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HY

 約2年のインターバルを経て、HYの7thアルバム『PARADE』が完成した。この2年間のHYといえば、結成10周年を迎え、バンド史上最長の162本に及ぶロングツアーを完走し、初の主催フェス「SKY Fes」を立ち上げるなど、新たな試みに次々とトライ。アルバム制作前に起きた震災に深く心を痛めつつ、あえてハッピーでパワフルな楽曲ばかりを揃えたこのアルバムで、HYは、音楽の持つポジティブな力を全面的に肯定している。リリース後には久々のアリーナ・ツアーを控えて、新たなモチベーションを高めている5人に話を聞いた。

――理屈抜きで、エネルギッシュで、伸びやかで、躍動感があって。元気が出ました。

名嘉俊

名嘉俊

名嘉俊「ありがとうございます! そういう言葉が僕たちの栄養になるんです。今回は結成して11年で初めて、“元気になれるもの”というコンセプトを立てて作ったんですよね。そこにはいろんな思いが関係していて、162本のツアーに来てくれたファンの人の思いもあるし、震災もありましたし。震災のあと、一緒に寄り添って悲しみを分かち合うことも大事ですけど、それでもみんな手を取り合って前に進まなきゃいけないし、結局は誰かが引っ張っていかなきゃいけないと思うんですよ。そういう役割に、このアルバムがなってほしいという思いがありました」

仲宗根泉「歌なんか歌うべきじゃないのかな? とか、そういう状況もあったじゃないですか。そういう迷いはすごくあったけど、それを「当たり前の日常は当たり前じゃないんだ」という喜びに変えたりとか、自分たちの歌の力を信じて、ハッピーな曲や前向きな曲をいっぱい作って、みんなを引っ張っていけたらいいなという思いがすごくあったので。もともと162本のツアーをやっている時から、ファンのみんなとのつながりの強さをすごく感じていたので、日本中を元気にしたいと思って作ったアルバムだということは間違いないですね」

新里英之「そこで大事になってくるのは“がむしゃら感”というか、僕は1stアルバムを今でもよく聴くんですけど、「すごいなこの音」って思うんですよね。何も考えてない、ただ歪ませてるだけのギターの音だけど、素直に音を出してるから。11年バンドをやってると、簡単なフレーズでもより高度に難しく、カッコよくなりがちになってしまう自分がいたんですよ。でもそうじゃなくて、一番最初に『Departure』を作った時のように、最初にビビッと来たいいものを全部出して行こうということで、今回のアルバムにはどんどん遊び心を入れていきました」

宮里悠平「音楽に向き合う気持ちに余裕があったんですよね。難しく考えてしまうところもあるけど、自分たちができるのは音楽で、音楽って楽しいものだと思うから、いつもより気楽で自由に、昔みたいな感じで楽しく作れました」

――たとえば、遊び心の例で言うと?

許田信介

許田信介

許田信介「1曲目の『ガジュマルビート』からそうなんですけど、ここまでがっつりシンセを入れて機械的な音にするのも初めてだし、オーソドックスに力強いエイトビートの上からスラップベースを入れていくのも、個人的には初の経験だったんですよね。2曲目の『カチャーシーエヴリデイ』では、“スイ!”って言ってるところがあるんですけど、あれは僕が言ってたりして、ああいう掛け声をひとりで入れるのも初めてだったし。『KNOCK』には五弦ベースをフルで入れたし、『I LOVE YOU』ではめちゃくちゃ動いてがっつり遊んだり。『イツメン』では、イズがヴォコーダーに挑戦したりしてますよね。言い出したらキリがないんですけど」

名嘉「あと、162本のロングツアーの中で、各地のファンのみなさんの声を1本ずつ録ってあっため続けていた『卒業』という曲が、ようやく今回収録できたんですよ。7万人の声を入れて。この『PARADE』がみなさんの手元に届いて、「僕は参加した」「私も参加した」という人は、あの時の気持ちと今の気持ちとの違いとか、あらためて見つめ直してもらえたらいいなと思いますね」

