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K-POPぴあ

K-POPとは・・・

韓国のポップ・ミュージック(韓国では属に歌謡と称される音楽)=K-POP。日本のポップスとは格段に異なる独特の文化をもつ韓国歌謡界のポップスは、歌手活動の基本がTVの歌番組であることから、ビジュアル面や楽曲のインパクトに重点がおかれており、リズムのたったR&Bの要素が強く、ラップを取り込んだ“ダンス・ミュージック”が大半を占めている。そのため、K-POPアイドルが歌って踊れるのは当たり前! アイドルといえども、ダンスの実力や歌唱力が要求され、パフォーマンスを磨くために彼らは日々レッスンに明け暮れる。それに加え、韓国アイドルのR&B/ヒップホップは、日本のそれよりも本場アメリカにかなり近いサウンド作り。アイドルに相反して踊らない“バラード”というジャンルの歌手たちは、とにもかくにも歌が上手く、感情表現たっぷりに歌いあげるスタイルで、時代を問わず存在。彼らはライブを中心に活動したり、ドラマのオリジナル・サウンドトラック(OST)をメインに活動する場合もある。さらに、DJとMCだけの完全“ヒップホップ”スタイルのグループまでもが、アイドル同様に歌番組に登場し、黄色い歓声を浴びることも。不思議なジャンル性をもったK-POPのなかでも特に、中毒性のある楽曲、ルックスの魅力、衣装から振り付けまで、一度見たら強烈なインパクトを残すアイドルたち。その吸引力に逆らうことなかれ!

韓国の歌番組

韓国の3大地上波「KBS」、「SBS」、「MBC」、ケーブルTV局の「Mnet」では、毎週生放送の歌番組を公開収録し放送している。KBSでは毎金曜に『ミュージックバンク』(略:ミューバン)、SBSでは毎日曜に『人気歌謡』(略:インガ)、MBCでは毎土曜『音楽中心』(略:ウムチュン)、M netでは毎木曜に『Mカウントダウン』(略:エムカ)が、看板番組。地上派の場合は、若手のK-POPスターはもちろん、新人からトロット歌手(日本でいうところの演歌歌手)までが登場し、出演者のバラエティも豊か。また、番組のMCも人気アイドルたちが担う。また、『音楽中心』はチャートはなし、『ミュージックバンク』『人気歌謡』『Mカウントダウン』はチャート制だが、それぞれに採点方法は異なる。各局が年末に行うアワード(歌謡祭典)では、その看板歌番組のチャートなどが影響されることが多い。日本では、KBS WordにてKBS『ミュージックバンク』、KNTVにてSBS『人気歌謡』と、MBC『音楽中心(ショー!K-POPの中心)』、Mnet JAPANにて『Mカウントダウン』の視聴が可能。

シングル・アルバム・・・って?

インターネット先進国の韓国では、音楽は無料でダウンロードできるものという概念がありCD市場は日本以上に厳しく、マーケットとして小さい。韓国では価格に大差がだせず売れないために、1〜2曲のみ収録のCDは販売されることがほぼ皆無。シングルCDというものが存在しないために、用語として「CD=アルバム」となっている(例:KARAの日本シングル・アルバム『ミスター』がチャート5位!)。
日本では、シングルを何枚かリリースしてプロモーションし、アルバムを発表してライブ・ツアー…というスタイルが一般的だが、韓国の場合は、アルバムをリリースし、リード・トラック(タイトル曲)でミュージック・ビデオを作成し、歌番組に出演することで“活動”が始まる。楽曲のチャート・アクションや評判が良いとなると、同アルバムから次に活動する“後続曲”を決めて、さらに歌番組に出演し続ける。
ただし、昨今ではデジタル・シングル(配信のみ)や、ミニ・アルバムを短期間に発表していくスタイルも増えつつあり、頻繁に新曲がリリースされているように見える。

1stではなく第1集? 正規アルバム?

