それほど良い成績を挙げられないと思っていた国が健闘しているでしょ。予選を勝ち抜いて16チームのなかに入っているだけあって、どの国も力の差がそれほどないんだなと感じた。
もうひとつの驚きは、「コイツはここの国の選手なんだ」というのが今回の大会で分かったこと(笑)。いろいろな国でプレーしている選手が多くて、例えば「そうか、彼はスウェーデン人だったのか!」なんてね。
シーズン終了直後で、選手たちはもちろん疲れているんだろうけど、地元のヨーロッパで開かれている大会なだけに、時差や気候の面などは選手達にとってやりやすい部分が多い。だからすごいパフォーマンスが高いし、なによりスタジアムの雰囲気が良い。各国から多くのファンがスタジアムへと足を運んでいるし、熱狂的な雰囲気のなかでプレーできているから選手たちも乗りやすいんじゃないかな。
いまのところ目に付いたチームは、チェコ。チェコは非常に攻撃的だから、見る側にとっては面白い。優勝するかどうかは別としてね。あと、デンマークはいいね。ボールがよく動くから。システマティックで意思統一が図れているようなチームは好きだね。逆にイタリアは……(笑)。なにか訴えかけるモノに乏しいんだよ。タレントは豊富なんだけどね。逆にスウェーデンやデンマークはタレントに頼ることができないから、そのようなサッカーを志向しているのかもしれない。イタリアは、前回のワールドカップを含めて思うようにいってない気がするね。
ヨーロッパの国は、それぞれの選手がいろいろな国のリーグに所属している。これは大きい。全体的な底上げ図れていると感じる。この前、高原とも話したけど、ブンデスリーガで戦っている選手の国籍も多岐に渡っている。以前はヨーロッパの東西で制約があって、なかなか移籍ができなかったけど、ボスマン判決以降、移籍がすごく活発になった。例えばポルトガルとイングランドの試合ではC・ロナウドとA・コールのマッチアップがあったけど、これなんてマンチェスターUとアーセナルの戦いでしょ。国でひとくくりにできなくなっている。ボーダーレスだね。結局、大国と言われているチームが停滞しているなかで、他の国々の選手たちが世界に打って出て、レベルアップを果たしている結果なんだろう。
今回のユーロで感じたのは、サイドアタッカーがひとつのポイントになっているんじゃないかということ。オランダのロッベン、スペインのホアキン、ポルトガルのC・ロナウド、デンマークのロンメダール、グロンケアなど、サイドにタレントが多い。現代サッカーはサイドにしかスペースと時間がないから、チームはそこを生かそうとする。運動能力が高くてスピードのある選手を生かすシステムを採っているように見える。ドリブルでどんどん仕掛けるような選手って非常に小気味いい。1対1になったらどんどん勝負を仕掛ける。見ていて楽しい。サイドの攻防が、今回の大会は面白い。いまはサイドが評価されている。世界の流れを感じるね。
ユーロのこの盛り上がりは、少し羨ましい。アジアでも今度アジアカップがあるけど、どれほどのものになるのか。ユーロもアジアカップも4年に一度で、位置付けとしては同じ大会なわけだけど、コパ・アメリカも含めてヨーロッパ以外は格式がそれほど高くない。だから強化の面からいっても、どんどんヨーロッパが先を行ってしまうような気がする。真剣勝負の場というのは貴重だからね。
じつは、準決勝、決勝を観戦するために日本を発つ。ポルトガルで、白熱するユーロの雰囲気を肌で感じてきたいと思う。次回はそのときの様子を話すよ。 |
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