新里「いろんなきっかけを作ってくれる曲たちがありますね。『ガジュマルビート』は、自分が一番夢中になれる楽しい瞬間のことを歌ってるんですけど、日ごろ一生懸命頑張ってきたからこそ、楽しい時間がもっと楽しいものになると思うし、楽しい時間が過ぎたあとも、一生懸命仕事や勉強を頑張ったりして生きていれば、またきっと楽しい時間を迎えられるという、そういうきっかけになってくれる曲だと思うし。『カチャーシーエヴリデイ』には沖縄の三線(さんしん)の音が入っていて、僕たちが生まれ育った街の良さをみんなに知ってほしいという気持ちがあるんですけど、聴いてくれた人には、「私の地元にはどんないいところがあるのかな?」って、探すきっかけになってくれたらうれしいし。3曲目の『私のHERO』は、イズの初めてのウェディング・ソングなんですよ」

仲宗根「自分も今年20代最後の歳になるし、ファンの方たちも自分たちと同じような年齢の方が多いので、ファンレターの内容も前とは変わってきて、結婚したいんだけどきっかけがないとか、プロポーズされなくて困ってるとか、そういう女性がすごく多いので。しかも女の人のほうが結婚したい気持ちが強くて、男の人ははっきりしないみたいな、そういうことが多いんですよ。だからそういう、背中を押されないとちゃんと言えない男性に対して、この歌を歌ってあげれば、「私は結婚したいんだから、早くプロポーズしなさいよ!」って言ってるようなものなんで」

――ははは。イズさんらしい(笑)。

仲宗根「そういうふうにみんな、ハッピーに結婚していけばいいなーと思ってます。そういう曲もあり、それで次は…って、全曲解説になっちゃってるけど(笑)」

仲宗根泉

仲宗根泉

Text●宮本英夫 Photo●吉田圭子

PROFILE

メンバーは、新里英之(vo&rap&g)、名嘉俊(ds&rap&cho)、許田信介(b)、仲宗根泉(vo&key&cho)、宮里悠平(g&cho)。’01年に沖縄限定でリリースした『Departure』が話題となり、一気に注目を集める。’03年にリリースした『Street Story』がインディーズ史上初となるオリコン総合チャート第1位を記録。2010年〜2011年には全162本というロング・ツアーを開催した。3月30日(金)からは最新アルバム『PARADE』を携えた全国アリーナ・ツアーがスタートする。
オフィシャル・ホームページ


TICKET

全国アリーナツアー決定!!
【HY TI-CHI TA-CHI MI-CHI PARADE TOUR 2012】

→3月30日(金) 日本武道館
→3月31日(土) 日本武道館
→4月 7日(土) 大阪城ホール
→4月 8日(日) 大阪城ホール
→4月21日(土) 日本ガイシホール
→4月28日(土) マリンメッセ福岡
→5月13日(日) 沖縄コンベンションセンター

公演・チケット情報



RELEASE

初回限定盤
『PARADE』
3月7日(水)リリース
5250円(CD+DVD+初回特典)
東屋慶名建設
HYZK-10007/B

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通常版
『PARADE』
3月7日(水)リリース
2940円
東屋慶名建設
HYCK-10007

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2012.03.06更新

今週のこの人 ラインアップ

  • 山田和樹
    小澤征爾も実力を認める注目の指揮者。クラシック音楽界が熱い視線を注ぐホープの“今”に迫る!
  • さまぁ〜ず
    2年ぶり、9回目の 『さまぁ〜ずライブ』開催。 稀代のコント芸人が、ライブにこだわり続けるそのワケは?
  • 遠藤保仁(ガンバ大阪)
    10年連続Jリーグベストイレブンにも、代表最多出場記録にも歩みを止めない。稀代のMFの飽くなき向上心に迫る
  • 堀北真希
    あくまでも、自然体。 2度目の舞台に挑戦する“国民的女優”の素顔
  • 藤原竜也
    舞台で演じ続けてきた実体験を、 「人生の蓄積」と呼んで胸に刻む。若き天才の次なる挑戦とは…。

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