アルバムのタイトルは付けられてはいるものの、アルバム名を言うよりも「ソ・イングクの1集」というのが通例。2枚目ならば2集、3枚目なら3集となるが、日本の言い方の「1st ミニ・アルバム」、「1st シングル」、「1st フル・アルバム」が……、韓国では「ミニ1集アルバム」、「1集シングル・アルバム」、「正規1集アルバム」となる(例:2NE1が'09年7月にリリースした7曲入りCD『2NE1』は、1集ミニ・アルバム。'10年9月にリリースした12曲入りの『To anyone』は正規1集アルバム)。さらに、1集正規アルバムと2集正規アルバムの間に、クリスマス・アルバムやベスト盤のような企画アルバムを出すと、それは1.5集と呼ばれる。
また、昨今は、ミニ・アルバムに新曲1曲や、リミックスを加えた「リパッケージ・アルバム」や、異なるジャケット展開なども増え、市場の拡大を狙った戦略も見られる。

カムバック、アデュー?

最新アルバムの中からタイトル曲を携え歌番組に出演し、活動をはじめる歌手たち。アルバムとなると、年に1枚リリースできれば御の字なうえに、もし、そのタイトル曲がヒットしなければ、後続曲の活動をすることもなく、次のアルバムを出せるその日まで、しばらくテレビに出演する機会はない。つまり、1枚アルバムを発表して、ヒットしたら活動期間は長引くが、それでも1年のうちの2ヵ月程度。そのため、久々にアルバムを出し活動を再開することを“カムバック”という。歌番組では大物や人気歌手になるほど「カムバック・スペシャル」と銘打って派手な舞台を準備し、2〜3曲を披露する。また、活動が終了する時には「アデュー・スペシャル」や「グッバイ・ステージ」などと称し、こちらも特別なステージが用意される。このような“活動期間”があり、昨今はドラマやバラエティの出演や、海外活動、コンサートの準備などのために最初から期間を限定したりするケースも。

ペン(ファン)

アイドル歌手達を支えるファン層は、韓国では中高生の少女達。とにもかくにも大声援を送り、他のファンに負けないように“私たちのオッパ(お兄さん)”へ愛情を表現する。ファンクラブ運営も基本的にはボランティアで、ファンの代表者が直接所属事務所や放送局と交渉し、野外イベントや歌番組の観覧席をファンクラブ用に手配したり、スタッフ分の差し入れまでも準備する。好きなスターが活発に活動するときには、ファンも必死に応援する、持ちつ持たれつの仲。ただし、大学生ともなると「大人気ないこと」という認識のもと、ファン活動は卒業するものなので、5年、10年とファンとして支えることは基本的には出来ない。
しかし、昨今は楽曲のクオティの高さや、90年代にスタートしたアイドル文化を経て大人になったお姉さんファン(ヌナペン)たちが応援し続けたり、ドラマやバラエティに出演するアイドルが増えてきたので、お茶の間の人気ものとなり、おばさんファン(イモペン)も増えつつある。

応援カラー、応援法

日本のうちわ文化と同様にある、韓国ならでは応援方法のひとつが応援カラー。それぞれの(アイドル)歌手ごとに応援カラーをなににするのか、ファンクラブで募集されて公式に色が決められる。基本的にファンはそのカラーの風船を持って応援。元祖アイドルからたどると、H.O.Tは白、Sechs Kiesは黄色、S.E.Sはパールパープル、Fin.K.Lは赤色、神話(SHINHWA)はオレンジ色、godは空色。応援カラーは似かよった色になりやすく、近い色になるとファン同士の揉め事になりかねないため、とてもデリケートなもの。2000年以降は「パール入り」や蛍光色で区別(応援カラー:FinkLは赤、東方神起はパール・レッド)をつけたり、風船に限らず、ペンライト形式のものや、バンダナやフラッグなどのグッズにもなりつつある。グループの応援カラーは、ソロ活動になったり、グループが解散したりしてバラバラになっても、引き継がれることが多い。
また、歌手・曲ごとに、ファンクラブで決めた公式のかけ声があり、活動前にファンクラブの掲示板などで案内されるので、必死に覚え、必死に声を張り上げて応援。声援が少ないとその歌手は人気がないの?と思われてしまうので要注意。一緒に叫ぶことで、ライブ感や一体感を体感できるのもファンにとっては喜び。前奏や間奏で歌手の名前(しかも、芸名ではなく本名の方が多し)を呼んだり、歌に併せて部分部分にかけ声が入ったりと、さまざまなパターンがある。

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