 12月13日で誕生日を迎え40歳となった織田裕二 |
現在『椿三十郎』が公開中で、12月13日(木)に40歳の誕生日を迎えた織田裕二が初の書き下ろしエッセー『脱線者』を発売した。冒頭でいきなり自殺を考えたことがあるという衝撃の内容に始まり、役を愛するからこそのスタッフとの激突、そしておそらく初めて触れるであろう恋愛について赤裸々に書かれている。出版を記念した動物写真家の岩合光昭氏と公開対談とその後に行われた会見で、「人生80年だとしたら、その半分の年が過ぎたので、まとめてみようと思った」と出版の動機を語る。
まさか織田裕二が自殺を考えたことがあるとは…。高校1年のときの挫折で自殺を考えたとする織田は、「死にたい」という気持ちはわかるという。「人生のスイッチをオフにすることは簡単だけど、オフにする勇気があればもうひとつ提案したい。『僕はこうだったよ』と伝えたい」。本では「死んだら終わり。ゲームのようにリセットはできない」というメッセージも書かれている。
その自殺ともうひとつ大きなビックリする内容は、恋愛に関して触れていることだ。キスについてや比喩で表しているが「思えば、思うほど、のめり込んでいった」と、情熱的に書かれている箇所もある。“仕事”“趣味”“恋愛”のすべてを100%、つまり300%で生きたいという織田だが、恋愛の噂が聞かれない。すると、「恋愛は充実していないとマズイでしょ!」とキッパリ。ファンには最も心配な部分だろう。
また織田が演技に関して非常にシビアな考えをするということは以前からささやかれていた。その考えはこちらの想像よりもさらに厳しく、クールだった。「当たり前だと思う人もいるだろうし、逆に今はそれが不思議だと思う人もいる時代だったりもする」。スタッフに対して言った言葉、プロデューサーに食ってかかったことなど、恐らく誤解されるのではないかとこちらが心配するほど率直に書かれている。それでも“もの作り”への真剣さやギリギリになるまで追い詰める凄みがあるからこそ、誰にもマネができない「役者・織田裕二」を作り上げている。そして『踊る大捜査線』で共演したいかりや長介について触れた部分について聞かれると、「いかりやさんはとてつもなく大きい人」と心から懐かしがるように答えた。
決してあきらめず、前に進み続けようとする織田裕二。主役にこだわり、厳しくても辛くても1軍でいることを自らに課している。『椿三十郎』の会見でも「自信がある」と言い切った織田だが、それだけの言葉を口にできるほど役にのめり込み、役を愛しきっているからこその言葉である。『椿三十郎』で魅せる若侍への優しさと、自著に出てくる自殺に関する内容は、40歳となった織田が伝えたい若者へのメッセージにも思える。
岩合氏との対談では、アフリカについて動物について、さらに「人間も動物」と人間の自然や野生動物に対する傲慢な考え方など話は多岐に渡った。さらに司会の朝日新書編集長の岩田氏に「織田さんは結婚して子供が生まれたら4、5歳までアメリカで育てたいと言っていた」ということまでばらされるなど、織田ファン380人で埋めつくされた会場は終始笑いに包まれた対談となった。
『脱線者』(朝日新書)12月13日発売
『椿三十郎』 全国公開中
(12月14日更新)
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