TOP > 今週のこの人 > 中田裕二

――3人のドラマーが参加して、楽曲によって変わるというのも、今回の大きな特徴ですよね。

「ファンク、ソウルは小松さん、ロックは白根さん、オールマイティーな椎野さん、という感じでお願いしたのですが、ピッタリだったんじゃないかなと思います」

――ドラマーを変えることは、バンドではなかなか出来ないことですからね。

「バンドだと、どうしても限界は出てきてしまうので。“寄せる”っていう作業になってしまうんですよね。だんだんそれが、お互いにとってストレスになってきたりもするし。でもその苦しさが、ロックバンドのかっこよさ、苦しみながら音を出すっていうのもロックバンドのかっこよさだとは思うんですけどね。ソロになったので、やりたい形があれば、どこまでもそれを追求していきたいなと思って。僕のデモはドラムは細かく打ち込んで音色も古いものにしたりするんですよ。でも、今回参加していただいたドラマーのみなさん、僕の想像を超える音を出していただけたので、本当に満足しています」

――中田さんの作られるデモは、かなり細かいのですね。

「結構完成形に近いデモを作りますね。それにレコーディングでドラムだったらドラムを差し替えるようなスタイルです」

――かなり明確な指示をされるんですか?

「はい、具体的に明確にお願いしてます。ドラムのスネアも何台も持ってきてもらったりして、スネア決めから一緒にして時間をかけてます。僕は、ドラム好きなんです(笑)。ドラムが、ちゃんと鳴ってないと嫌なんですよ。ハイハットもそうですし、全パーツでやってます」

――ドラムに限らず他のパートもそういった感じですか?

「でもドラムが一番うるさいですね。あとは、自分で弾いたりするから」

――自分の中でのイメージが、音色までかなりハッキリしているんですね。

「そうなんですよ。今回は、本当にハッキリしてました。バンドのときもハッキリし過ぎちゃってるところがあって、それが難しかったんですよね。もっと漠然としていれば、メンバーにプレッシャーを与えることもなくできたと思うんですけど。決め過ぎてしまうところがあるんで。だから、ひとりでやる方が向いているんでしょうね」

――自分の作品ですから、納得いくまでやりたいですよね。

「そうですね。納得のいくもの、いいものを聴いてもらいたいっていう思いが強いんで。ひとりになって、またすごく音楽を聴き始めて、余計に拘るようになって。やっぱ違うな海外のアーティストは、特に音がいいなと思って」

――中田さんは、70年代80年代の歌謡曲がルーツにあるけど、聴いている音楽は幅広いですよね。

「言ってるわりには、普段は歌謡曲をそんなに聴いてないんですよ(笑)。本当に、精神的にまいったり、助けてほしいときとかは、CHAGE and ASKAを聴いたりするんですけど、普段聴いているのはほとんど洋楽ですね。最近は、シンガー・ソングライター系が多いです。ほとんど古い音楽が多いですね」

――そういうものを聴きながらも、自分の作品に反映することはないのですか?

「そうですね、歌っている世界が違うっていうか、ベースはやっぱり日本の歌、歌謡曲を歌いたいっていうのがあるんで。でも、歌謡曲も音は完全に洋楽なんですよね。江利チエミさんとかも昭和30年代40年代の歌なんだけど、アレンジは海外のオーケストラ、ビッグバンドを意識していたり。音だけとるとすごい洋楽なんですよね。その上に、日本の歌詞と歌が乗っているっていう。70年代80年代もそうで、歌謡曲と言えども、しっかり世界の音楽を取り入れていて。歌にどういう飾りを付けるか、服を着せるかっていうところの面白さが、歌謡曲の醍醐味かなと思います。それを、やってみたいと思いますね。昔の曲は、やっぱり攻めていたなって思うんですよ。中森明菜さんの『飾りじゃないのよ涙は』を、聴いているとニューオーダーみたいなアレンジだったりするんですよ。それをアイドルでやっていたのがすごく面白くて。その感じをやりたいなっていうのはありますね」

――今回の中田さんの作品は、そういった歌謡曲を現代に進化させたような作品だと思います。

「そういう意味では、王道の歌謡曲の手法でやりましたね」

――今、そういう音楽をやっている方って少ないですよね。中田さんの作品を聴いて、中田さんのルーツを辿るように昔の歌謡曲を改めて聴くリスナーも出てきそうですね。

「今、日本でミュージシャンをやっていくことって、どういうことなのかっていうのが難しいところにきていて。僕は、ヒントとか正解は、一番輝いていた時代の歌謡曲にあるんじゃないかと思っているんですよね。その辺は、音楽で訴えていきたいかなと思います」

――目指すところは、そういうところなんですね。そういう意味でも、今回は自分の目指すべき世界ができたのではないですか?

