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話題作公開週の満足度、虐待テーマの各映画祭受賞作が1位




雑誌「Weeklyぴあ」調査による、12月16(土)公開の映画満足度ランキングは、 モントリオール映画祭グランプリ、国際批評家連盟賞、エキュメニック賞の3冠を達成した『長い散歩』が満足度でもトップに輝いた。第2位には、大人気ゲームの映画化『劇場版 どうぶつの森』、第3位には、衝撃の実話を基に描いたフレンチノワール『あるいは裏切りという名の犬』が入った。(映画満足度ランキング表)

この冬最大の話題作『エラゴン/遺志を継ぐ者』は、動員ランキングは3位と好調だったが、満足度では意外にも下位に。そして市川崑&石坂浩二のオリジナル監督・主演コンビが30年ぶりに再映画化した『犬神家の一族』は、動員・満足度ともに数字を伸ばさないという結果となった。

『長い散歩』は、個性派俳優でもある奥田瑛二が監督した3本目の作品で、定年退職したひとりの初老の男と母親から虐待を受けている5歳の少女がふたりで旅をする社会派人間ドラマ。妻をアルコール依存症で死なせてしまった松太郎(緒形拳)は、過去を清算するかのようにボロのアパートに引越してくる。隣に住む、虐待を受けている幼い少女を救い出そうと、ふたりで旅に出る。しかしそれを世間は“誘拐”と呼び、松太郎は指名手配を受ける。幼児虐待、家族の崩壊といった現代日本で毎日のようにニュースとして流れる病んだ状況が根幹にある。主人公・松太郎は少女を救い出し、一編の生きる希望を与えたいと考えるが、それは同時に妻を死に追いやり、娘と和解できない自分への贖罪でもある。名優・緒形拳は年を重ねるごとに、なお魅力的な人間味が増し、会話を極力省いた演出の中に、怒りと優しさが溢れる。最後まで希望の光は見つからず、ユートピアには辿りつけない切なさが、逆に生きることの意味、子供への愛情の大事さを訴える。「今の時代、何がよくて何が悪いのかわからなくなっている。その物事のズレや本質をついた作品」「形や成績、何もかもを数字で表す今の社会。その中で行き詰まったときは、苦しいながらも生き抜く。そのことがこの映画で実感できた」と、現代の世相を反映した物語に評価が集まった。

『エラゴン』は、世界的ベストセラー原作のファンタジー大作だが、日本では他の国に比べて認知が低い。また主人公が無名な点も、ランキング結果に響いたかもしれない。しかし『ロード・オブ・ザ・リング』のオーランド・ブルームのようにシリーズを重ねるごとに人気が出て、世界的ヒットにつながったように、今後のシリーズの行方は注目される。『犬神家の一族』は、前作とほぼ同じ脚本の市川監督の力作だが、前作の圧倒的なファンが多いことが逆に裏目に出たのかも。

詳しくは、上映スケジュールと映画チケットが購入できる映画満足度ランキングへ

(本ランキングは、2006年12月16(土)公開の新作映画15本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査)

(12月21日更新)

ぴあ「映画満足度ランキング」へ 公式サイト(長い散歩)で詳しく見る
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長い散歩 写真
『長い散歩』12月16日より、渋谷Q-AXシネマ、新宿武蔵野館他にて全国順次ロードショー
(C)2006「長い散歩」製作委員会
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