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過去のインタビュー
ゴスペラーズ
珠玉のハーモニーに見る
ゴスペラーズの“チームワーク”
ゴスペラーズの今年第一弾シングル『青い鳥』は、合唱に青春をかける高校生たちの 姿を描いた映画『うた魂♪』の主題歌だ。彼らのハーモニーの秘密はどこに?
「ゴスペラーズ」写真
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チームワークが生むハーモニー
人はひとりでは生きていけない、なんてよく言うことではあるけれど。確かにぐるりと見渡してみても、みんなで力を合わせて何かを作り上げるということには特別なパワーが宿っている気がする。例えば私たちがスポーツやお芝居に熱狂するのも、熱き人間ドラマに涙するのも、壮大なプロジェクトにワクワクするのも、そうしたパワーに惹かれ、衝き動かされるからに違いない。個性豊かなたくさんの意思が、ひとつの目標に向かって突き進む様には理屈抜きの美しさがある、そう思う。
そこでゴスペラーズである。今や国民的ボーカル・グループとなった彼らの人気の要因にはもちろん高い音楽性や豊かな歌唱力があると思うのだけれど、もうひとつ大きな魅力として独特なそのチームワークが挙げられるのではないだろうか。大学のアカペラ・サークルで結成されてから10数年にも及ぶ時を共に過ごすなかで培われてきた絶妙なバランス感覚も、この美しいハーモニーを生み出す重要な鍵となっているはず。
そんな彼らから、2008年の第1弾として届けられたのがニュー・シングル『青い鳥』だ。4月5日(土)全国ロードショー公開、七浜高校合唱部を舞台に、合唱に青春をかける高校生たちの姿を描いた映画『うた魂♪』の主題歌にもなっているこの曲。彼らにとっては初めての映画主題歌であり、また映画という現場に関わって新たな経験を得るきっかけを与えてくれた重要な1曲なのだ。
合唱もチームワーク、映画制作もチームワーク。『青い鳥』をモチーフに“ゴスペラーズ流チームワーク論”を探ってみたい。だが、まずはこの曲が生まれた経緯から。
「ゴスペラーズ 村上てつや」写真 村上てつや
北山  「実は映画のお話をいただいたときにはまだ主題歌だと決まっていたわけではなかったんですよ。劇中で合唱部が歌う曲としてお話をいただいて。個人的にも映画音楽というものにはすごく影響を受けてきたし、もちろん憧れもあったので、なんとしても主題歌を目指して頑張ろうって。僕、ふだん作曲をする時はあまり前もって用意しないというか、その場で出てきたものを形にするという感覚で作っているんですけど、今回は1週間ぐらいかけてイメージを膨らませながら作っていったんです。先に台本をいただいたので、それを読んだことで僕の中で膨らんだ世界があって。想像の中で曲がかかる場面を思い浮かべたりしながら(笑)、形にしていったというか」
安岡  「詩に関して言うと、僕も先に台本をいただいていたので書きたいテーマはわりと早いうちからイメージできていたんです。“友情”とか“高校時代という限られた時間”とかね。でも限られてはいるけど、そこで終わってしまうわけじゃなくて、その後にも人生は続いていくっていうテーマみたいなものはあって。で、そのテーマを象徴するアイコンが欲しいなって考えたときにふと浮かんできたんですよね、“青い鳥”って。北山が鳴らしたサビの最初のメロディを聴いた瞬間に、これは“青い鳥”だな、と。それで童話の『青い鳥』についても調べつつ、今回のこの映画で言いたいことを編んでいったらこの詩ができたっていう」
初の映画主題歌、そしてスクリーン・デビュー

青春というもののきらめきを、ただ一過性のものとして捉えるのではなく、もっと大きな視点で包み込むように見つめた、とてもやさしい歌だと思った。そうだ、青春ってヤツはその時代が過ぎ去った後にも、いや、過ぎ去った後にこそいっそう胸の奥で輝きを増すものではないか。普遍の想いがそこには宿る。
安岡  「監督とお話をしたときに、ストーリーにどっぷり浸からず、少し引いた目線を常に持っていてほしいということを言われて。僕らもようやくね、青春時代を振り返れるような……青春時代にはもちろん楽しいことだけじゃなくて痛いことも辛いこともあるんだけど、やっとそのすべてが愛おしく思えるような年齢になってきたので。今の僕らだからこそ歌える部分も入れたいなと」
村上  「僕らにしても、大学生のときに仲間同士で“青春”だとか“仲間”というものを歌っていた感じと、30代中盤になって、ここまで歌い続けてきた我々として“青春”や“仲間”を歌うのとではやっぱり感じは違いますよね、そりゃね。練られたものだってあるだろうし」
だが、いくつになっても、どれだけキャリアを重ねても“初めての経験”はあるもので。初主題歌もしかりだが、なんとこの『うた魂♪』でスクリーン・デビューを果たしてしまった5人なのだ。
安岡  「ええ、今回リーダーがすごいいい演技をしましてね(笑)」
村上  「まあ、ゴスペラーズがゴスペラーズとして出演するっていう、いわゆる演技のほとんどないところから入らせてもらったわけですけど。おかげで普通に楽しめたといいますか。これがもしお芝居しなけりゃってことになったら1週間ガチガチでしょうからね(笑)」
北山  「でも緊張してないつもりでも画面を見ると一目瞭然だけどね」
安岡  「リーダーのほっぺたが余計なタイミングでピクッて(笑)」
村上  「台詞言う直前でピクッてな。台詞1個しかないのに(笑)」
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『青い鳥』
『青い鳥』
3月12日(水)リリース
1223円
キューンレコード
KSCL-1219
「ゴスペラーズ」写真 ゴスペラーズ

写真左から、酒井雄二、北山陽一、黒沢薫、安岡優、村上てつや。'91年、早稲田大学のアカペラ・サークル「Street Corner Symphony」にて結成される。メンバー・チェンジを経て、'94年12月シングル『Promise』で、キューンレコードよりメジャー・デビューを果たす。これまでに11枚のオリジナル・アルバムを発表。日本のボーカル・グループのパイオニアとして、アジア各国でも作品がリリースされている。また、ソロ活動や、他アーティストへの楽曲提供なども行っている。
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