「やっと、作れたっていう感のあるアルバムですね。“これが作りたかったんだ!”と声を大にして言えるものになりました」

――自身のレーベルも立ち上げて、そこも“IMPERIAL”的な意味もあるだろうし。そこで、中田さんがアイドルのプロデュースをしても面白そうですね。聴いてみたいです。

「自分でアイドルのプロデュースとか、ずっとやりたいと思っていたんです。だから、自分のレーベルで募集しちゃおうかなとも思ってるんですよね。変わったアイドルとか(笑)。“新しい歌謡曲を作っていく”という同じ志を持っている人がいれば、一緒にやってみたいなと思います」

――自身のレーベルがあれば、いろいろと活動の場も広がりそうですね。10月には全国ツアーもスタートします。ツアー・メンバーは決定しているんですか?

「メンバーは、今回のアルバムに参加していただいたドラムは、白根賢一さん、ベースは真船勝博さん、鍵盤に奥野真哉さん。鍵盤は、奥野さんが参加できないときは、野崎泰弘さん、ギターは元BEAT CRUSADERSのカトウタロウさんです」

――面白そうなメンバーが揃いましたね。

「ロックな感じのメンバーで面白いことになりそうですよ」

――以前、ライブは、“日常を忘れるような空間を作りたい”とおっしゃっていましたけど、そのスタンスは変わっていないですか?

「変わってないですね。2時間なら2時間、日常を忘れて楽しんでもらいたいと思っています」

――東京公演は、日本橋三井ホールですね。ここは、どういったホールなんですか?

「ここは、ライブハウスっぽくもあって、前のほうはスタンディングで後ろは席があるんですよ。すごく雰囲気もおしゃれでいい感じなんです。ドリンクカウンターの人もスーツで、バーっぽいんですよ。ぜひ、楽しみにしていてください!」

Text●ぴあ Photo●かくたみほ

PROFILE

1981年生まれ、熊本県出身。2000年に仙台にて、椿屋四重奏を結成。2011年1月にバンドを解散。突然の解散発表は、大きな反響を呼んだ。2011年6月から8月に、2009年よりスタートした70〜80年代の歌謡曲のカバーを中心に「歌」に特化したプロジェクト「SONG COMPOSITE」の弾き語りによる全国ツアーを行なう。同年11月ソロとしての1stアルバム『ecole de romantisme』を発表。12月から3月にかけて、同作を携えた全26公演におよぶ全国ツアーを展開。2ndアルバム『MY LITTLE IMPERIAL』リリース後、10月より全国ツアー(全21本)をスタートさせる。

オフィシャルホームページ


TICKET

「TOUR’12 “IMPERIAL SUITE”」
10月18日(木) 札幌 PENNY LANE 24
10月21日(日) 高崎 club FLEEZ
10月26日(金)・27日(土) 東京 日本橋三井ホール
10月31日(水) 京都 KYOTO MUSE
11月01日(木) 神戸 チキンジョージ
11月03日(土・祝) 熊本 Be-9 V1
11月04日(日) 福岡 DRUM LOGOS
11月09日(金) HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
11月10日(土) HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
11月17日(土) 郡山 Hip Shot Japan
11月22日(木) 浜松 Live House 窓枠
11月23日(金・祝) 名古屋 Electric Lady Land
11月25日(日) 柏 PALOOZA
11月30日(金) 岡山 IMAGE
12月01日(土) 広島 ナミキジャンクション
12月07日(金) 仙台 Rensa
12月08日(土) 盛岡 Club Change WAVE
12月15日(土) 水戸 ライトハウス
12月16日(日) 横浜 Bay Hall
12月18日(火) 大阪 umeda AKASO

公演・チケット情報



「GAMA ROCK FES 2012」
9月22日(土・祝) Rensa、darwin、仙台CLUB JUNK BOX、仙台MACANA、HooK SENDAI、PARK SQUARE、LIVE HOUSE enn 2nd、LIVE HOUSE enn 3rd、Neo BrotherZ、仙台Milkyway、HEAVEN、retro Back Page、Apple Store Sendai Ichibancho、cocode  

「FM SENDAI 30th Anniversary “MEGA★ROCKS 2012”」
10月6日(土) 宮城県塩釜市みなと公園

公演・チケット情報



RELEASE

2nd Album
『MY LITTLE IMPERIAL』
9月19日(水)リリース
3000円
NIGHT FLIGHT
NFCD-0001
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2012.09.11更新

今週のこの人 ラインアップ

  • 山田和樹
    小澤征爾も実力を認める注目の指揮者。クラシック音楽界が熱い視線を注ぐホープの“今”に迫る!
  • さまぁ〜ず
    2年ぶり、9回目の 『さまぁ〜ずライブ』開催。 稀代のコント芸人が、ライブにこだわり続けるそのワケは?
  • 遠藤保仁(ガンバ大阪)
    10年連続Jリーグベストイレブンにも、代表最多出場記録にも歩みを止めない。稀代のMFの飽くなき向上心に迫る
  • 堀北真希
    あくまでも、自然体。 2度目の舞台に挑戦する“国民的女優”の素顔
  • 藤原竜也
    舞台で演じ続けてきた実体験を、 「人生の蓄積」と呼んで胸に刻む。若き天才の次なる挑戦とは…。

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